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兵庫県神戸市の取り組み
先進事例2024.04.17
資料検索の効率化

資料検索時間86.6%減の先端技術で、膨大な電子データを活きた資産に

[提供] ブレインズテクノロジー株式会社
資料検索時間86.6%減の先端技術で、膨大な電子データを活きた資産に
この記事の配信元
ブレインズテクノロジー株式会社
ブレインズテクノロジー株式会社

※下記は自治体通信 Vol.57(2024年4月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

昨今、DX推進があらゆる自治体の重要テーマとなるなか、これまで紙で管理してきた情報を電子データに変換する作業が各方面で進んでいる。その結果、管理すべき電子データが膨大な量になり、必要な情報の取得に苦慮するケースが増えている。これに対し、神戸市(兵庫県)では検索システムを導入し、庁内ストレージからの情報取得作業を大きく効率化させたという。同市担当者2人に、システム導入の経緯や得られた成果について聞いた。

インタビュー
為国 司
神戸市
健康局 食品衛生課 課長
為国 司ためくに つかさ
インタビュー
中村 綾彦
神戸市
健康局 食品衛生課 係長
中村 綾彦なかむら あやひこ
[神戸市] ■人口:149万4,988人(令和6年3月1日現在) ■世帯数:74万4,521世帯(令和6年3月1日現在) ■予算規模:1兆9,269億8,900万円(令和6年度当初) ■面積:557.05km² ■概要:兵庫県の南東部に位置する同県の県庁所在地。慶応3年(1868年)の開港以来、つねに海外からの多様な文化や新しい気風を取り入れながら、「国際都市・神戸」として個性豊かな発展を遂げてきた。製造業などの産業集積に加え、最先端のバイオ研究が進む「神戸医療産業都市」という一面もある。

ベテラン職員に直接聞きに行ったほうが早い

―神戸市が検索システムを導入した経緯を教えてください。

為国 我々食品衛生課では、市内の飲食店営業に関する許認可事務を担当しており、そこでは正しい法解釈や過去との整合性を担保した対応をとるために、過去の類似事案や参考事例、法令通知、疑義解釈といった情報を探すことが多いです。しかし昨今、紙資料の電子化を進めていることもあり、庁内で保管される関連情報は150万点以上と膨大な量になります。ある程度、系統立ててはいるものの、管理方法には個々人の癖や裁量も介在しているため、そこから必要な情報を探し出すことは大変な作業でした。

中村 これまでは、エクスプローラーの検索機能を使っていましたが、そこでできるのは一部のファイルサーバでのファイル名の検索のみ。ですから、探し当てられるケースはわずかで、結果的にベテラン職員に直接聞きに行くといったケースも少なくありませんでした。そこで、令和3年の保健所再編を機に、事務作業の効率化を図るべく、検索エンジンの導入を検討したのです。

―システム選定にあたって重視した点はなんですか。

中村 当課では、業務上のデータを3つのファイルサーバで管理しているため、これらを「横断検索」できることは重要な条件でした。また、資料の中身まで対象とする「全文検索」機能、さらに行政のLGWAN環境内での運用実績も条件に比較検討をしました。これらの条件をすべて満たしたうえで、都道府県や政令指定都市といった大規模自治体での導入事例の豊富さを評価し、ブレインズテクノロジー社の『Neuron ES』を選定しました。令和5年9月から運用を開始しています。

高速かつ広範囲に資料を検索。「以前の環境には戻れない」

―導入効果はいかがですか。

為国 独自の技術で検索の高速化が図られており、資料検索にかかる時間が圧倒的に短くなりました。当課が『Neuron ES』を使用した職員にアンケートを取った結果、システム導入前後を比較した資料検索時間の削減率はじつに86.6%に達しました。つまり、従来1時間を要していた検索行為を8分程度で終えた計算です。現在、当課と環境衛生課など100人の職員が『Neuron ES』を使用していますが、1日あたりで最大約400件の検索実績がありますので、この削減効果はとても大きなものです。自治体では人事異動が定期的にあり、業務経験の浅い職員もいますので、単語1つで高速に広範囲を検索してくれる『Neuron ES』は、行政対応の品質担保に大きく貢献してくれます。以前の検索環境にはとても戻れませんね。

支援企業の視点
検索技術によるデータ利活用促進は、新たな価値を生み出すDXの第一歩
インタビュー
田中 幸一
ブレインズテクノロジー株式会社
プロダクトマネジメント部 NeuronES 営業部長
田中 幸一たなか こういち
宮城県生まれ。東京理科大学卒業。平成24年、ブレインズテクノロジー株式会社に入社。『Neuron ES』営業担当。

―DXを推進する自治体には、どのような課題がありますか。

 昨今のDX推進によって、電子データの量が膨大になった結果、必要なデータにたどり着けず、過去のナレッジを活かしきれない、という現象が多くの自治体で見られています。自治体では頻繁な人事異動によって情報管理の引き継ぎに漏れが出たり、検索性の低いファイルサーバを運用していたりすることが背景にあります。自治体では、業務時間の2~3割は情報収集に充てているという試算も聞きますが、DXの進展によってこの比率はさらに高まるとの見方もあり、この時間を短縮することは喫緊の課題と考えます。そこで当社では、資料の「全文検索」と複数の情報インフラ間の「横断検索性」を特徴とする『Neuron ES』によって業務全体の効率化を支援しています。

―どのような仕組みですか。

 『Neuron ES』は、事前に検索対象にアクセスしてテキスト情報を抽出し、検索に特化したインデックスを作成します。ユーザーはそのインデックスに対して検索を行うことで、高速かつ精度の高い検索が可能になるという仕組みです。大手企業など400以上のライセンスを提供していますが、LGWAN環境も検索対象にできたことは多くの自治体での導入実績が示しています。規模の大小を問わず、業務効率化に大きく貢献できるシステムだと自負しています。

 DXを「デジタルデータを活用し新しい価値を生み出すこと」と定義するならば、まさに情報検索はDXの第一歩だといえます。ぜひお問い合わせください。

ブレインズテクノロジー株式会社
ブレインズテクノロジー株式会社
設立

平成20年8月

資本金

5億8,968万円

売上高

10億5,300万円(令和5年7月期)

従業員数

66人(令和5年9月現在)

事業内容

エンタープライズAIソフトウェア事業

URL

https://www.brains-tech.co.jp/

お問い合わせ先
080-7160-3794(担当:矢羽々、平日 10:00~17:00)
yahaba.yutaka@brains-tech.co.jp
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