自治体通信ONLINE
  1. HOME
  2. 先進事例
  3. 子育て支援自治体事例|母子手帳アプリの機能拡張、子育て支援等による家族移住促進事業、子育て世代の転出抑制及び出生数増加の取組み
先進事例2025.07.14

子育て支援自治体事例|母子手帳アプリの機能拡張、子育て支援等による家族移住促進事業、子育て世代の転出抑制及び出生数増加の取組み

子育て支援自治体事例|母子手帳アプリの機能拡張、子育て支援等による家族移住促進事業、子育て世代の転出抑制及び出生数増加の取組み

北九州市、前橋市、真鶴町の子育て支援自治体事例

2024年の出生数が初めて70万人を下回るなど、歯止めがかからないどころか、少子化が加速度的に進行しています。一方、地域における少子化対策を推進する上での課題に対応する有効な手段として“デジタル技術を活用した子育て支援”が考えられています。

そこで、内閣官房 デジタル田園都市国家構想実現会議事務局がまとめた「デジタル田園都市国家構想交付金を活用した妊娠・出産・子育てに関する取組事例集(令和5年12月)」より同交付金を活用した子育て支援の自治体事例を抜粋して紹介します。

今回は、福岡県北九州市の「母子手帳アプリの機能拡張」、群馬県前橋市の「子育て支援と女性の活躍推進による家族移住促進事業」、神奈川県真鶴町の「子育て世代の転出抑制及び出生数増加の取組」といった3つの子育て支援自治体事例です。

母子手帳アプリの機能拡張|福岡県 北九州市

事業概要

福岡県北九州市では母子手帳アプリ「きたきゅう子育て応援アプリ」の予防接種及び歯科健診関連に関する機能を拡充し、新たに予防接種予診票や歯科健診受診票の電子作成機能及び医療機関等への提出機能等を追加することで、子育て施策のDX化を推進し、子育て世帯や医療機関等の手続き負担の軽減を図ります。

事業内容

母子手帳アプリ「きたきゅう子育て応援アプリ」に次の機能を追加しました。
①保護者等がスマートフォンアプリを利用して、健診票や予診票を電子作成し、医療機関へ提出することができる機能
②医療機関等がアプリを介して受け取った電子帳票について電子確認を行い、接種実績、検診結果をクラウド上に記録する機能
③医師会や行政機関が、健診・接種実績を確認、集計する機能や委託料の支払い請求手続き等を行う機能
※②歯科健診関連DXは、「医療機関」を「歯科医療機関」、「医師会」を「歯科医師会」に読み替える

主なKPI

アウトプット指標(活動指標)
①予防接種関連サービスの利用者数の増加
②歯科検診関連サービスの利用者数の増加
③歯科健診受診率向上

アウトカム指標(成果指標)
①母子手帳アプリを利用した電子予診票の件数・接種誤り減少率
②むし歯のない子どもの割合の増加
③母子手帳アプリ満足度調査
(予防接種・歯科検診関連サービス)

子育て支援と女性の活躍推進による家族移住促進事業|群馬県 前橋市

事業概要

群馬県前橋市の子育て支援と女性の活躍推進による家族移住促進事業は、子育てを支援する環境づくりを進めながら、女性の活躍推進に向けたセミナーの開催や情報発信により子育て世代が安心できる環境を整備するとともに、子育て世代を中心とした移住希望者に対するPRやコンシェルジュの対応により移住促進を図るもので、「子育て世代が心安らぎ、活躍できる環境づくり」を標榜しています。

事業内容

本事業では、子育て世代の負担軽減や市民のワークライフバランスの実現、これらの情報発信による市外からの子育て世代の移住者増を図ります。
具体的には、妊婦や3歳までの子どもがいる方が、子育てに関する相談やおむつ替え体験、保育体験などのサービスが受けられる元気保育園事業や、親子で安心して一緒に遊べるプレイルーム等を整備した子育てひろば事業、各公民館で子育ての不安解消や交流を目的とした子育て親子支援講座の実施など、子育て支援環境を整備するとともに、女性活躍推進のためのセミナーや働きながら子どもを育てることの幸せを実現するための活動・情報発信を行います。
また、移住相談会や関連イベントにおいて、本市の魅力・住みよさなどをPRするとともに、移住コンシェルジュを中心としたきめ細やかな対応により、本市への移住促進を図ります。

主なKPI

・本市の支援事業を通じて移住した人数
・子育てひろば(親子元気ルーム及びプレイルーム)の利用者数
・本市が実施する就職支援事業を通じて就職した女性の正規雇用率

子育て世代の住まう町~真鶴町定住推進事業~|神奈川県 真鶴町

事業概要

誰ひとり取り残さない子育て環境の整備や、公民連携による子育て・教育事業の推進、真鶴らしい教育プログラムの構築と提供を行い、これらを情報発信することにより、子育て世代の転出抑制及び出生数の増加につなげる持続可能な地域とするための取組みです。

事業内容

本事業では、子育て世代の転出抑制及び出生数増加のため、特色ある子育て・教育環境を整備します。
具体的には、一時保育場所や訪問による相談機会の創出、子育て世代の不安や疑問を解消するための子育て学級の推進、障害の有無による差異を排除するための専門保育士の雇用支援等を通じ、誰ひとり取り残さない子育て環境を整備します。
また、真鶴らしい教育環境の整備のため、美術館・博物館・図書館等が、町民などとも協力して展示品等を活用した鑑賞会や体験学習、ワークショップなどを実施しながら、真鶴らしい「アート」と「自然」を活かした「真鶴の地域資源が育てる知識と感性の教育プログラム」を構築するとともに、サテライトオフィス進出企業等地域との連携により、公園づくり、地域課題に対して事業を推進するデジタルプラットフォームの構築を進め、真鶴町の創成を担う人材・主体の育成・活性化を実現します。

主なKPI

・教育プログラム参加者の経年増加率
・公民連携事業による課題解決件数
・一時保育、子育て学級、教育プログラム参加者の満足度 等

〈参照〉
内閣官房 デジタル田園都市国家構想実現会議事務局「デジタル田園都市国家構想交付金を活用した妊娠・出産・子育てに関する取組事例集」
https://www.chisou.go.jp/sousei/about/syoushikakoujirei/pdf/20231222_kekkonsyussankosodatejireisyu.pdf

電子印鑑ならGMOサイン 導入自治体数No.1 電子契約で自治体DXを支援します