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自治体DX事例
先進事例2026.09.08
電子申請・届出システム、施設予約手続き、スマホ市役所、対象者にプッシュ通知、24時間納付、取り扱い現金「ゼロ」

自治体DX事例 #オンライン申請&キャッシュレス化

自治体DX事例 #オンライン申請&キャッシュレス化

自治体DX事例 #オンライン申請&キャッシュレス化|鏡野町、串間市、総社市、千葉市、姫路市、熊本市 

令和2年12月、政府は「デジタル社会の実現に向けた改革の基本方針」を決定し、目指すべきデジタル社会のビジョンとして「デジタルの活用により、一人ひとりのニーズに合ったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会~誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化~」が示されました。
また、令和4年6月、「デジタル社会の実現に向けた重点計画」が閣議決定され、このビジョンが目指すべきデジタル社会のビジョンとして改めて位置づけられました。このビジョンの実現のためには、住民に身近な行政を担う自治体、とりわけ市区町村の役割は極めて重要です。
自治体においては、まずは、今後急速な人口減少が見込まれる中、自治体が持続可能な形で行政サービスを提供していくために、業務の見直しと並行して、自らが担う行政サービスについて、デジタル技術やデータを活用して住民の利便性を向上させるとともに、デジタル技術やAI等の活用により業務効率化を図り、職員の負担軽減とあわせて、人的資源を行政サービスのさらなる向上につなげていくことが求められています。
そこで、総務省が全国の自治体におけるDXの取り組み状況をまとめた「自治体DX推進参考事例集【第3.0版】」より、自治体DX事例を抜粋して紹介します。
今回は、鏡野町(マイナンバーカードを利用した電子申請・届出システム)、串間市(施設予約手続きをLINEで完結、職員負担が大幅軽減)、総社市(「スマホ市役所」で「掲示+申請」から「プッシュ通知+確認」へ変革)、千葉市(利用できる行政サービスを対象者にプッシュ通知)のオンライン申請と、姫路市(電子マネーにより市税や保険料等の24時間納付が可能に)、熊本市(オンライン化・キャッシュレス化で施設での取り扱い現金を「ゼロ」に)のキャッシュレス化の自治体DX事例です。

マイナンバーカードを利用した電子申請・届出システム|鏡野町

岡山県 鏡野町では、スマートフォンを利用し、各種証明書の郵送請求、ごみやリサイクルに関する申請、補助金等の交付申請が可能な「鏡野町電子申請・届出システム」を導入しています。「郵送請求」「申請・届出」「補助金申請」の3種類に絞ってシステムを作成し、申請、届出、補助金申請事務のほとんどに対応できる柔軟な仕組みになっているほか、住民、職員が見慣れている紙様式をそのままの形で電子(PDF)化し、電子帳簿保存も可能なようにPDFに電子署名を付けて作成しています

事業の概要

マイナンバーカードとスマートフォン(Android、iPhone)を利用して、各種申請・届出や補助金等の交付申請がオンラインで可能なほか、来庁時にはタブレットにてマイナンバーカードを活用することで4情報を印字し申請書の印刷も可能です。
また、証明書等の郵送請求にかかる手数料の支払いは、クレジット決済に対応。これにより「役場窓口への来訪不要」「キャッシュレスで決済」「スマホで完結」「手書き申請書の作成不要」のメリットを実現したほか、電子署名付き電子帳簿として保存も可能にしました。

鏡野町電子申請・届出システムの操作画面

事業効果

1年間あたり500時間の業務時間を削減したほか、証明書等の郵送請求が担当課にオンラインで即時到達するため、手続き完了までの総日数が2日程度短縮しました。
また、従前の郵送請求方法で手数料が不足した場合に生じる業務待ち日数が無くなりました。

施設予約手続きをLINEで完結、職員負担が大幅軽減|串間市

宮崎県 串間市では、既存の仕組みを応用し、初期費用ゼロでLINEによる施設予約を導入。その結果、職員の業務負担は大幅に軽減され、市民の利便性も向上しました。
また、LINE公式アカウントについては、情報発信をメインにしていた当初は登録数が伸び悩んでいましたが、キャンプ場の予約開始など利用者の利便性向上につながる取り組みを進めるにつれて、 LINE公式アカウントの登録数も伸びました。

事業の概要

市LINE公式アカウント上で「高松キャンプ公園」の利用予約、変更、キャンセルを可能とするサービスを導入。すでに運用していたコロナワクチン接種予約の仕組みを応用することで、初期費用ゼロで運用を開始しました。
それにより、職員の業務負担が大幅に軽減されたことに加え、利用者は24時間リアルタイムで予約・空き状況を確認できるようになり、業務効率化と市民サービスの向上が同時に実現しました。

サービスイメージ

事業効果

1件あたり最大10分程度かかる電話での予約対応や受付調整に係る事務処理の件数が1割程度にまで削減したほか、利用者は24時間リアルタイムで予約・空き状況を確認できるようになり、市民サービスが向上しました。

「スマホ市役所」で「掲示+申請」から「プッシュ通知+確認」へ変革|総社市

岡山県 総社市では、行政サービスをLINE公式アカウントからプッシュ通知を行い、住民は受け取ったプッシュ通知をオンライン上で確認するだけで手続きが完結するシステムを導入しています。
同市では令和5年に民間事業者と「めんどくさい」をゼロにするスマホ市役所設立連携協定を締結。協定のテーマのひとつとして、該当するすべての住民が給付金などの行政サービスが受けられるよう「プッシュ型」による行政サービスの充実を掲げ、住民税非課税世帯向けの給付金の支給手続きから実装しました。
調整給付金のような各種給付金事業のほか、就学援助の申請業務でも活用しています。

事業の概要

住民が市のLINE公式アカウントからプッシュ型通知サービスの事前登録(マイナンバーカードの公的個人認証サービスを活用)を行うと、市のデータベースに基本4情報が格納されるほか、システム上で住民税非課税世帯向けの給付金の対象者リストと突合し、該当者がいれば申請フォームを市のLINE公式アカウントからプッシュ通知します。住民は受け取ったプッシュ通知をオンライン上で確認するだけで手続きが完結します。

サービスイメージ

事業効果

事前登録手続きを早期に完了させた方には、価格高騰重点支援給付金を全国最速で給付できました。
また、利用者アンケートに対し、97%の方から「従来の申請方法よりも便利」、99%の方から「他の手続きにも拡げてほしい」との回答がありました。

利用できる行政サービスを対象者にプッシュ通知|千葉市

千葉県 千葉市では、支援が必要な人ほど制度を調べる余裕がないことを踏まえ、受けられるサービスをプッシュ型でお知らせすることで、受給漏れを防止するとともに市民がサービスを調べる負担を軽減しています。
市が実施する行政サービスは多岐にわたるため、市民にとっては制度の検索や問い合わせに時間を要するとともに、自らが対象となっていることに気が付かず、受給漏れが生じているケースもありました。そのため、市が保有する情報を活用し、対象者のスマートフォンアプリを通じて直接通知することで、受給漏れを防止するとともに、市民がサービスを調べる負担を軽減する仕組みを構築しました。

事業の概要

各種手当の受給や健康診査などの利用について、市が保有する住民情報を活用し、各制度の受給対象者となる可能性のある市民に対し、LINEやメールを通じて個別にお知らせし、受給漏れの防止を図る「あなたが使える制度お知らせサービス「For You(Friendly Online Reminder service of Your Own Useful information)」を展開しています。
対象制度は、乳児一般健康診査、特定健康診査、水痘予防接種、麻しん・風しん予防接種、高齢者肺炎球菌予防接種、産後ケア事業、妊産婦歯科健診、心身障害児童福祉手当、特別児童扶養手当、児童扶養手当、ひとり親家庭等医療費助成、家庭生活支援員の派遣、母子・父子・寡婦福祉資金、水道料金・下水道使用料の減免、子育て世帯を支援するための市営住宅期限付き入居等です。

サービスイメージ

事業効果

本サービスを利用した市民から「子どもの予防接種は種類が多く、まとめて予診票が届いた以降、接種時期を自分で確認する必要があるが『あなたが使える制度お知らせサービス』から通知が届き、忘れずに予約ができた」との声が寄せられており、サービスの受給漏れに役立っています。
また、所管課より「胃がんリスク検査の制度の通知直後から問い合わせ件数・受診券申込数が増加した」との声も寄せられており、サービスの効果的な周知につながっています。

電子マネーにより市税や保険料等の24時間納付が可能に|姫路市

兵庫県 姫路市では、姫路城等の券売機や住民票の発行手数料等の支払のキャッシュレス化に加え、市税や保険料等の納付にキャッシュレス決済を導入することで、24時間納付することを可能にしています。
取消ができないキャッシュレスサービスは取扱いできないようにするなど、不測の事態が起きないように独自の方法で運用しています。

事業の概要

行政手続をタブレット端末で行うなど、来庁者に文字を書かせずに手続を行う「スマート窓口」を目指すなか、令和3年1月から市役所窓口にオールインワン決済端末を導入後、現在は別端末POSレジでキャッシュレス端末と連動し、住民票や税証明書などの発行手数料の支払いにキャッシュレス決済が利用可能になりました。
また、市税や保険料、保育料等の支払いにもキャッシュレス決済(電子マネー:請求書払い)を取り入れ、24時間いつでも納付可能としています。

事業効果

窓口キャッシュレス決済を導入したことで、手数料支払の選択肢が増え、利便性が向上しました。
また、電子マネー(請求書払い)による納付を導入したことで、納税環境が向上し、納期内納付の促進につながっています。

オンライン化・キャッシュレス化で施設での取り扱い現金を「ゼロ」に|熊本市

熊本県 熊本市では、保育施設等における集金業務のオンライン化・キャッシュレス化で保護者の利便性を向上したほか、施設で取り扱う現金を「ゼロ」にすることで、保育現場の負担を軽減しています。

事業の概要

保育施設等における集金業務をキャッシュレス化し、令和5年度から施設で取り扱う現金「ゼロ」を実現し、保護者の利便性向上とともに、集計表の作成や銀行への入金作業等に係る保育現場の事務負担を軽減しています。
また、創出した時間を有効活用し、保育の質の向上や保護者との連携など、安心安全な保育環境の構築を推進しています。
現場への複数回に及ぶ丁寧なレクチャー会の開催や、これまでの事務処理フローの整理(キャッシュレス導入により抜本的に見直すところ、一部変えるところ等の洗い出し)を行い、保護者目線・現場目線で効果が最大化されるよう事業設計しました。

サービスイメージ

事業効果

現金を管理する際に使用する納付書や領収帳の購入経費について、1年あたり約60万円を削減しました。
また、現金の受領や銀行入金関係作業等の効率化により、1園あたり職員全員で約60時間/月の業務時間を削減。導入後数か月の時点で90%の保護者から「キャッシュレス決済システムがあると便利だと感じる」との回答を得ました。
さらに、94%の職員(保育士)が「キャッシュレス決済導入前後で業務が効率化されたと感じる」と回答したほか、現金の受け渡しや領収書の作成がなくなったことで、保護者の待ち時間が1日あたり園の全利用者分で30分短縮しました。

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