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『LINE』を介した来庁予約で、窓口の混雑解消を実現

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静岡県三島市の取り組み

SNSを活用した予約の受付

『LINE』を介した来庁予約で、窓口の混雑解消を実現

三島市
企画戦略部 デジタル戦略室 主査 杉山 翔一朗
社会福祉部 子ども保育課 主事 渡邉 裕一
[提供]transcosmos online communications株式会社

※下記は自治体通信35号(Vol.35・2022年1月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

日々さまざまな住民サービスを提供する自治体において、住民の来庁を伴う受付業務は多い。コロナ禍の昨今は、窓口での「密」を回避するため、予約制を取り入れるケースも増えている。こうしたなか、三島市(静岡県)では、来庁予約をSNSの『LINE』上で実現し、一部手続きを予約制に移行した。取り組みの詳細について、同市担当者の杉山氏と渡邉氏に聞いた。

[三島市] ■人口:10万8,401人(令和3年10月31日現在) ■世帯数:4万9,833世帯(令和3年10月31日現在) ■予算規模:648億1,737万8,000円(令和3年度当初) ■面積:62.02km2 ■概要:静岡県東部に位置。東海道新幹線、東名高速・新東名高速などが市内を貫くなど、富士・伊豆・箱根へと分岐する交通の要衝としても知られる。古くは三嶋大社の門前町や東海道11番目の宿場町として発展。市街地からは富士山を一望でき、その伏流水が数多く湧出する水の都でもある。三島馬鈴薯で作ったコロッケやウナギ料理が特産品。
三島市
企画戦略部 デジタル戦略室 主査
杉山 翔一朗 すぎやま しょういちろう
三島市
社会福祉部 子ども保育課 主事
渡邉 裕一 わたなべ ゆういち

Webサイトでの予約受付は、住民に手間がかかってしまう

―三島市では、住民の来庁を伴う一部業務を予約制に移行したそうですね。その理由はなんですか。

渡邉 子ども保育課で受け付けている「保育所の入所手続き」では、窓口が混雑すると、小さなお子さんを連れた来庁者を長時間待たせてしまうことがあったからです。コロナ禍に見舞われた昨年は、窓口の「密」を指摘する声も住民から出ていました。そのため、今年度からはこの手続きで予約制を採用したいと考えていたのですが、ちょうどその頃、デジタル戦略室では予約システムの導入に向けた検討が進んでいました。

―どういった条件でシステムの検討を進めていたのでしょう。

杉山 住民にとっての使い勝手の良さにもっともこだわりました。当初はWebサイトに予約機能を実装するサービスも検討しましたが、住民にサイトへのアクセスやメールアドレスの入力といった手間がかかってしまうことをネックに感じていました。そこで着目したのが、すでに多くの人が普段使いしている『LINE』です。『LINE』の公式アカウント上に予約機能を実装できるソリューションがあることを知り、プロポーザル方式で公募を実施。そこで、transcosmos online communicationsが提供する『KANAMETO』を選定し、令和3年2月からの導入を決めました。予約以外にもさまざまな機能を実装でき、自治体の導入実績も豊富な点が決め手となりました。

便利な機能が充実し、「友だち」登録数が倍増した

―導入効果を聞かせてください。

渡邉 保育所の入所手続きでは、受付開始からわずか2週間で280人の来庁者全員が予約を行ってくれましたが、その約9割が『LINE』を通じたものでした。『LINE』の予約機能において住民は、公式アカウントの「リッチメニュー*1」から「予約」を選び、チャットボットの案内に従って日時を指定するだけで、簡単に予約を行えます。なによりも、誰もが使い慣れた『LINE』をベースとした仕組みだからこそ、多くの住民に利用されたのだと考えています。スムーズに予約制へ移行できたことで、窓口の混雑を解消できたほか、職員も業務の予定を立てやすくなる、といった成果を得られました

杉山 このほかに『KANAMETO』で実装した機能では、ゴミ収集日を地区ごとにお知らせするプッシュ通知が住民から好評を得ています。便利な機能が実装されたことで、当市の『LINE公式アカウント』における「友だち」登録数は、『KANAMETO』導入後、従来の1万人から2万人へと倍増しました。

―今後、どのように活用していきますか。

杉山 『KANAMETO』のさまざまな機能を積極的に実装していきます。具体的には現在、道路の破損や倒木といったまちの異変を通報できる機能の実装を検討しています。『LINE』を、住民と行政の重要なコミュニケーションツールとして活用していきたいですね。


支援企業の視点

住民が慣れ親しむツールを、DX推進の基盤に活用せよ

transcosmos online communications株式会社 代表取締役社長 貝塚 洋
[提供]transcosmos online communications株式会社
transcosmos online communications株式会社
代表取締役社長
貝塚 洋 かいづか ひろし

―自治体における、来庁予約のデジタル化の現状を教えてください。

 予約制の採用と同時に、予約ツールを導入する自治体が増えています。住民が来庁せず手続きを行えるオンライン化は導入に時間を要する場合があります。そのため、まずは窓口の混雑解消や、住民の利便性向上、職員の対応工数軽減といった成果を求め、来庁予約のデジタル化に着目する自治体が多いのです。

―デジタル化する際のポイントはなんですか。

 住民が普段使いしているツールに機能を実装することです。予約のためだけに専用のアプリをインストールするといった手間がかかれば、住民はそのツールを敬遠してしまうでしょう。その点、当社の『KANAMETO』では、予約や行政・防災情報の受信、通報といった機能を、既存の『LINE公式アカウント』に実装することが可能です。これにより、住民が慣れ親しむ『LINE』を、行政サービスの向上に向けたDXの基盤として有効活用できるのです。『KANAMETO』は、国が今年発表したLINE利用に関するガイドラインにも対応しており、セキュリティ面でも安心して利用いただけます。

―自治体に対する今後の支援方針を聞かせてください。

 『LINE』を通じ、より多くの自治体が地域課題を解決できるよう、サービスを改善していきたいですね。『KANAMETO』は、現在すでに100以上の自治体に導入され、高い評価をいただいていますが、今後も引き続き、自治体のニーズに合った新たな機能を開発していきます。

貝塚 洋 (かいづか ひろし) プロフィール
昭和63年、トランスコスモス株式会社に入社。海外事業本部副本部長などを歴任し、現在、同社の取締役専務執行役員。平成28年、transcosmos online communications株式会社の設立に伴い、同社の代表取締役社長に就任。
transcosmos online communications株式会社
設立 平成28年5月
資本金 3億7,400万円(資本準備金を含む)
従業員数 24人(令和3年8月1日現在)
事業内容 『LINE』を活用した行政のDXツール『KANAMETO』の開発、販売など
URL https://transcosmos-online.com/
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*1:※リッチメニュー  : 『LINE公式アカウント』の機能のひとつで、ユーザーを各種コンテンツに誘導するためにトーク画面の下部に大きく表示されるメニュー