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埼玉県春日部市の取り組み
先進事例2026.06.08
脱炭素の推進

【脱炭素・コスト抑制】電力調達の見直しから始める脱炭素、業務効率化と再エネ導入を両立
エネオク / エナーバンク

[提供] 株式会社エナーバンク
【脱炭素・コスト抑制】電力調達の見直しから始める脱炭素、業務効率化と再エネ導入を両立(エネオク / エナーバンク)
この記事の配信元
株式会社エナーバンク
株式会社エナーバンク

※下記は自治体通信 Vol.74(2026年6月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

各自治体で脱炭素の推進が求められる一方、現場では「コストの増加」や「担当職員の負担が増えるのではないか」といった不安から、再エネ導入が思うように進まないケースも少なくない。そうしたなか、春日部市(埼玉県)では、電力調達の進め方そのものを見直し、段階的な再エネ導入と庁内業務の効率化を両立している。詳しい話を同市環境政策課の2人に聞いた。

[春日部市] ■人口:22万8,766人(令和8年5月1日現在) ■世帯数:11万5,264世帯(令和8年5月1日現在) ■一般会計予算:931億円(令和8年度当初) ■面積:66km² ■概要:関東平野のほぼ中央、埼玉県東部に位置する。江戸時代は日光街道の宿場町「粕壁宿」として栄えた。現在は東京都心から約35kmの通勤圏ながら、水田や屋敷林が残る水と緑の豊かな恵まれた環境にある。防災インフラ施設の首都圏外郭放水路は、地下50mを流れる世界最大級の地下放水路で「地下神殿」と称される調圧水槽が見学会で人気。
インタビュー
川鍋 大輔
春日部市
環境経済部 環境政策課 課長
川鍋 大輔かわなべ だいすけ
インタビュー
市山 義紀
春日部市
環境経済部 環境政策課 環境政策担当 主幹
市山 義紀いちやま よしのり

職員数が増えないなかでも、電力調達の負担を軽減できる

―脱炭素の取り組みにあった課題を教えてください。

川鍋 ゼロカーボンシティの実現に向け、具体的な施策にどう落とし込むかが課題でした。一方、本市には人口減少や地域イメージの刷新、まちづくりなど、より喫緊の課題もあります。そこで脱炭素だけを切り出して進めるのではなく、事業者や市民と連携しながら、地域課題の解決にもつながる形で進めることを重視しました。

―庁内の合意形成は、どのように進めたのでしょうか。

市山 各部署に「脱炭素のために協力してください」とお願いするのではなく、まずは課題を聞き取り、脱炭素施策を課題解決につながる提案として考えました。既存事業に新しい視点を入れることで庁内の納得感につなげました。

―電力調達の現場には、どのような課題があったのですか。

川鍋 本市では約10年前から新電力を含めた入札契約に取り組んできましたが、電力市場の混乱や契約先の倒産、料金改定への対応を経験したことで、庁内には「電力契約は複雑でリスクが高い」という認識が広がりました。さらに、使用量の集計や予算確保、入札手続きを複数部局が個別に進めていたため、同じような業務が分散して発生していました。職員数が増えないなかで、こうした非効率な状況を大きな課題と感じていました。

―どう解決したのですか。

市山 複雑さと負担を解消する手段として、エナーバンクの電力調達オークションサービス『エネオク』を活用しました。費用が掛からずサービスを利用でき、料金プランの比較やリスク判断を専門知見のある担当者が伴走支援してくれるため、担当職員が一人で抱え込まずにすむ体制が整いました。

自治体の共通課題に対応する、現実的な脱炭素の取り組み

―導入にあたり、工夫した点はありますか。

川鍋 いきなり再エネ100%を目指さず、まず庁内が受け入れやすい形で始めました。幹部や関係部署の心理的ハードルを下げるため、「試行運用して合わなければ見直す」と伝えたのです。再エネ比率も30%、50%と段階的に引き上げる方針で、コスト上昇への懸念を抑えながら導入しました。

―今回の取り組みの意義を、どのようにとらえていますか。

市山 本市の取り組みは、特別なものではありません。人員が限られ、庁内調整にも時間がかかり、コストやリスクへの不安もある。それは多くの自治体の共通課題です。だからこそ本市の経験や資料を他自治体とも共有し、脱炭素を特別な自治体だけのものにしない、現実的な手法として広げていきたいと考えています。

支援企業の視点
専門家の伴走支援とコスト抑制で、再エネ電力の調達がシンプルに
インタビュー
石原 采佳
株式会社エナーバンク
セールス・PM本部 官公庁セールスチーム
石原 采佳いしはら あやか
新卒で再生可能エネルギー業界に就職し、新規事業の立ち上げおよび拡大に従事する。令和5年に株式会社エナーバンクへ入社。おもに電力リバースオークション『エネオク』において、サービス提案から導入支援までを一手に担う。

―全国の自治体の脱炭素施策を、どのように見ていますか。

 取り組みには大きな差があります。都市部や大規模自治体では積極的な取り組みが見られる一方、地方や小規模自治体では人的・財政的制約や従来の電力会社との関係性もあるために、慎重な傾向があります。特に公共施設の再エネ調達は、まだ十分に進んでいません。その背景には「再エネは高い」という固定観念と、制度や料金体系の複雑化があるのです。

―詳しく教えてください。

 従来の相見積もりでは、競争余地を十分に引き出せない課題がありました。そこで構想したのが、より開かれた場で競争できる電力リバースオークションです。一般競争入札や見積り合わせの考え方を変えるのではなく、見積り収集や比較、仕様整理をデジタルで効率化・可視化したものです。複雑な料金体系を横並びで比較できるようにすることによって、自治体が判断しやすくなり、価格抑制にもつながります。

―春日部市との連携には、どのような意義がありますか。

 公共施設だけでなく、市内事業者にも再エネ導入の選択肢を広げられる点です。加えて、中規模自治体の先行事例が示されることで、他自治体でも導入を検討しやすくなります。今後の自治体に対する支援方針として、エネルギー調達をもっとわかりやすく、シンプルにすることを目指します。コスト抑制で生まれた余力を、住民サービスに振り向けられるよう支援していきたいと考えています。ぜひお問い合わせください。

株式会社エナーバンク
株式会社エナーバンク
設立

平成30年7月

資本金

1億円

従業員数

70人(令和8年5月1日現在)

事業内容

電力オークションシステムの開発・運営、環境価値取引プラットフォームの運営など

URL

https://www.enerbank.co.jp/

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