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愛知県犬山市の取り組み
先進事例2026.04.28
施設づくりを中心とした子育て支援

【子育て支援・まちづくり】子どもの育ちを支える環境を創出、「遊び場」にとどまらない屋内施設に
こどもまんなか街づくり / フレーベル館

[提供] 株式会社フレーベル館
【子育て支援・まちづくり】子どもの育ちを支える環境を創出、「遊び場」にとどまらない屋内施設に(こどもまんなか街づくり / フレーベル館)
この記事の配信元
株式会社フレーベル館
株式会社フレーベル館

※下記は自治体通信 Vol.73(2026年4月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

全国で少子高齢化が急速に進むいま、魅力的な子育て支援の場づくりは自治体の最重要課題のひとつとなっている。そうしたなか、犬山市(愛知県)では、猛暑や降雨時でも親子が安心して遊べる環境を求める市民の声に応え、令和8年4月に新たな屋内型キッズスペースを開設。「遊び場」の枠を越えた子育て支援施設として、その運営における成果に期待を寄せているという。取り組みの詳細を同市子育て支援課の2人に聞いた。

[犬山市] ■人口:7万995人(令和8年3月1日現在) ■世帯数:3万2,423世帯(令和8年3月1日現在) ■予算規模:313億9,097万8,000円(令和8年度当初) ■面積:74.90km² ■概要:愛知県の最北端に位置する。古代から小集落が発展し、東之宮古墳や青塚古墳などの古墳が残されている。戦国時代には織田氏の所領となり、江戸時代には尾張藩付家老である成瀬氏の城下町として発展し、国宝犬山城とともに当時の町割りが現在も見られる。「犬」が名称につく全国で唯一の自治体。地名の由来には、「大昔、犬を用いて狩をするのによい場所だった」など、複数の説がある。
インタビュー
髙橋 正直
犬山市
健康福祉部 子育て支援課長
髙橋 正直たかはし まさなお
インタビュー
青木 祐子
犬山市
健康福祉部 子育て支援課 児童担当 統括主査
青木 祐子あおき ゆうこ

設計から運営まで、一括実施する「DBO」を採用

―屋内型キッズスペースを開設した経緯を教えてください。

青木 昨今の気候変動により、夏場の猛暑や大雨の日が増え、子どもたちが屋外で遊べる機会が減っていることが背景にあります。市民アンケートでも約8割の回答者が市外の施設を利用している実態がわかり、天候に左右されず親子で安心して過ごせる場所を提供することは、当市の重要課題でした。

髙橋 整備にあたっては行政にはない専門的知見を活用するため、設計から運営までを一括して実施するDBO方式によるプロポーザルを実施しました。その結果、長年にわたり子どもの育ちに携わってきたフレーベル館など2社によるコンソーシアムを選定しました。

―どういった点を評価したのでしょうか。

青木 設計面では、当市の魅力を随所にちりばめた独創的なデザインに加え、授乳室やおむつ替えスペースなどのアメニティが非常に充実している点を高く評価しました。保護者にとっても居心地の良い空間であることは、子育て支援拠点として欠かせない要素です。

髙橋 指定管理者のフレーベル館には、施設の安全管理にとどまらない「育ち」につながる専門性を期待しました。子どもの興味を引き出す教育的視点は、当市が掲げる理想の遊び場のあり方と合致するものでした。

―詳しく聞かせてください。

髙橋 同社が運営する室内遊び場を視察し、感銘を受けました。たとえば、積み木は箱に片付けておくのではなく、あえてつくりかけの状態にしておくことで、「続きをつくってみたい」という意欲を子どもから引き出す工夫など、専門的知見に基づいた仕掛けが随所に光っていました。本施設でも、子どもが自ら考え、遊びを広げる体験を提供できると期待しています。

今後は産官学連携も。地域で子どもを育む体制へ

―今後、どのような方針で子育て支援を推進していきますか。

青木 この施設を単なる遊び場にとどめず、地域の総合的な子育て支援の拠点として発展させていきたいと考えています。利用者から寄せられる声をモニタリングし、日々の運営だけでなく市全体の子育て施策にもフィードバックしていくことで、より市民のニーズに即した支援につなげていきます。

髙橋 フレーベル館からは大学との産官学連携についても提案を受けており、学生が現場で子どもたちと触れ合う機会を設けるなど、地域全体で子どもを育む体制を整えていく予定です。専門的な知見を積極的に取り入れ、親子がともに成長し、地域への愛着を深めていけるような環境をつくっていきます。

支援企業の視点
専門的知見を活かした設計・運営で、子どもの主体性と創造性を育む場を
インタビュー
田口 将弘
株式会社フレーベル館
こどもまんなかまちづくり推進室 子育ち施設プロデュース部長 保育事業部 子ども環境デザイン部長
田口 将弘たぐち のぶひろ
昭和48年、埼玉県生まれ。平成8年に武蔵野美術大学を卒業後、株式会社フレーベル館に入社。令和2年、特定非営利活動法人キッズデザイン協議会理事に就任。令和7年より現職。保育用品の商品開発とともに、施設空間のデザイン、自社の室内遊び場を中心とした施設運営を統括。

―子育て支援施設をめぐる自治体の動きをどう見ていますか。

 多くの自治体が子育て支援に注力し、全天候型の施設を整備したいというニーズは高まっています。しかし、具体的な整備方法に悩むケースも少なくありません。そこで当社では、保育用品の開発や、出版、施設運営などを通じて培った子育てに関する知見を活かし、施設の企画から設計、運営までを一貫して支援できる体制を整えています。

―詳しく聞かせてください。

 設計面では、地域の特色などを活かしたオリジナリティのある空間の提案を重視しています。たとえば、その地域の絵本作家とのネットワークを活用して壁紙や遊具をデザインすることで、地域への愛着が湧く施設づくりを支援します。運営面では、子どもの主体性と創造性を育む環境づくりに重点を置いています。スタッフが遊びを主導するのではなく、子どもが自発的にかかわりたくなるよう細部まで環境を整える手法は、長年の保育支援で培ったノウハウです。こうした「育つ広場」としての視点を設計段階から導入することで、自治体は安全性と教育的価値を両立させた施設運営を目指せます。

―自治体に対する今後の支援方針を聞かせてください。

 当社では施設づくりに加え、セミナーの開催や情報発信、オリジナル絵本の制作など、多角的な支援メニューを用意しています。計画策定から施策の認知向上まで、自治体が抱えるさまざまな課題に応える「受け皿」でありたいと考えています。お気軽にご相談ください。

株式会社フレーベル館
株式会社フレーベル館
創業

明治40年4月

資本金

5,000万円

売上高

121億5,800万円(令和7年3月期)

従業員数

405人

事業内容

保育支援、出版、施設企画、子育て知識・情報配信、ライツビジネス

URL

https://www.froebel-kan.co.jp/

お問い合わせ先
03-5395-6614(平日 9:00〜17:00)
kodomomannaka@froebel-kan.co.jp
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