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AIが支援する福祉窓口で、新人でも効率的で的確な相談対応を

愛知県豊田市の取り組み

窓口対応のDX

AIが支援する福祉窓口で、新人でも効率的で的確な相談対応を

豊田市
総務部 情報戦略課 主査 荒川 涼介
福祉部 福祉総合相談課(当時) 主査 濱谷 昇
[提供] 株式会社アイネス

※下記は自治体通信 Vol.39(2022年6月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

少子高齢化や人口減少、さらにはコロナ禍なども相まって、自治体の各種窓口に寄せられる相談内容は年々増加および複雑化しており、職員は対応に苦慮している。そうしたなか、豊田市(愛知県)では、福祉総合相談課と子ども家庭課の窓口において、AIを活用した相談対応の実証実験を行ったという。同市福祉総合相談課(当時)の濱谷氏と情報戦略課の荒川氏に、取り組みの詳細を聞いた。

[豊田市] ■人口:41万8,573人(令和4年5月1日現在) ■世帯数:18万3,884世帯(令和4年5月1日現在) ■予算規模:2,861億8,539万円(令和4年度当初) ■面積:918.32km2 ■概要:愛知県のほぼ中央に位置しており、人口は愛知県で名古屋市に次ぐ2位であり、面積は県内でもっとも広い。全国有数の製造品出荷額を誇る「クルマのまち」として知られ、世界をリードするものづくり中枢都市としての顔をもつ。その一方で、市域のおよそ7割を占める豊かな森林、市域を貫く矢作川、季節の野菜や果物を実らせる田園が広がる、恵み多き緑のまちとしての顔をあわせもっている。
豊田市
総務部 情報戦略課 主査
荒川 涼介 あらかわ りょうすけ
豊田市
福祉部 福祉総合相談課(当時) 主査
濱谷 昇 はまたに しょう

年間2,000件以上の、福祉の相談に対応

―豊田市では窓口対応において、どのような課題がありましたか。

濱谷 特に福祉に関する相談窓口で、課題を感じていました。当市には福祉の相談全般に対応する福祉総合相談課がありますが、相談件数は年間2,000件以上にのぼります。これまでベテラン職員が新人をサポートする形で対応してきましたが、市民がひんぱんに訪れるうえに相談も多岐にわたるなか、若手や異動間もない職員が単独で対応することも。職員が資料探しなどに時間をかけたり、「私の回答は正しかったのか」と悩んだりするケースもあったのです。

荒川 同課における職員の時間外業務が増加していることも、問題でした。調べると、日中は窓口対応に追われ、時間外に相談記録票を作成する職員が多かったのです。全庁的なDX推進のため、令和2年4月に情報戦略課が発足したのですが、まずは福祉の窓口業務におけるDXに着手すべきだと。

―具体的にどのような取り組みを行ったのでしょう。

荒川 各業者にヒアリングを行うなか、DX支援を手がけるアイネスと三菱総合研究所がAIを活用した自治体相談業務支援サービス『AI相談パートナー』を提供していることがわかりました。具体的には、専用端末で相談時の音声情報をAIによってリアルタイムにテキスト化し、職員がヒアリングすべき内容を適宜画面上に表示させたり、特定のキーワードに反応して適切な福祉サービスなどをガイダンス表示したりできるというもの。たとえば「困窮」というキーワードが出た場合、「困窮」に応じたサービスや事例が出るといった具合です。これなら相談記録票作成の業務負担を減らせるうえに、職員の知識や経験に頼らない対応が期待できると考えました。また、LGWAN-ASP対応のため情報セキュリティも問題ないと判断。そこで、令和3年7月に両社と共同研究の協定を締結し、福祉総合相談課と子ども家庭課の窓口で実証実験を行ったのです。

さらなる改善に努めて目指す「すべての市民を幸せに」

―結果はいかがでしたか。

濱谷 新人でも、ある程度窓口対応ができるということがわかりました。また、相談記録票の作成においても、時間短縮につながっています。さらに、会話記録が新人の学習材料になったり、ほかの職員が会話内容を自席でチェックできるため、万が一トラブルが起こってもベテラン職員が会話記録からスムーズにフォローできたりするなどの効果がわかりました。

荒川 実証実験は始めたばかりのため、今後も共同研究を進めていく予定です。当市が掲げる「すべての市民を幸せに」という目標に向け、さらなる改善に努めていきます。


支援企業の視点

「福祉相談のワンストップ」実現には、AIによる情報共有が効果的

株式会社アイネス DX営業本部 自治体DX営業部 部長 山本 真也
[提供] 株式会社アイネス
株式会社アイネス
DX営業本部 自治体DX営業部 部長
山本 真也 やまもと しんや

―自治体の窓口対応における課題はなんでしょう。

 職員数が減少するなか、福祉に関する相談内容や支援ニーズが複雑化・困難化している点です。「2040年問題」に代表される高齢者人口の増大や、高齢の親が子どもの面倒を見ざるをえない「8050問題」。またコロナ禍で、生活困窮者の相談も以前と比べて数倍レベルに増えているという結果報告もあります。こうした相談窓口の「質」「量」が問われるなか、限られた職員数で効率的かつ的確な窓口対応が求められています。

―どのように対策を行っていけばいいですか。

 やはり、デジタル化が求められるでしょう。たとえば当社では、自治体相談業務支援サービス『AI相談パートナー』を提供。こちらは相談内容がリアルタイムで文字変換されるため、会話の内容をメモする必要がないうえに、相談記録票を作成する際の時間短縮につながります。また、相談内容に応じて、ベテラン職員が蓄積してきた知識やノウハウ、そのほか過去の事例や必要になるであろう福祉サービスを判別し、ガイダンスとして提示することが可能です。そのため、担当職員の経験やスキルを問わず、住民に適切な相談支援を行えることにより、「福祉相談のワンストップ」を実現できると考えます。

―今後の、自治体相談窓口への支援方針を教えてください。

 消防の入電や災害の相談など、福祉以外の自治体相談窓口への展開を実現していきたいですね。結果、「すべての住民の幸せ」 に貢献したいと考えています。

山本 真也 (やまもと しんや) プロフィール
大学卒業後に専門学校で情報処理を学び、システムエンジニアとして経験を積む。 その後、株式会社アイネスにて自治体営業を担当。現在は、自治体DXの推進業務を担当している。

株式会社アイネス
設立 昭和39年7月
資本金 150億円
従業員数 1,527人(令和4年3月31日現在:連結)
事業内容 情報処理・通信サービス、ソフトウェア開発サービス、システム提供サービス、その他システム関連サービス
URL https://www.ines.co.jp/
お問い合わせメールアドレス koukyo-eigyo@ines.co.jp
AI相談パートナーの紹介サイト https://www.ines.co.jp/service/ai-consultation-partner.html
※動画視聴、オンライン説明会、操作体験会の申し込みを受付中
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