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民間企業の取り組み
衛星通信を活用した回線の確保

【防災DX・平時利用】非常時だけにとどまらない、閉域網で広がる通信衛星の日常使い
Starlink Business / KDDI

[提供] KDDI株式会社
【防災DX・平時利用】非常時だけにとどまらない、閉域網で広がる通信衛星の日常使い(Starlink Business / KDDI)
この記事の配信元
KDDI株式会社
KDDI株式会社

※下記は自治体通信 Vol.76(2026年9月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

山間部や離島など、携帯電話の電波が届かない「不感地帯」において、衛星通信サービス『Starlink(スターリンク)』は自治体でも大きな注目を集めており、特に近年は災害など非常時での活用が進んでいる。そうしたなか、『Starlink』を活用した通信サービスを自治体に提供しているKDDIの安房氏は、「閉域網でのサービスが開始されたことにより、今後は平時での利用も飛躍的に広がっていく」と話す。それはどういうことか。同氏に詳細を聞いた。

インタビュー
安房 剛士
KDDI株式会社
ビジネスコア事業本部 SMB本部 KDDI Biz Edge 営業推進統括本部 地域公共ビジネス部 部長
安房 剛士あわ たけし
昭和47年生まれ。平成8年に大阪市立大学商学部を卒業後、第二電電株式会社(現:KDDI株式会社)に入社。KDDIシンガポール(現:KDDI Asia Pacific Pte Ltd)副社長として、 東南アジア事業の営業統括業務などを経て、令和4年に官公庁営業部で全国自治体向け専門の組織を設立。現在はKDDI Biz Edge株式会社へ出向し、自治体領域を統括している。

ロッカーに眠らせない。活用のカギは「日常使い」

―『Starlink』の活用は自治体で広まっているのですか。

 広まっています。特に近年は、頻発する自然災害への備えとして、『Starlink』に対する自治体の注目度は急速に高まっています。大きな契機となったのが、令和6年能登半島地震での活用実績です。道路の寸断により地上インフラの復旧が困難を極めるなか、現地に持ち込まれた『Starlink』は、避難者の安否確認や警察・自衛隊など救援部隊の通信手段として非常に大きな役割を果たし、実際に当社も住民の方々に感謝されました。また、令和8年熊本地震でも、熊本県と厚生労働省管轄の災害派遣医療チームDMATに『Starlink』のアンテナを無償提供しました。

 その一方で、導入においては、課題も存在しています。

―その課題とはなんでしょう。

 「いざというときの備えとして購入し、その後はアンテナを非常用のロッカーに保管するだけになってしまう」というケースです。自治体の場合、限られた予算のなかで「万が一」のためだけに高額な通信回線を維持し続けることは容易ではありません。また、自治体組織の構造上、防災部門が導入したものを、他部門で利用するという発想になりにくい実情もあります。そのため、導入に二の足を踏む自治体も少なくありません。そこで当社では、非常時だけでなく日常業務の回線として、『Starlink』を活用できるような提案を自治体に対して行っています。

―具体的に教えてください。

 たとえば、地域の公民館や小中学校での活用です。こうした施設は非常時に「指定避難所」となりますが、平時では住民や児童・生徒が通常利用しています。そこに『Starlink』を常設し、平時は行政広報のデジタルサイネージ用回線や、教職員の業務回線として日常的に使ってもらいます。そして災害など非常時には、避難者向けの無料Wi-Fiや、避難所管理システムの通信インフラに切り替えてもらうのです。そのほか当社では、自治体に対してさまざまな用途で『Starlink』を提案し、活用してもらっています(下部事例参照)。

閉域接続で行政業務を支える、「頼れるインフラ」へ進化

―なぜ、そうした提案ができるのでしょう。

 それは、当社が国内で先駆けて『Starlink』を取り扱い、自治体に対して豊富な導入実績とノウハウを蓄積してきた背景があるからです。長年現場に寄り添い、実証実験から運用までをサポートしてきた経験から、「どこに設置すれば、効果的に回線へつなげられるか」など細かな提案も行えます。それに加えて当社では、令和8年4月から『Starlink』を閉域接続できる新たなサービスを開始しました。『Starlink』はインターネット接続が前提でしたが、これにより出先機関や避難所、山間部の現場からでも庁内の基幹システムに対し、安全にアクセスできるようになりました。その結果、行政の日常業務における『Starlink』の活用範囲が飛躍的に広がっています。

―自治体に対する今後の支援方針を教えてください。

 『Starlink』をさらに普及させることで、全国自治体のセキュアかつ強靭な通信環境をサポートしていきます。今後、新たに「防災庁」が発足する予定であるなど、日本全体で防災・減災に向けた取り組みはさらに加速していくはずです。「自助・共助・公助」のため、通信環境の確保は必要不可欠です。『Starlink』は、非常時はもちろんのこと、日常の行政業務や地域課題の解決を支える「頼れるインフラ」へと進化しています。平時と非常時の両方で価値を生み出す、「フェーズフリーな通信環境」の実現に大きく寄与できるものと考えています。通信環境で悩みを抱えている自治体のみなさんは、ぜひ一度ご相談ください。

事例
『Starlink』を活用している自治体例

山間部の養鶏場で通信を確保。万が一に備え迅速な初動対応へ

 佐賀県では、携帯電話やPCの通信が困難な山間部に位置する養鶏場などで、万一、鳥インフルエンザなどの家畜伝染病が発生した場合における、確実な通信連絡網を構築するため『Starlink』を導入した。万一の事態でも通信が途絶えない環境を整備することで、農場と現地防疫対策本部および後方支援施設などとの連携をスムーズに行うことが可能となる。迅速な初動対応により、被害の拡大を最小限に食い止める体制を整備した。


山間部のダム監視を強化。通信「冗長化」のインフラ確保

 宮崎県では、携帯電話の電波が不安定な山間部のダム施設に、『Starlink』を導入した。KDDI社のみが提供する「衛星通信と閉域接続」の組み合わせが導入の決め手となったという。災害などで有線網が断線した際のバックアップ回線にも活用することで、地上インフラが被災しても通信が途絶えない強靭な冗長構成を整えた。安定した通信網を基盤に、いかなる状況下でもダムの監視を継続し、被害を未然に防ぐ体制を確立している。


臨時回線に活用し、競輪開催時の通信逼迫を回避

 平塚市では、公営競技である競輪の大型レース開催時に、来場者の急増に伴う携帯基地局の通信逼迫を未然に回避するため、『Starlink』を臨時回線として導入した。近年はスマートフォンのアプリ経由で車券を購入する来場者が多く、安定した通信環境の確保が急務となっていた。今回の導入により、来場者は通信遅延に悩まされることなくスムーズに車券を購入できるようになり、円滑な競輪開催を実現した。


離島の小学校で遠隔合同授業。教育の地域格差解消を推進

 瀬戸内町では、児童数が減少傾向にある離島の小学校において、『Starlink』を活用した遠隔合同授業を推進している。通信環境が制限されがちな離島であっても、高速かつ安定した衛星回線を用いて本土や他地域の学校とリアルタイムでつなぐことが可能となった。少人数の環境下でも多様な意見に触れられる学習環境の構築や専門的な教育指導体制の維持などに加え、教育の地域格差解消に向けた効果の創出が期待されている。


KDDI株式会社
KDDI株式会社
創業

昭和59年6月

資本金

1,418億5,200万円

従業員数

7万3,198人(令和8年3月31日現在:連結)

事業内容

電気通信事業

URL

https://www.kddi.com/

お問い合わせ先
0120-921-919(平日 9:00~18:00)
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