【PDF黒塗り】ローカルで安全な「AIマスキング」が、申請審査の膨大な目検をDXへと導く
(Insight Masking / インサイトテクノロジー)


※下記は自治体通信 Vol.76(2026年9月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
多くの自治体で住民からの申請業務はデジタル化が進んでいる。しかし、その膨大な申請書類を審査する業務は、機微な個人情報を含むため、いまなお人海戦術による目検が主流だ。そうしたなか、データ保護システムの開発などを行うインサイトテクノロジーの中川氏は「情報セキュリティを担保したAIによる仕組みを構築すれば、デジタル化も可能になる」と語る。その仕組みとはいったいどのようなものか。同社の関氏を交え、詳しく聞いた。


個人情報保護の観点からAI活用はタブー視される
―自治体の審査業務における現状をどう見ていますか。
関 いまも手作業による職員の負担が大きいと見ています。住民からの申請受付はデジタル化が進んだ一方、その書類はPDFやJPEGなど形式がバラバラなうえ、引き続き手書きの申請書類も届きます。加えて、各審査によって判断基準が異なるうえ、書類には病名や口座情報といった機微な個人情報が含まれています。こうした状況では、システムでの画一的な審査が困難で、かつ情報セキュリティの担保も配慮しなくてはなりません。結果、要件を満たす解決策がなく、膨大な書類を目検する作業が残されています。
中川 この作業のDXを進めるには、ファイル形式や審査基準に合わせた柔軟な運用ができる生成AIが有用です。しかし、問題は情報セキュリティ性です。特に、汎用型の生成AIの多くは海外サーバを経由するため、個人情報保護の観点からAIへの投入を禁止している自治体が多くを占めています。
―では、どう情報セキュリティを担保すれば良いのでしょう。
中川 私たちは、実際に審査をする汎用型AIにファイルを、アップロードする前に安全な環境でデータマスキング*を施した「無害化されたデータ」にすれば良いと考えました。そこで、当社ではPDFやJPEG、手書きなどが混在していても検索可能なデータに統一・変換するAI-OCR『Smart Read』と、機微な個人情報を高精度で読み取ってマスキングする『Insight Masking』を組み合わせて、ファイルを無害化し、最終的に汎用型AIで審査を行う仕組みを、自治体に向けて提案しています。
*データマスキング:機密情報にあたる文字や画像を変換し、元のデータセットにアクセスしない限り復元できなくする処理

サーバごと盗難されても漏えいリスクはほぼゼロ
―特徴を教えてください。
関 特徴は、書類の読み取りからマスキングまでの処理をネットワークから独立したローカルサーバで行う点です。すべての処理をメモリ上で行うため、復元可能なキャッシュや保存データが存在しません。これにより、ランサムウェアはもちろん、物理的なサーバの盗難などにあっても個人情報が漏えいするリスクがほぼありません。
中川 このローカルサーバに搭載されている『Insight Masking』の独自AIは日本語特性に最適化されており、同形異義語も的確に識別できます。たとえば、同じ「千葉」でも地名や個人名、法人名などがありますが、これらを文脈から正確に読み取ってマスキングします。過去の導入事例では、推計値で「みなし100%」という高い精度でマスキングできています。こうして無害化されたファイルを、汎用型AIで審査を行うことで、過去には数万件におよぶ審査業務で最大40%の工数削減を実現しました。さらに、ローカルサーバという特徴はコスト面でもメリットがあります。
―詳しく教えてください。
関 一般的なマスキングシステムはユーザー課金制が多いですが、当社ではサーバ単位での定額貸出方式を採用しています。どの原課でもアカウントに縛られることなく、サーバに接続すれば利用できるため、全庁で使えば使うほど業務あたりの単価を下げられます。
中川 また、1日に約4万ページにおよぶファイルの処理が可能で、人物の顔、車両ナンバーまで自動検知するため、情報公開請求に伴う墨消しなども安全な環境下で高速化が可能です。無償でのPoCも受け付けておりますので、まずは気軽にお問い合わせください。

| 設立 | 平成7年7月 |
|---|---|
| 資本金 | 1億円 |
| 従業員数 | 138人(令和8年4月現在) |
| 事業内容 | ソフトウェア製品の企画・開発・販売および保守、海外の優良ソフトウェア製品の販売および保守、販売製品の導入コンサルティング・運用支援サービス、各種データベース製品の導入・クラウド移行に関するコンサルティング |
| URL |

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