自治体通信ONLINE
  1. HOME
  2. 「バックナンバー」一覧
  3. Vol.54
  4. 共同調達ができるスキームを構築し、県全体で電子契約の普及を推進
長野県の取り組み
先進事例2023.12.08
電子契約システムの導入①

共同調達ができるスキームを構築し、県全体で電子契約の普及を推進

[提供] 東日本電信電話株式会社
共同調達ができるスキームを構築し、県全体で電子契約の普及を推進
この記事の配信元
東日本電信電話株式会社
東日本電信電話株式会社

※下記は自治体通信 Vol.54(2023年12月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

令和3年に地方自治法施行規則が改正され、自治体が電子契約システムを導入しやすくなったことなどから、導入を検討する自治体は増えている。そうしたなか、長野県では県内の自治体が協力して、電子契約システムを共同調達できるスキームを構築し、県全体でDXを推進している。スキーム構築にいたった背景や運用状況などを、長野県DX推進課の南澤氏に聞いた。

[長野県] ■人口:200万5,274人(令和5年10月1日現在) ■世帯数:85万49世帯(令和5年10月1日現在) ■予算規模:1兆5,423億9,826万3,000円(令和5年度当初) ■面積:1万3,561.56km² ■概要:日本列島のほぼ中央に位置し、県歌「信濃の国」にも歌われるように「十州」(8県)と接しており、古くより東山道、中山道などが通る交通の要衝となってきた。豊かな自然に加えて、温泉、スキー場や、地域で受け継がれた有形無形の多様な文化、自然と人とのかかわりによって育まれた農村の美しい原風景などを求め、四季を通じて多くの観光客が訪れる。
インタビュー
南澤 達哉
長野県
企画振興部 DX推進課 スマート自治体担当 主事
南澤 達哉みなみざわ たつや

県内の自治体からの声で、共同調達の機運が高まった

―電子契約システムを共同調達できるスキームを構築した背景を教えてください。

 令和2年度に、当県と県内の市町村で「長野県先端技術活用推進協議会」を設置したのがきっかけです。これは、同年度に当県が策定した「長野県DX戦略」のコンセプト「早く行きたければ、ひとりで行け。遠くまで行きたければ、みんなで行け。」に基づいてつくられた協議会で、長野県と県内77市町村が協力して、DXを推進するのが狙いです。その協議会にて「どんな分野でDXを推進したいか」のアンケートを実施した際、県内の自治体から「電子契約」の話が出てきたのです。地方自治法施行規則が改正されて自治体でも電子契約が導入しやすくなり、各自治体が興味をもったのだと認識しています。

 そのアンケート結果をきっかけに、県庁においても電子契約システムの導入の機運が高まっていきました。

―それからどのようにして検討を進めていったのですか。

 令和3年度に、県と2市で電子契約システムの実証実験を行いました。結果、有用性が認められ、まずは県が先んじて導入を進めることに。令和4年度にプロポーザルを行った結果、情報セキュリティ面など一番要件を満たしている電子契約システムを導入することに決定。令和4年11月から、県庁で導入を始めました。

 このときは、当県が単独調達したのですが、導入後もスムーズに稼働していることなどで県内自治体の導入機運もさらに高まっていることを受け、電子契約システムを共同調達できる方法を検討。当県が単独調達したベンダーに相談すると、「共同調達の規模で導入支援をするのは難しい」という話でした。そうしたなか、以前からRPAやAI-OCRなどの活用支援によって、当県のDX推進に伴走してもらっていたNTT東日本から、新たな提案を受けたのです。

小規模自治体でも、導入がしやすくなった

―どのような提案でしょう。

 NTT東日本が提供している電子契約システム『クラウドサイン for おまかせ はたラクサポート』であれば、県庁が単独調達した電子契約システムと同様の機能が使えるうえに、共同調達にも対応できるとのことでした。しかも単独調達するより、契約手続きの効率化などで間接コストを低減できるほか、導入後のサポート体制も充実しているという点も評価し、新たに導入を決定しました。

 協議会で検討した結果、県内の市町村が行う事務の電子化の推進を担う「長野県市町村自治振興組合」を窓口としてNTT東日本と契約。当県と77市町村は、組合に負担金を払えば共同調達できるスキームを構築したのです。

―共同調達による運用状況はいかがですか。

 現在のところ、当県を含めて10団体が『クラウドサイン for おまかせ はたラクサポート』を導入しています。また、当県庁に限定した成果で言えば、現在のところ、契約案件の約47%、総累計2,239件を電子化しています。

 このスキームによって、後からでも共同調達が可能で、小規模自治体でも電子契約システムを導入しやすい体制を構築することができました。県内の事業者にとっても、各自治体が同じ電子契約システムを導入することによって、自治体ごとに対応を変える手間がなくなるメリットは大きいと感じています。

―電子契約システムの今後の活用方針を教えてください。

 県内の自治体への普及を、さらに促進していきたいですね。また、当県は中山間地域に小規模の自治体が多数あるため、今後も電子契約システムだけにとどまらず、共同調達によって県全体でDXを推進していきたいと思います。

支援企業の視点
電子契約システムの導入②
各自治体への多様なサポート実績が、現場の意見に寄り添う導入を可能に

ここまでは、県および県内の自治体が協力し、共同調達によって電子契約システムの導入を進めている長野県の事例を紹介した。このページでは、同県の取り組みを支援したNTT東日本を取材。同社担当者の北森氏に、自治体が電子契約システムの導入を検討する際のポイントなどを聞いた。

インタビュー
北森 雅雄
東日本電信電話株式会社
CXビジネス部 業務DXサービス担当
北森 雅雄きたもり まさお
昭和62年、東京都生まれ。平成23年に東日本電信電話株式会社(NTT東日本)に入社後、自治体向けのシステムエンジニアとして、庁内ネットワークや公共機関向けアプリケーションなどのコンサルティングを担当。平成28年から、AI関連サービスの開発・デジタルマーケティングを担当している。

「自治体も導入してほしい」民間企業からの要望は高い

―電子契約システムの導入を検討する自治体は増えているのですか。

 増えています。地方自治法施行規則が改正され、自治体が電子契約システムを導入するハードルが下がったほか、民間企業において電子契約がすでに普及しつつあることも大きいと考えられます。自治体と取引をしている民間企業から、「業務効率化のため、自治体も電子契約システムを導入してほしい」という要望は日々高まっています。庁内のDXを推進していくのに加え、そうした要望に応えるためにも、自治体が電子契約システムを検討・導入するケースは今後さらに増えていくでしょう。

―電子契約システムの導入を検討する際のポイントはなんですか。

 まずは重要なポイントとして、情報セキュリティ対策が徹底されているかがあげられます。特に自治体においては、高いレベルでの情報セキュリティの担保が求められますから。

 さらに、見た目や使い方がわかりやすいかといった観点も、スムーズに電子契約を普及させていくためには欠かせません。以上の2点は、大前提のポイントとして重要です。

 加えて、特に我々が重要だと考えているのは、サポート体制が充実しているかという点です。自治体の規模や組織体制などによって、導入する際のニーズは異なります。そうしたニーズに応えるには、「システムを導入するだけで終わり」では不十分です。たとえば、当社が提供している電子契約システム『クラウドサイン for おまかせ はたラクサポート』は、大前提の2点に加え、サポート体制が充実しているのが特徴です。

さまざまなアプローチで、DX支援の用意がある

―詳しく教えてください。

 まず、情報セキュリティ面においては、ISMAP*に登録されているほか、オプションとしてLGWAN環境でも利用することができます。また、直感的に操作ができるため、ややこしい段取りを覚える必要がなく、たとえICTの知識がなくてもすぐに利用することが可能です。そしてサポート体制では、さまざまな現場の意見に寄り添えるような支援を行います。

 システムの提供はもちろん、ニーズがあれば長野県のような共同調達に向けたスキーム検討支援を行います。また、導入成功事例の共有のほか、システム導入後も専任部署によるメールや電話、チャットなどを通じた問い合わせサポートを行います。こうした細やかな対応ができるのも、当社がインターネットの普及支援から、長年にわたって各地域に根づいたサポートを行ってきた多様な実績があるからだと自負しています。

―自治体に対する今後の支援方針を聞かせてください。

 当社が全国の自治体のハブとなることで、電子契約システムの導入を幅広く支援していきたいですね。また当社は、電子契約システムだけに限らず、電子請求書や勤怠管理など内部事務のデジタル化やICTツールの提供、ローコード・ノーコードを活用したシステムやアプリ開発の内製化に向けた支援を行います。そのほか、eラーニングによるデジタル人材の育成や派遣など、さまざまなアプローチで庁内全体のDX推進を支援しています。各自治体に合わせたDX支援の用意がありますので、まずはDXによって実現したいビジョンや想いを聞かせてほしいですね。

*ISMAP : 政府が活用するクラウドサービスのセキュリティを評価する制度のこと

東日本電信電話株式会社
東日本電信電話株式会社
設立

平成11年7月

資本金

3,350億円

従業員数

4,950人(令和5年3月31日現在)

事業内容

東日本地域*¹における地域電気通信業務*²およびこれに附帯する業務、目的達成業務、活用業務

*¹北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、山梨県および長野県

*²県内通話にかかる電話、専用、総合デジタル通信などの電気通信サービス

URL

https://www.ntt-east.co.jp/

お問い合わせ先
NTT東日本 ICTコンサルティングセンタ
0120-765-000(平日 9:00~17:00(年末年始を除く))
サービス資料を確認する
電子印鑑ならGMOサイン 導入自治体数No.1 電子契約で自治体DXを支援します
自治体通信 事例ライブラリー