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各自治体で積極的に進められている、防災服のリニューアル

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東京都品川区・京都府京都市の取り組み

時流にあった防災服の選定①

各自治体で積極的に進められている、防災服のリニューアル

品川区 防災まちづくり部 防災課 主事 斎藤 高明
京都市 行財政局 防災危機管理室 防災課長 足立 貴志
[提供]ミズノ株式会社

※下記は自治体通信 Vol.32(2021年8月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。


災害がひんぱんに起こる昨今、自治体職員が防災服を活用する機会が増加している。そうしたなか、防災服のリニューアルを検討・実施する自治体も増えている。このページでは、防災服のリニューアルを約35年ぶりに実施した品川区(東京都)と、23年ぶりに実施した京都市(京都府)を取材。それぞれの担当者に詳細を聞いた。

[品川区] ■人口:40万5,326人(令和3年7月1日現在) ■世帯数:22万8,131世帯(令和3年7月1日現在) ■予算規模:2,547億3,211万4,000円(令和3年度当初)■面積:22.84km2 ■概要:東京湾に面した臨海部と山の手に連なる台地からなり、古くから交通、交易の拠点として栄え、考古学発祥の地として有名な大森貝塚など歴史に名を残す史跡も数多くある。現在は、京浜工業地帯発祥の地として発展し、国際化を遂げている羽田空港を有するなど、交通、産業の拠点として重要な役割を担う。
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品川区
防災まちづくり部 防災課 主事
斎藤 高明 さいとう たかあき

令和元年の節目に、リニューアルを決定

―令和元年に防災服をリニューアルしたそうですね。

 はい。理由としては、背中側からでも品川区職員であることがわかるように「品川区」の文字を入れたかったからです。以前使っていた防災服には、そうした記載がありませんでしたから。また令和2年は、東京オリンピック・パラリンピック(以下、東京2020大会)が開催予定だったため、外部の目に触れる機会も増えると予想されたので、見直しました。

―見直す際に重視したポイントはなんでしょう。

 まずは先ほど述べた、背中に「品川区」の文字が入っていることです。また、季節を問わない快適さと着心地を重視しました。以前は綿100%の生地だったため、特に残暑の厳しい秋の防災訓練において、職員から「暑い」という意見が出ていましたから。また、視認性という観点で、以前の防災服で区民の方に「赤服」の呼称で認識されていたえんじ色と、品川区の各種シンボルマークに使われている「品川パープル(紫色)」を配色したことです。こちらは選考過程において、区内にある「杉野学園 ドレスメーカー学院」の学生の意見を参考にし、最終的に当区で決定しました。

 そうした要件定義を行い、入札を行った結果、当区の要望にいちばん近いミズノ社の防災服を導入することが決まりました。

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快適で肌ざわりもよく、着脱も容易に行える

―導入後の感想はいかがですか。

 ポリエステルの生地は、快適で肌ざわりもよく、脇から背中にかけて動作がしやすい設計になっているため、以前よりストレスなく着用できていますね。またシャツタイプからブルゾンタイプに変わったため、着脱も容易に。職員からは、「以前より軽くなったし、スタイリッシュになった」という意見が出ています。今後は、防災訓練や東京2020大会も含めて、新しい防災服を積極的に活用していきたいと考えています。


[京都市] ■人口:145万8,469人(令和3年7月1日現在) ■世帯数:73万1,923世帯(令和3年7月1日現在) ■予算規模:1兆8,876億8,900万円(令和3年度当初)■面積:827.83km2 ■概要:京都府南部に位置している。京都府の府庁所在地で、政令指定都市。京都府の人口の半分以上を占めている。794年(延暦13年)から、1,000年以上にわたって都が置かれ、歴史の中で日本の中心として栄えてきた。歴史・文化都市としてのイメージが強いが、伝統産業から最先端産業が共存する“ものづくり都市” という側面もある。
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京都市
行財政局 防災危機管理室 防災課長
足立 貴志 あだち たかし

新型コロナの影響が、防災服の見直しを後押し

―防災服をリニューアルした背景を教えてください。

 生地や仕立てがかなり古く、動きづらかったり、ボタンが止めにくい、といったことが起こっていたためです。また、京都市職員だとわかりづらかったというのもありました。実際に私は令和元年の台風19号の際、水戸市(茨城県)に支援に行ったのですが、ほかの自治体職員の防災服とほとんど見分けがつかなかったのです。

 さらに大きな要因は、新型コロナの影響です。もし、災害が起きた場合、開設した避難場所にそれぞれ職員を派遣し、感染防止対策に努める必要があります。住民の方に、「この人が職員の方だ」と認識してもらうためにもリニューアルを実行したのです。

―リニューアルでどういった点を重視しましたか。

 やはり、ひと目で京都市職員だというのがわかる目立つ色彩であること。そして、着やすさ。柔らかい素材を使い、動きやすさを追求できたらと。さらに、普段使いができる点もポイントでした。以前の防災服は、上着は前でボタンを止めてズボンのなかに入れて着るスタイル。防災服に着替える際は、全身を着替える必要があったのです。現在では、災害対策本部会議で、スーツの上に羽織るカタチで着たいというニーズがありますからね。そうした要望を、できるだけ特殊な仕様を使わず、コストを抑えて実現したいと。そして入札を行った結果、理想に近かったミズノ社の防災服を採用しました。

非常に着やすく、現場の職員にも好評

―導入してからの感想を聞かせてください。

 防災服はゴワゴワしているイメージだったのですが、ストレッチ素材で非常に着やすいです。現場の職員からも「着やすく、現場でも目立つ」という声が出ています。今後も積極的に活用して、京都市をアピールしたいですね。

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佐賀県嬉野市の取り組み

時流にあった防災服の選定②

民間企業との取り組みで生まれた、防災服だけではないまちづくり施策

嬉野市 総合戦略推進部 広報・広聴課 副課長 中島 隆二
[提供]ミズノ株式会社

これまでは、防災服をリニューアルした品川区(東京都)と京都市(京都府)の取り組みを紹介した。ここからは、両自治体に防災服を提供しているミズノとさまざまな取り組みをしている嬉野市(佐賀県)を取材。同社の協力をえた経緯や具体的な取り組み内容を、同市の担当者に聞いた。

[嬉野市] ■人口:2万5,423人(令和3年6月30日現在) ■世帯数:9,882世帯(令和3年6月30日現在) ■予算規模:239億7,174万4,000円(令和3年度当初) ■面積:126.41km2 ■概要:佐賀県の南西部に位置している。1,300年以上前の太古の時代から人々を癒してきた嬉野温泉は「日本三大美肌の湯」として名高く、「うれしの茶」の産地として600年の歴史を刻んできた「日本茶のふるさと」でも有名。令和4年には九州新幹線西九州ルートの暫定開業で嬉野温泉駅が新設される予定で、さらなる発展が期待されている。
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嬉野市
総合戦略推進部 広報・広聴課 副課長
中島 隆二 なかしま りゅうじ

スポーツ合宿の誘致が、最初のきっかけ

―ミズノとさまざまな取り組みをした背景を教えてください。

 当市では、スポーツ施設が充実していることで、約5年前からスポーツ合宿の誘致にチカラを入れ始めました。そこから、スポーツによるまちづくりを積極的に行っていこうと。そこで、「民間事業者の協力があれば心強い」となり、さまざまな自治体と課題解決の取り組みをしているミズノに当市のほうから協力をお願いしたのです。

―具体的にどのような取り組みを行っているのでしょう。

 ミズノとの取り組みを進めていくにあたり、まずはポロシャツを作成しました。それをクールビズの公式ウェアとして、職員に提供したのが始まりです。速乾性や吸湿性に優れており、その後、令和4年開通予定の西九州新幹線の「嬉野温泉駅」を記念したり、令和6年に佐賀県で開催予定の「国スポ」の機運を醸成したりなど、イベントごとにポロシャツを作成しています。

―ほかにありますか。

 防災服に使える、ミズノのワークウェアを導入しました。当市では防災服を統一していませんでしたが、統一したほうが住民にとってもわかりやすいだろうと。また、通気性のよさや速乾性から、大雨による災害が多い当市の防災服として適切だということで採用しました。そのほか、定期的なウォーキング教室を開催しての市民(高齢者)の健康促進、「ミズノ流忍者学校」による子どもの身体づくりといったイベントを開催。「健康寿命の延伸」や「子どもの身体づくり」など、当市が抱えているさまざまな課題を解消すべく、ミズノと一緒に取り組んでいます。

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スポーツの分野に限らず、さまざまなまちづくりを

―今後、この取り組みをどのように活かしていきますか。

 今後はスポーツに限らず、さまざまな分野でイノベーションができるのではないかと考えています。ノウハウをもったミズノと一緒に、まちづくりに取り組んでいきたいですね。


支援企業の視点

職員だけでなく住民のためにも、防災服に機能性やデザイン性は必要

ミズノ株式会社 スポーツ営業本部 外商部 部長 山崎 充
[提供]ミズノ株式会社

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ミズノ株式会社
スポーツ営業本部 外商部 部長
山崎 充 やまざき みつる

―防災服を選ぶ際のポイントはなんでしょう。

 ときには過酷な環境で作業する必要があるため、動きやすさや快適性といったものが重要だと考えています。あとは着やすさや視認性、長時間着ることを考えての消臭効果も必要でしょうね。

 多くの自治体では、そもそも防災服に機能性やデザイン性を求める認識がないのかもしれません。しかし、防災服は進化しているのにくわえ、少しでも職員の作業負担を軽減させたり、現場で住民に「職員の方が来てくれた」という安心感を与えたりするといった観点から、防災服の見直しは必要だと考えています。

―なぜミズノが防災服の提供を行っているのですか。

 スポーツウェアの提供で培ってきたノウハウが活かせると考えたからです。当グループは、令和3年に創業115年の節目を迎えます。「より良いスポーツ品とスポーツの振興を通じて社会に貢献する」という経営理念のもと、スポーツのよろこびや幸せを人々に届けることを目指し、良質なスポーツ品の提供およびスポーツの振興に取り組んできました。そして、令和元年にワークビジネス事業部を新たに立ち上げたのです。

―自治体に対する今後の支援方針を教えてください。

 防災服をはじめとしたワークウェアの提供だけではなく、「スポーツ用品・体育施設」「シニアの健康増進」「子どもたちの運動能力と体力の向上」「猛暑・寒さ・防災・コロナ対策品」など幅広い分野で支援してきたいですね。そうした支援を通じ、自治体・住民の方の課題解決のお手伝いをし、笑顔に満ちあふれたまちづくりを応援していきたいと考えています。

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山崎 充 (やまざき みつる) プロフィール
昭和38年、大阪府生まれ。昭和61年に関西学院大学を卒業後、ミズノ株式会社に入社。ワークウェアなどのダイレクト営業、ラケットスポーツ、スキー、アウトドア品の卸営業、指定管理などの自治体営業を担当。令和3年1月から現職。
ミズノ株式会社
創業 明治39年4月
資本金 261億3,700万円(令和3年3月31日現在)
従業員数 3,855人(令和3年3月31日現在:連結)
事業内容 スポーツにかかわる製品の製造・卸売・販売、各種スクール事業の運営など
URL https://www.mizuno.jp/
お問い合わせ電話番号 0120-320-799(平日10:00~17:00 ※同社休日を除く)
お問い合わせメールアドレス mzjichitai@mizuno.co.jp
お問い合わせフォーム ミズノの商品・掲載事例・各種サービスについての問い合わせフォームはコチラ
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