【人材育成・自治体DX】システムによる人事評価の適正化で、「職員が学び合う」風土を深化させる
(人材育成支援システムざいなる / ICTコンストラクション)


※下記は自治体通信 Vol.75(2026年7月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
業務の複雑化や人手不足が進むいま、職員の能力向上を促す組織づくりが自治体に求められている。そうしたなか、うるま市(沖縄県)では、これまで築いてきた「職員同士で学び合う」風土のさらなる浸透に向け、過去の評価結果や研修履歴などを一元管理するシステムを導入。人事評価の運用効率化に加え、適切な人員配置にも手応えを感じているという。その取り組みについて、同市の上江洲氏と又吉氏に詳しく聞いた。


集計と一覧化の作業に、丸1ヵ月を費やしていた
―うるま市が人事評価をシステム化した経緯を教えてください。
又吉 当市では、人材育成を行ううえで「職員同士で学び合う」組織風土を大切にしています。職位や勤続年数に応じた階層ごとの研修のほか、職員が講師となって実務の知識や技術を庁内で共有する「職員寺子屋」など、職員同士のつながりを大事にする組織風土を育んできました。人事評価はそうした風土を職員に浸透させるツールの1つとしてとらえています。
上江洲 一方、当課では全職員約970人分の評価シートを表計算ソフトとメールで管理していたため、その集計や一覧表の作成だけで担当者が丸1ヵ月を費やしていました。作業に追われるあまり、蓄積したデータを個人の履歴に紐づけできず、評価が適正に運用されているかの検証や分析などが困難でした。この課題を解決するため、システム化を検討したのです。
―どのような点を重視して、検討を進めたのでしょう。
上江洲 まずは当市のLGWAN環境で動作することが前提でした。加えて、当初より全庁での導入を考えていたため、システムに苦手意識をもつ職員でも容易に使える操作性を重視して検討を進めました。
又吉 その結果、LGWAN環境で動作する『ざいなる』の導入を決めました。操作性の面では、目標設定や評価の進捗などがひと目でわかりやすい仕様を高く評価し、令和6年10月から、全庁的に運用しています。
集計作業は2〜3日程度に、評価の検証も見通しが立った
―導入後の成果はいかがですか。
又吉 1ヵ月を要していた集計や一覧化の作業が、わずか2〜3日程度へと劇的に短縮されました。システム導入の際には、評価シートの項目やレイアウトを変更することなく移行でき、職員も大きな混乱なく利用できています。さらに、過去の評価結果に加え、評価面談や日々の指導記録、研修履歴などのデータも個々に紐づけることで、評価するうえでのデータ蓄積が可能となり、評価を客観的に検証できる環境が整いました。加えて、人事評価の適正化が進んできたこともあり、昨年の職員満足度調査では、評価結果への納得度が93.7%に達しました。
上江洲 さらなる制度の拡充に向け、いまは各職員の顔写真に、過去の評価結果や研修履歴などの蓄積データを紐づけた「異動シミュレーション」機能の本格運用に向けて準備を進めています。この運用が確立されれば、人材の適性の見極めがより正確になり、適材適所の人員配置を進められると期待を寄せています。今後も『ざいなる』を活用し、「職員同士で学び合う」風土を深化させた「チームうるま」を築いていきたいですね。


―人事評価をめぐり、自治体が抱える課題はなんでしょう。
各自治体で、人材育成基本方針を軸に独自の人事評価を制度化していますが、その運用を担当する人事部門では、紙や表計算ソフトによる膨大な集計作業に追われています。その結果、評価結果が果たすべき「人材育成」のデータとして活用しきれず、組織改善や人材の適正配置に向けた分析などに時間を充てられないという悩みを抱えているようです。そこで当社では、集計にかかる一連の作業を省力化し、評価結果を人材育成につなげるシステムとして『ざいなる』を自治体に提案しています。
―特徴を教えてください。
自治体とともに開発した数々の機能群が特徴です。たとえば、機構や配属をシミュレーションする機能では、職員の顔写真に蓄積された過去の評価結果や研修履歴を紐づけ、人材の能力や適性を視覚的に把握できるうえ、ドラッグ&ドロップで仮想的に各部課を編成できます。これにより、職員個々の弱みを強みで補える人員配置を支援します。そのほか「アンケート機能」では希望調査の作成から承認までをシステム化でき、うるま市では異動時に各職員の情報収集に活用し、その申請作業を効率化できたと評価されています。
―自治体に向けた今後の支援方針を聞かせてください。
当社では、システムを導入して終わりではなく、操作研修や運用フォローといった伴走支援を徹底しています。今後も、自治体のみなさんからの声を大切にし、職員が能力を発揮できる環境づくりに貢献していきます。
設立/平成9年1月 資本金/5,000万円 事業内容/地方自治体向けソフトウェアの販売、システム導入支援サービス、システム保守サービス、コンピュータ関連機器の販売 URL/https://www.gyoseiq.co.jp/



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