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大阪府泉佐野市の取り組み
先進事例2025.06.02
オンライン化に向けた行政手続きの「洗い出し」

【住民窓口/DX】「2ヵ月で1,000件」行政手続きを精査、オンライン化推進の土台を固めた
GaaS(オンライン行政プラットフォーム) / さくらインターネット

[提供] さくらインターネット株式会社
【住民窓口/DX】「2ヵ月で1,000件」行政手続きを精査、オンライン化推進の土台を固めた(GaaS(オンライン行政プラットフォーム) / さくらインターネット)
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さくらインターネット株式会社
さくらインターネット株式会社

※下記は自治体通信 Vol.66(2025年6月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

住民サービスの向上を目的に、全国の自治体がいま、行政手続きのオンライン化を進めている。そこでは、対象となる手続きの選定や優先順位付けを行うことも、重要なプロセスとなる。そうしたなか、泉佐野市(大阪府)では、住民サービスに関する行政手続きを全庁レベルで洗い出し、オンライン化の検討を効率的に進める体制を整備したという。取り組みの詳細について、同市広報公聴担当理事の福岡氏と、デジタル化推進担当参事の吉峯氏に話を聞いた。

[泉佐野市] ■人口:9万9,454人(令和7年4月末日現在) ■世帯数:5万1,164世帯(令和7年4月末日現在) ■予算規模:1,169億7,634万円(令和7年度当初) ■面積:56.51km² ■概要:関西国際空港があるまち。背後には一部が金剛生駒紀泉国定公園に指定された和泉山脈を擁する。山河と緑にあふれる恵まれた自然環境にあり、商・工・農・漁業がそれぞれバランスよく栄えてきた。ふるさと納税の寄附額は全国第3位(令和5年度)。3つの日本遺産が文化庁に認定されている。
インタビュー
福岡 裕司
泉佐野市
広報公聴担当理事
福岡 裕司ふくおか ゆうじ
インタビュー
吉峯 正二
泉佐野市
デジタル化推進担当参事
吉峯 正二よしみね しょうじ

全担当課の職員を巻き込む、大規模な調査作業

―どのような方針で行政手続きのオンライン化を進めていますか。

吉峯 当市では、令和3年度に定めた「DX推進全体方針」において行政手続きのオンライン化を重要施策の筆頭に掲げています。オンライン化をより多くの手続きへ効率的に広めていくには、書面・押印・対面規制の有無といった観点からの検討が欠かせないため、まずは全庁に存在するあらゆる手続きの洗い出しを行おうと考えました。しかし、そのためには各課職員に大きな負担を強いかねない点を、課題に感じていました。

―具体的に聞かせてください。

吉峯 担当職員は自身の担当業務にかかわる手続きは熟知していても、所属課内で取り扱う手続きの全てを把握するのには限界があるのではと考えています。そのため、通常業務と並行し課内で取り扱う手続き全てのフローや所要時間といった詳細な情報を調査・確認し、調査票を記入するのは、負担の大きな作業となってしまうのです。

福岡 そうした課題を感じていた折、当市が使用するCMS*のベンダーであるスマートバリュー社から、画期的な提案を受けました。

―どういった提案ですか。

福岡 同社の『GaaS』というプラットフォームや、スタッフのサポートによって、庁内の手続きを調査・分析するという提案でした。まずはコンピュータによるWebスクレイピング*を通じ、当市のホームページ内から行政手続きに関する情報を収集します。次に、同社スタッフによる職員へのヒアリングなどを通じ、根拠となる法令や記名・署名・押印の有無、後続処理、オンライン化の可否といった視点から分析を行うものです。

吉峯 『GaaS』では、手続きの情報を整理し、専用のポータルサイトを構築できる点なども評価し、令和4年度に導入しました。

*CMS : テキストや画像などのデジタルコンテンツを統合・体系的に管理し、配信など必要な処理を行うホームページ管理システム
*Webスクレイピング : Webサイトから情報を抽出するコンピュータソフトウェア技術

職員の負担を抑えつつ、オンライン化の難易度も分析

―導入効果を聞かせてください。

吉峯 各課職員の負担を抑えつつ、わずか約2ヵ月で1,000件超の手続きを洗い出せました。スマートバリュー社から納品された報告書には、オンライン化の難易度を指標化した分析結果も示されているので、今後、さらなるオンライン化を進めていくにあたり、貴重なデータとなっています。

福岡 また、今回洗い出した手続きの情報をもとに住民向けの「手続き検索サイト」を新たに構築し、「転居」や「結婚」など、ライフシーンごとに簡単に検索できるようになりました。『GaaS』はスマートバリュー社のCMSとも連携できるため、オンライン手続きをより多くの市民に知ってもらうためのホームページづくりでも、導入メリットを実感しています。

支援企業の視点
「テクノロジー×人的資源」の活用で、全庁レベルでオンライン化の準備を
インタビュー
小西 拓也
株式会社スマートバリュー
クラウドイノベーション Division 公共クラウド営業企画Group Group Leader
小西 拓也こにし たくや
平成3年、奈良県生まれ。平成26年に近畿大学を卒業後、株式会社スマートバリューに入社。令和5年より現職。おもに全国の公共・自治体向けの情報発信支援・DX推進に従事。
インタビュー
島田 達則
さくらインターネット株式会社
CS本部 営業部
島田 達則しまだ たつのり
東京都生まれ。令和5年7月、さくらインターネット株式会社に入社。顧客のさまざまな課題に対する解決型のソリューションセールスに従事。

―行政手続きのオンライン化をめぐる自治体の課題はなんでしょう。

小西 職員の人手不足が慢性化するなか、情報政策部門が各原課の協力を得られず、オンライン化に向けた取り組みを積極的に進めにくくなっていることです。そこで当社では、『GaaS』というプラットフォームを通じ、手続きのオンライン化を支援しています。

―特徴を教えてください。

小西 手続きの洗い出しから、検索サイト構築を通じた「情報発信」、Webフォーム開発を含む「オンライン化」まで、テクノロジーと人の両面で支援できる点です。手続きの洗い出しについては、行政サービスの調査に特化した独自のスクレイピング技術を用い、自治体業務に明るい専門スタッフが手続き情報の収集やコンサルティングを行います。これにより自治体は、職員負担を最小限に抑えつつ、オンライン化に向けた土台づくりを全庁レベルで目指せるのです。

島田 『GaaS』は、「ガバメントクラウド整備のためのクラウドサービス」として認定*を受けている「さくらのクラウド」上に構築されています。国内での充実したサポート体制や可用性の高さといった同クラウドの強みを活かし、安心して活用できるのも『GaaS』の特徴です。ぜひご検討ください。

*認定 : 令和7年度末までに技術要件をすべて満たすことを前提とした条件つき

株式会社スマートバリュー

設立/昭和22年6月 資本金/10億4,494万4,000円 事業内容/クラウドソリューション事業 URL/https://www.smartvalue.ad.jp/

さくらインターネット株式会社
さくらインターネット株式会社
設立

平成11年8月

資本金

112億8,316万円

事業内容

クラウドコンピューティングサービスなどの提供、データセンター運営

URL

https://www.sakura.ad.jp/

お問い合わせ先
support@sakura.ad.jp
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