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民間企業の取り組み
「寄附つき電力プラン」による財源確保策

【ふるさと納税・新電力】住民の電気代の一部を寄附に変え、地域創生に向けた安定財源を創る
ふるさと電気 / 地域創生ホールディングス

[提供] 株式会社地域創生ホールディングス
【ふるさと納税・新電力】住民の電気代の一部を寄附に変え、地域創生に向けた安定財源を創る(ふるさと電気 / 地域創生ホールディングス)
この記事の配信元
株式会社地域創生ホールディングス
株式会社地域創生ホールディングス

※下記は自治体通信 Vol.76(2026年9月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

人口流出や産業の空洞化による財政硬直化が進み、地方の自治体では独自施策を進める財源の不足が問題となっている。この困難な状況を打開する策として、地域創生を企業理念とする地域創生ホールディングス代表の渡邊氏は「新たな財源確保の手段として寄附の仕組み化が有用」だとし、「住民や地元企業が使用した電気代を、使用量に応じて自治体へ寄附する仕組みで安定財源を創る」と語る。それはいったいどのような仕組みなのか。同氏にその詳細を聞いた。

インタビュー
渡邊 航大
株式会社地域創生ホールディングス
代表取締役
渡邊 航大わたなべ こうだい
平成10年、山形県生まれ。令和8年4月、27歳で株式会社地域創生ホールディングス代表取締役に就任。新規開拓営業の最前線で培った行動力と突破力を武器に、若い感性とスピードでグループの新たな成長と地域創生を牽引する。

財政の硬直化が進んだうえ、新たな財源の確保が困難

―厳しさを増しているという地方財政について、特にどのような点を問題視していますか。

 大きな問題は、財政が硬直化することによって、新たな施策を打つための財源が不足するという点です。『地方財政白書*』によれば、財政の硬直化を示す経常収支比率は加重平均で93%に達しており、人件費の改定や物価高による物件費の増大などが自治体の歳出圧力を強めています。こうした状況では、地域課題を解決する独自の施策を打とうとしても、予算不足を理由に断念せざるを得ません。かといって、基礎的財源のほとんどを税収に頼る自治体が新たな財源を確保する手段は少なく、人口減少や産業の空洞化が進む地方の自治体にとって、状況はますます厳しくなっています。

―打開策はないのでしょうか。

 根本的には、移住や企業誘致による税収の増加が望ましいでしょう。しかし、その難易度の高さは、関連施策を進める自治体のみなさんが実感しているところではないでしょうか。そこで次善の策として考えられるのが「寄附」です。なかでも、ふるさと納税やガバメントクラウドファンディング(以下、GCF)は、広義では寄附を仕組み化したものであり、財源確保の有効な手段だと言えますが、いずれも一長一短があります。ふるさと納税は、自治体の知名度や特産品の有無などに左右されやすく、GCFは公募期間が限定されているうえに、国民の興味や関心を惹きつけられないと寄附金がまったく集まらないこともあります。

―つまり、自治体によっては安定財源として計算しづらいという難しさがあるのですね。

 その通りです。そこで当社は、あらゆる自治体が安定的に寄附を受けられる『ふるさと電気』という仕組みを提案しています。

 仕組みはシンプルです。地域住民や地元企業が、普段使う電気を当社の「じもとつながるプラン」に切り替えてもらうと、利用者が支払った電気料金の一部を、当社が「企業版ふるさと納税」の制度を活用して、自治体へ直接寄附します。ここでは、電気料金に対して一定割合で総額を決め、年度末にまとめて自治体に総額をお知らせしたうえで寄附を行います。これにより、住民が使用した日々の電気代を安定的かつ長期的なストック型の財源へ変え、自治体の中長期的な財政需要を支えられます。

*総務省『令和7年版 地方財政白書』

地域の住民や企業にも「三方良し」で恩恵が広がる

―住民が新電力に切り替えるリスクはないのでしょうか。

 まず供給面に関してですが、送配電網自体は従来の地域電力をそのまま使用するため、切り替えによって停電が増えたり品質が落ちたりするリスクはありません。また、新電力で懸念される「料金高騰や不透明さ」に対しても、徹底した透明性を確保しています。具体的には、基本料金と従量料金について、日本卸電力取引所(JEPX)のエリアプライスに連動した「市場原価」をベースとし、当社が独自に定める料金項目である供給管理費も、1kWhあたり個人は7円、法人は原則12円と明記・開示しています。原価と利益構造がガラス張りのため、住民も安心して利用できます。実際、当社の月次解約率は1.9%と、新電力会社として低い水準を保っています。つまり、住民は安心して電気を使用でき、寄附というかたちで地域に還元できるのです。加えて、この仕組みであれば、地元企業にも波及効果をもたらすことが可能です。

―どういうことでしょう。

 当社は全国各地に「地域販社」を設立し、地元の有力企業と連携した事業展開を行っています。各販社は当社の出資比率を約3割に抑え、残り約7割は地元の企業に出資してもらう運営体制をとっています。販社1社あたりの平均株主社数は約12社にのぼり、地元の民間企業が主体となる仕組みです。これにより、電気事業の利益が都心部へ流出するのを防ぎ、地域内での経済循環や新たな雇用の創出、地元企業の事業成長へ直接的に貢献できます。地元企業にとっても「本業やインフラを通じて地域の発展に寄与できる」というメリットがあります。つまり、住民、地元企業、自治体の誰もが損をすることのない「三方良し」の構図を実現できるのです。

公的な取り組みに位置づけ、住民が参画する動機づけに

―自治体とは、どのようなかたちで協働するのでしょうか。

 当社は、単に寄附して終わりという関係ではなく、自治体と対等な立場で手を取り合い、市民の声やまちづくりのビジョンを共有していく連携体制を重視しています。現在、いくつかの自治体と連携協定を締結する動きが加速していますが、ここではまず『ふるさと電気』による寄附金を「どの施策に活用するのか」といった目的設定を重視しています。住民に追加の負担が生じないとはいえ、電力を切り替えることに対する心理的ハードルは低くありません。より安心して利用してもらうためには、住民が納得できる使途を明確にすることが大事だと考えています。こうして、地方創生につながる活動として自治体と連携し、その趣旨や寄附の活用状況について適切な情報発信を行うことで、住民が安心して参画できる体制を構築したいと考えています。

―住民への周知活動は重要なポイントになりそうですね。

 はい。全国17ヵ所の販社と協力して、自治体との連携のもと、住民のみなさまへ情報提供を行うことで、住民の安心感はさらに高まります。ここでは、各販社も積極的に住民に対して働きかけていきますが、その際に「地域課題を解決する取り組みの一環であること」を明示することにより、住民に対し「地域のため」という動機づけができます。具体的にはチラシや説明資料において自治体名や市章を使用するなど、取り組みの社会的信用と透明性を高める工夫が有効です。こうした普及活動に加え、最終的には、集まった寄附金額や取り組みの進捗状況の明示が肝要だと考えています。

―それはなぜでしょう。

 住民に「自分たちが毎日使っている電気が、具体的にまちのどんなプロジェクトに役立っているのか」が直感的に伝わることで、強い納得感と「自分たちのまちを自分たちで支えている」というシビックプライドが自然と醸成されやすくなるからです。こうした意識が住民に根づけば、生活に欠かせない電気代を原資としている『ふるさと電気』は、1つのプロジェクトが目標達成された後も、さらに「次のプロジェクト」へと継続的に財源として充当していくことが可能になるはずです。こうした持続的なサイクルは、地域が一体となって課題を解決するという理想的な状況へと近づく契機になり得ると、当社は信じています。

誰かに負担をかけずに、協力し合える社会へ

―過去には、どのような実績があるのでしょう。

 現在、自治体との連携に向けた活動を推進していますが、これに先立つ活動として、過去には多くの自治体やNPO法人などに寄附を行ってきました。たとえば、子どもの貧困対策を進めるための「子ども未来応援基金」や、生活困窮者に対して食料の提供を行う「フードバンク」など、これまでに約2,000万円の寄附実績があります。当社は、社名にある通り、地域創生の実現を最大のミッションとしており、自治体と連携する動きを加速させ、今後は電力以外の領域でも自治体の支援に乗り出していく予定です。

―詳しく聞かせてください。

 電力事業を通じて全国各地で築いてきた地元企業主導の販社ネットワークや信頼基盤を活かし、今後はガスや通信回線といった生活インフラなど、住民生活に密接するさまざまなインフラを地域貢献へと直結させていく計画です。そうした分野へと拡大するためにも、自治体との連携を広め、さらなる支援を提供していきたいと考えています。

―自治体とともに、どのような社会を目指していきますか。

 特定の誰かが無理な負担を強いられるのではなく、全員が日常の暮らしのなかで無理なく協力し合い、地域全体が豊かになっていく。そんな持続可能な社会の実現に向け、まずはいまある課題を解決するための財源をつくり、自治体の施策推進を支えていきます。

株式会社地域創生ホールディングス
株式会社地域創生ホールディングス
設立

令和3年2月

資本金

1億100万円

売上高

116億円(令和8年3月期)

事業内容

『ふるさと電気』の各種プランの提供、電気事業およびその附帯事業

URL

https://chiikisosei.co.jp/

お問い合わせ先
03-6388-6454(平日 10:00~18:30)
info@chiikisosei.co.jp
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