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先進事例2026.04.21

主権者教育 自治体事例|親子県議会教室、高校生との意見交換会~意見交換から請願提出へ

主権者教育 自治体事例|親子県議会教室、高校生との意見交換会~意見交換から請願提出へ

岩手県議会、湖西市議会の主権者教育 自治体事例

主権者教育は、国や社会の問題を自分の問題として捉え、自ら考え、自ら判断し、行動していく主権者を育成していくものとして、子どもたちが地域の課題について議論する中で民主主義や地方自治について学ぶ機会にもなっています。

こうした中、議会や議員の重要性が改めて認識されるよう令和5年4月に地方自治法が改正され、地方議会の役割及び議員の職務等が明確化されました。

この改正を踏まえ、全国都道府県議会議長会・全国市議会議長会・全国町村議会議長会では、議会への関心・理解を高め、多様な人材の参画を促すために、主権者教育を国民運動として進めており、そのひとつとして、議会が主体的に行う主権者教育の取り組みをまとめた事例集「地方議会が進める主権者教育事例集」を発行しています。

ここでは主権者教育の自治体事例を同事例集より抜粋して紹介します。今回は、岩手県議会、湖西市議会の主権者教育自治体事例です。

親子県議会教室|岩手県議会

岩手県議会は、〇×クイズで県議会の役割や仕組みを楽しく学習する親子県議会教室を実施しています。

平成28年度第4回広聴広報会議において、県議会への興味や関心を高めることを目的に児童を対象とした模擬議会の開催について、構成員の議員から提案がありました。

児童が参加しやすい日程に開催するため改選期以外は夏休み中に実施しており、〇×クイズのほか、議員の案内で議事堂見学を行うほか、こども議員名刺、こども議員章等を配布するなど、参加者の意欲が湧く工夫をしています。議長をはじめとする議員との名刺交換も行っています。

開催内容~令和5年度の例(抜粋)

  • 開校式(議長あいさつ、参加議員紹介、参加児童紹介)
  • 県議会の役割についての学習
  • 県議会クイズ
  • 議事堂探検、議員と名刺交換
  • 議員に聞いてみよう(質疑応答)
  • 閉校式(児童感想発表、副議長講評、議員カード兼親子県議会教室修了証の交付、記念撮影)

岩手県議会が実施した親子県議会教室の模様

工夫点・留意点

リアルな県議会議員体験
参加児童は県議会の例に倣い、議長の呼名後に元気よく、「議長」と挙手をして自己紹介を行っています(オリエンテーション時に職員からレクチャーあり)。

また、個人名の入ったこども議員名刺が用意され、議長をはじめとする参加議員と名刺交換を行うことで、よりリアルな議員体験を提供しています。

親子教室のため、保護者が常時サポート可能
保護者と行動を共にさせることで児童が安心できる環境をつくっています。

議員と話しやすい雰囲気づくり
「議事堂探検」では、議員が先導しながら議場や委員会室等の説明を行い、「議員に聞いてみよう」では、議員と児童を交互に着席させるなどにより、議員を身近に感じてもらい、交流の促進につなげています。

終了後のアンケート調査の実施
児童と保護者が満足できるイベントにするため、アンケート結果は次年度の活動に活かしています。

取り組みの効果

「小学生でも議会が傍聴可能なことを初めて知った。今度は実際の議会を傍聴しに来たい」との声もあり、県議会への興味・関心を高めることができました。

議員と色々な話をすることで親近感が湧いたとの声も多くあり、県議会をより身近に感じてもらえているようです。

さらに、児童だけでなく保護者も議会や議員に関する理解を深める機会となっています。

高校生との意見交換会~意見交換から請願提出へ|湖西市議会

静岡県 湖西市議会は、選挙権年齢が18歳に引き下げられたことを受け、広報広聴特別委員会(当時)の活動として「若者の議会活動に対する認知度の向上」を図るとともに「若者の考えを政策・提言に反映させる」「若者がまちづくりを考える」きっかけづくりを目的として、平成28年度から市内に2つある県立高校の生徒との意見交換会を開始しました。

特別委員会の委員が主体となり、高校生との意見交換会を開催しているもので、議会の会議室での意見交換のほか、テーマに関連する出前講座や、高校に出向いての意見交換も実施しています。

さらに、意見交換で受けた意見を発展させる施策の検討が必要という課題を踏まえ、令和3年度は意見交換をした高校生が請願を提出し、令和4年度は市制施行50周年記念事業として高校生議会を開催しました。

開催内容(令和3年度請願提出の例、抜粋)

県立新居高校、県立湖西高校を対象に意見交換会を実施しました。

①出前講座
「市議会の概要」や「湖西市の課題」について説明

②意見交換
「湖西市の困っていること・あったらいいこと」について意見交換

③2校生徒での合同意見交換
各校で話し合ってきた内容についてさらに掘り下げ、政策提言に向けて話し合いを実施

請願書

高校生44名が以下の項目の請願書を提出し、令和4年3月定例会で採択されました。
①高校生でも使えるデマンドバス学割など移動手段の検討
②Instagramなど若い世代へのさらなる湖西市の情報発信
③ショッピングモールなど商業施設の誘致
④サイクリングロードとパーキングエリアの整備
⑤海や湖を活かした観光レジャー施設の誘致

湖西市議会が実施した高校生との意見交換会の模様

工夫点・留意点(令和3年度)

出前講座の内容
高校生に議会の仕組みと役割、市の現状と直面している課題について理解を深めてもらうことを目的として、出前講座を実施しました。この講座準備のため、事務局と委員会のメンバーが協力し、議論を重ねながら資料作成を行い、このプロセスを通じて、生徒たちに伝える内容を精査し、わかりやすく説明するための方法を練り上げました。

ワークショップ形式の意見交換
意見を付箋に書いて貼り出し、意見をグループ分けするなど、意見交換が活発化するように工夫したほか、グループごとのファシリテーターは議員が担当しました。

政策提言にむけた意見交換の充実
意見交換の回数を従来の1回から3回に増やしたことで、意見を深掘りすることができました。

効率的な運営
効率のよい時間活用のための事前準備や請願提出のスケジュールを踏まえた、効率的な運営を心掛けました。

取り組みの効果

令和3年度の取り組みにおける実施後アンケートの「政治に関心を持てたか」の項目において、「とても持てた・ある程度持てた」の回答をした生徒が87%でした。

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