【AI電話・自治体AI】AI電話自動応答システムで叶える、住民サービス向上と業務効率化
(Graffer AIオペレーター / グラファー)


※下記は自治体通信 Vol.74(2026年6月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
申請手続きのオンライン化など、行政における窓口業務のデジタル化は急速に進んでいる。そうしたなか、行政支援サービスを提供しているグラファーの瀧本氏は、「電子申請などの業務で行政DXが進展する一方、電話対応のデジタル化は遅れており、職員の負担増や住民サービス低下を招いているケースが多い」と話す。行政DXのなかで取り残されがちだという電話対応業務の課題と、その解決策について同氏に聞いた。

人や回線を増やす選択肢は、コスト面などで限界がある
―電話対応業務に苦慮する自治体は多いのでしょうか。
非常に多いです。現在、各種申請業務のオンライン化など、フロントヤードにおける自治体のデジタル化は急ピッチで進んでいます。その一方、現場ではデジタル化に伴う新たな電話の問い合わせも発生しています。たとえば、「オンラインの申請方法がわからない」といった問い合わせです。一見簡単に解決できそうに思える疑問でも、電話がかかってくれば職員は事務作業を止めて対応せざるをえません。そもそも、問い合わせが多い住民課などでは、繁忙期に電話が殺到し、電話自体がつながらないことによる住民サービス低下の課題もあります。デジタルによる窓口の業務効率化が進むなか、電話対応の課題が顕在化していると感じています。
―良い解決方法はありますか。
人や回線を増やすという選択肢は、コスト面などで限界があります。そこで近年注目されているのが、IVR*による電話対応です。ひと昔前は「電話は職員が対応すべき」という考えが強かったように思いますが、DX推進を背景に多くの自治体で、検討・導入が進められています。当社でもIVRのサービスを提供しているのですが、新たにAIを取り入れた電話自動応答システムの提供を開始しました。それが『Graffer AIオペレーター』です。
―システムの内容を詳しく教えてください。
住民からの電話の問い合わせに対し、AIエージェント*が自然な会話で自動応答するサービスです。IVRでは住民がプッシュ操作して知りたい内容を選択しますが、このシステムはその必要がありません。住民が自由に話した内容をAIが認識・理解し、事前に登録したFAQなどの情報に基づいて、適切な回答を行います。「AIでは回答が困難」という場合は、用件をヒアリング・要約したうえで担当職員へ電話を取り次ぎます。電話の一次受けをAIが対応することで職員の受電負担を減らせるほか、電話がつながらないという住民の不便さを解消できます。また、24時間365日対応が可能で、住民の多様なライフスタイルに応えられます。
*IVR : Interactive Voice Responseの略で、自動音声対応システムのこと
*AIエージェント : 人間の指示なしに設定された目標を理解して、自律的に計画・判断・行動し、タスクを完遂する高度なAIプログラム
導入から運用まで元自治体職員が伴走支援
―そのほかに、独自の特徴はありますか。
ツール提供にとどまらず、AIが回答するFAQなどの情報構築を伴走支援している点です。当社には、元自治体職員が多数在籍しています。現場を知る彼・彼女らの知見を活かし、ほかの事例に基づいたFAQのテンプレートや運用の助言など、組織で伴走できる体制を整えています。仕組みをゼロからつくる不安を解消できるため、自治体からは非常に喜ばれており、それが当社のサービスが選ばれる要因のひとつになっています。
―自治体に対する今後の支援方針を教えてください。
『Graffer AIオペレーター』で、電話対応業務における住民サービス向上および業務効率化の支援をしていきます。また、AI導入により、通話内容がすべて可視化でき、住民のニーズや悩みが詰まったデータがデジタル資産として残ります。そのため、AIの回答内容やHPのFAQの改善を図っていくことが可能で、その支援も行っていきます。さらに、『Graffer AIオペレーター』の導入の際は、「地域未来交付金」などの国の交付金が活用できます。そこで、当社の元職員が申請に向けてのアドバイスも行っており、自治体での採択実績も増えています。ぜひ一度、お問い合わせください。

当市の市民課では、通常時でも1日100件ほどの住民からの電話による問い合わせがあります。特に3月後半から4月の繁忙期は、電話が急増し、職員本来の業務が立ちいかなくなるほか、なにより住民に不便をかけてしまっていることが課題でした。その解決策として、行政向けIVRの導入実績が豊富なグラファー社が新たに提供している『Graffer AIオペレーター』に魅力を感じ、実証事業を行いました。
運用設計で重視したのは、市民が安心できる「回答の正確性」です。そのため、AIが回答する範囲をHPに記載のある定型的な内容にあえて限定し、個別判断が必要な案件は要約音声と共に職員へつなぐ、AIと人とのハイブリッド型としました。これにより、ハルシネーションリスクを最小限に抑えようと考えました。
1ヵ月の実証中の総受電の65%がAIで完結し、残り35%は職員へ取り次がれました。「人につないで」という要望は1件のみで、職員の負担を軽減しつつ、住民の利便性を向上させるスムーズな電話対応につながりました。職員への事後アンケートでも、7割が継続を希望しました。この成果を受けて、今後は福祉や子ども関連など他部署への横展開も視野に入れつつ、さらなる住民サービスの向上と業務効率化を図っていきます。

| 設立 | 平成29年7月 |
|---|---|
| 資本金 | 15億4,497万7,927円 (資本準備金を含む※令和8年5月時点) |
| 従業員数 | 102人 |
| 事業内容 | 行政インターフェース事業、行政ソリューション事業、データプラットフォーム事業、マーケティングソリューション事業、生成AIソリューション事業 |
| URL |


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