【生成AI・議会答弁】議会答弁作成の業務をシステム化し、職員の大幅な負担軽減を実現
(Ansクイック / 京都電子計算)

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※下記は自治体通信 Vol.74(2026年6月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
議会答弁の作成は、過去の膨大な議事録などの資料を元に担当職員が限られた時間のなかで行わなければならない。作成した原案は上層部から承認を得る必要もあることから、そのための修正作業が職員の大きな負担となっている。そうしたなか、菰野町(三重県)では、生成AIを活用しつつ、一連の業務をシステム化することで業務効率化を図り、職員の負担軽減につながっているという。同町企画情報課の藤井氏に取り組みの詳細を聞いた。

原案作成から修正・承認まで、一連の業務が職員の負担に
―議会答弁の作成をシステム化した経緯を教えてください。
当町では現在「定型業務を自動化・効率化し、職員が住民と向き合う時間を最大化する」を目的に全庁的なDX推進に取り組んでいます。その一環として各課にヒアリングを行った際、大きな負担として浮き彫りになったのが議会答弁の作成業務です。当町では、議員から質問通告を受けた翌日に各担当職員が原案を完成させるスケジュールを組んでいました。限られた時間のなか、関連する過去の答弁記録などを検索し、ゼロから原案を作成するため、残業が常態化していました。一部の職員が無料の生成AIを活用していましたが、当町独自の計画や過去の答弁内容を反映できず、効果は限定的でした。そして負担は、原案作成だけにとどまりません。
―ほかにどのような負担があったのですか。
作成した原案は各課長および上層部会からの修正の反映および承認を得て完成するのですが、課ごとに修正方法がデジタルとアナログが混在していたほか、上層部会では紙に赤字で修正を入れ、それを担当職員がデータに打ち直すという作業が定着していました。そのため、打ち間違えが生じたり、課長の承認を経た最新データかどうかがわからなくなったりするなど、プロセスの混乱が生じていました。そこで、原案の作成だけでなく、修正・承認のフローまで一括して効率化できるシステムを検討しました。そのなかで注目したのが、京都電子計算社が提供している『Ansクイック』でした。
―どのような点に注目したのでしょう。
まさに、当町が求めていたとおりの効率化が図れるシステムだった点です。原案作成においては、質問の趣旨を入力するだけで、AIが事前に読み込んだ過去の答弁記録や総合計画などを元に原案の下書きを自動生成します。この工程では、プロンプトを入力する必要はありません。担当職員は、下書きを手直しするだけで原案を完成させることができます。その後の修正・承認のフローもすべてシステム上で一元化されているため、手入力による打ち間違えやプロセスの混乱も防げます。無料体験版およびトライアルを経て効果に手応えを感じ、令和7年9月議会から導入しています。
DXの成功体験を、全庁的に広めていきたい
―導入効果はいかがでしたか。
原案の作成時間が大幅に短縮され、取りまとめ担当職員の残業時間も明確に減りました。また、AIや議会答弁作成に不慣れな職員でも一定水準の原案を作成できるようになりました。そのため、12月の議会からは、議員の質問通告から翌日の正午までに原案の提出を早める体制に変え、「原案を早く確認したい」という町長の要望に応えられています。修正・承認のフローもスムーズになり、上層部会の最終確認は大きなディスプレイにシステムの画面を映してその場で全員確認できるようにしたことで、紙を配る手間もなくなりました。
―今後のシステムの活用方針を教えてください。
『Ansクイック』でさらなる業務効率化を図っていきたいですね。実際に導入後も、UIなどの変更を京都電子計算社に依頼し、伴走支援をしてもらっているところです。今後はさらに、こうしたAI活用も含めたDXの成功体験を全庁的に広めていきたいと考えています。特に住民と接する機会の多い課の職員からは「システム化することで、議会答弁作成の締切に焦ることなく住民の相談に乗りやすくなった」といった声があり、住民サービスに充てる時間を確保できたDX推進の好事例になっています。この事例を共有し、職員が積極的にAIなどを使いこなす文化をつくっていきたいですね。

ここまでは、議会答弁における一連の業務において、AIを活用しつつシステム化した菰野町の取り組みを紹介した。ここでは、同町を支援した京都電子計算を取材。自治体が議会答弁の作成業務において、DX推進を図っていくためのポイントなどを聞いた。


無料生成AI活用を試みても、実用化にはいたらなかった
―議会答弁の作成業務において、DX推進を図ろうとする自治体は増えているのですか。
出耒 増えています。菰野町のように、限られた時間内で過去の答弁記録などを手作業で探しつつ、議会答弁の原案をゼロから作成する業務はやはり職員の大きな負担になっているからです。すでに一部では、無料の生成AIを活用して答弁の下書きを作成しようと試みている自治体もあります。しかし、成果はプロンプトの質に左右されるため、期待したレベルの下書きが出てこないなどの理由から、実用化までにはいたっていないケースが多いようです。
岡本 また原案作成後には、課長クラスや上層部による確認と修正を経て、承認を得るプロセスが発生します。それらを取りまとめる際、紙での赤字修正やデータでのやりとりが混在し、「修正ミスがある」「どれが最新版かわからない」といった混乱を招きかねないという課題も見逃せません。
―良い解決策はありますか。
岡本 有効な解決策のひとつとして、原案の作成から修正・承認までの一連のプロセスをシステム化する方法があります。当社が提供している、答弁生成支援サービス『Ansクイック』はまさにその条件を満たしています。

インターネットとLGWAN環境、どちらでも運用が可能
―具体的なサービス内容を教えてください。
岡本 AIを活用しつつ「過去文書の検索・参照」「原案作成」「庁内の修正・承認」までのフローをワンストップで完結できる、議会答弁の作成業務に特化したシステムです。過去の答弁記録などをAIに読み込ませることで、その自治体特有のルールや方針、言い回しに沿った答弁の下書きを生成できます。その際、議員からの質問内容を入力するだけでAIが自動生成するため、プロンプトの入力は必要ありません。そのため、専門知識がない職員でも簡単に扱えます。原案の修正・承認までもシステム内で行われるため、修正ミスやプロセスの混乱も防げます。画面で答弁内容を一覧表示し、関係者が集まって最終確認作業を同時に行うという使い方も可能です。
出耒 AI活用は過去文書の検索・参照、下書き作成にとどまらず、議員からの質問を要約するほか、答弁修正の際にどの部分が修正されたかをハイライトで視覚化することができます。このようにAIによる部分最適ではなく、議会答弁の作成業務全体の最適化にAIが活用できるのは、AIありきではなく、長年、議会答弁の作成業務のシステム化支援に携わってきた当社ならではのサービスだと自負しています。
―自治体に対する今後の支援方針を教えてください。
岡本 『Ansクイック』を普及させることで、議会答弁を作成する職員の業務効率化に貢献し、確保できた時間を住民サービスに充てられる支援をしていきたいと考えています。これからも自治体の方々の意見を聞き、ブラッシュアップを図っていきます。
出耒 『Ansクイック』はインターネット環境、LGWAN環境でも運用できるため、自治体のニーズに合わせて活用できます。無料体験版やトライアルもあるので、興味のある自治体のみなさんは、気軽に問い合わせてください。

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| 設立 | 昭和39年10月 |
|---|---|
| 資本金 | 5,000万円 |
| 従業員数 | 319人(令和8年4月現在) |
| 事業内容 | システム開発、パッケージソフトの開発、システム・インテグレーション(SI)サービス、アウトソーシングサービス、データ処理サービス、クライアント/サーバー型システムの開発など |
| URL |


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