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佐賀県武雄市の取り組み
先進事例2025.07.21
人事評価のシステム化

システム導入で人事評価を運用刷新、育成に資する制度改善にも手応え

[提供] ICTコンストラクション株式会社
システム導入で人事評価を運用刷新、育成に資する制度改善にも手応え
この記事の配信元
ICTコンストラクション株式会社
ICTコンストラクション株式会社

※下記は自治体通信 Vol.67(2025年7月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

業務量の増大・複雑化、職員数の減少など、自治体職員の労働環境は厳しさを増している。これに対し、職員のモチベーションを高く保ち、行政サービスの持続的な運営を図る自治体では、公平・公正な人事評価制度を確立し、人材育成や職員の適正配置の基盤とするケースが増えている。武雄市(佐賀県)もそうした自治体の1つで、人事評価プロセスにシステム管理を導入し、それを実践している。同市担当者に、取り組みの詳細を聞いた。

[武雄市] ■人口:4万6,592人(令和7年5月末現在) ■世帯数:1万9,389世帯(令和7年5月末現在) ■予算規模:699億8,496万4,000円(令和7年度当初) ■面積:195.40km² ■概要:平成18年3月に、旧武雄市、山内町、北方町が合併して誕生した。佐賀市と長崎県佐世保市の中間に位置し、まちの中心には開湯以来1,300年経つ武雄温泉がある。この温泉には日本銀行や東京駅の設計を行った辰野金吾設計の楼門があり、国の重要文化財に指定されている。
インタビュー
宮口 直之
武雄市
総務部 総務課 課長代理(人事係長)
宮口 直之みやぐち なおゆき

形骸化しつつあった評価制度、システムにより運用改善へ

―武雄市が人事評価にシステムを導入した経緯を聞かせてください。

 当市ではこれまで、人事評価プロセスは紙と表計算ソフトによって運営されており、各職員においては記入や管理が煩雑になり、一部では誤って共有フォルダに保管するなどファイル管理上でのミスが生じていました。また、人事担当部門では集計作業が非常に煩雑で、年度末における業務負担の重さが長年の課題とされていました。さらに、人事面談が実施できなかったコロナ禍を機に、その後の制度運用が形骸化しつつあった状況も受け、人事評価の目的をあらためて明文化するなど、令和5年度に制度運用の刷新に着手しました。その際、当市では、人事評価の主たる目的を「人材育成」と「職員の適正配置」に据え、同時に運用刷新にあわせて人事評価システムを導入し、制度運用の改善を図ることを決めたのです。

―システム選定はどのように進めたのでしょう。

 システム選定にあたっては、3つの要件を設定しました。1つ目は、周辺システムと連携できること。今回は人事給与システムの刷新もあわせて行うこととしたため、両システムの連携による業務改善は必須と考えました。2つ目は、扱うのは個人情報であるため、堅牢な情報管理の仕組みがあること。そして3つ目は、庁内に新たなサーバを置くことが難しいため、クラウドサービスであり、かつ職員の使い勝手を考えLGWAN環境で使えるシステムであることでした。その観点から比較検討を行った結果、多くの自治体での導入実績があり、自治体の人事評価制度に精通している点なども加味し、人材育成支援システム『ざいなる』を選定し、令和6年4月から運用を開始しています。

今後の制度改善に資する、各種情報も得られる

―導入後の効果はいかがですか。

 我々、人事担当部門の集計作業の負担が大きく軽減され、さらに人事給与システムとの連携によって、一連の作業が大きく効率化されました。同時に、評価者となる管理職の評価記入作業や情報管理の負担も軽減されていると聞きます。豊富な設定機能を調整するだけで、まるで当市の人事評価制度にカスタマイズされたかのようなシステム運用ができる点には驚きました。そのほか『ざいなる』には、アンケート機能やストレスチェック機能なども実装されており、庁内での情報連携や職員の健康管理にも有効に活用しています。

―今後の方針を聞かせてください。

 今後は、『ざいなる』の充実した分析機能を活用し、運用のみならず人事評価制度自体の改善や、各職員に必要な研修メニューの検討などにもつなげたいです。そのために必要な各種情報や時間的余裕が『ざいなる』の導入によって得られるとの手応えもつかんでいます。

支援企業の視点
人事評価のシステム化を端緒に、自治体内部の統合的なDX推進を
インタビュー
野中 祥平
ICTコンストラクション株式会社
マーケティング推進部 ソリューション営業課 課長
野中 祥平のなか しょうへい
佐賀県生まれ。ICTコンストラクション株式会社にて、平成26年度にソリューション営業課へ配属。以降、自治体への人事評価システムおよび内部情報システムの提案活動に従事。

―人事評価をめぐり、自治体が抱える課題はなんでしょう。

 システム化の遅れが課題となっている自治体はまだ少なくありません。近年、人手不足や業務量増大などを背景に、職場環境の整備の一環として人事評価制度の再設計に着手する自治体は増えています。しかしその際、表計算ソフトベースの人事評価業務の作業負担が足かせとなるケースが多いようです。そこで当社では、人材育成支援システム『ざいなる』を通じた人事評価業務の改善を提案しています。

―どのようなシステムですか。

 面談内容や研修の履歴などの個人情報を記録し、個々の評価に対する評価者・被評価者双方の納得感を高める仕組みを備えていることが特徴です。これまで煩雑だった集計や分析といった作業を自動化できることはもちろんですが、周辺システムと容易に連携できる特徴を活かせば、関連業務とあわせ人事担当部門の業務プロセスを統合的に効率化することもできます。

―今後の自治体への支援方針を聞かせてください。

 今後も年に2回のバージョンアップを通じて、制度改正などに対応した最新の機能を提供していきます。また、自治体への多くの導入実績から、他自治体での事例紹介など人事評価制度の再設計に資する支援も提供できると考えています。さらに当社では、『ざいなる』のほか、「文書管理」や「庶務事務」といった各種内部情報システムもあわせて提案することで、自治体業務のDX推進を総合的に支援することができます。ぜひお問い合わせください。

ICTコンストラクション株式会社
ICTコンストラクション株式会社
設立

平成23年7月

資本金

5,000万円

事業内容

自治体向け内部情報システムに関するサービス(人事給与、庶務事務、財務会計、文書管理など)および人事評価システムなど、ネットワーク・インフラストラクチャに関するサービス、セキュリティ関連システムに関するサービス、クラウド・LGWAN-ASPサービスなど

URL

https://www.gyoseiq.co.jp/ict/

お問い合わせ先
092-263-7880(平日 8:30〜17:30)
ictweb@gyoseiq.co.jp

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