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自治体のふるさと納税担当になったら読む本

自治体のふるさと納税担当になったら読む本

【自治体通信Online 寄稿記事】
自著書評(パブリシンク株式会社代表取締役/合同会社LOCUS BRiDGE 共同代表/北本市 元職員・林 博司)

令和3(2021)年度は過去最高の8,302億円、件数ベースでは4,447万件と前年度比で3割近く増加し、利用者(令和4年度課税における控除適用者数)は同約1.3倍増の740万人超―。いわゆる、ふるさと納税が年々拡大し、国民生活にすっかり定着しています。一方で複雑な制度、膨大な定型業務、寄附金の使い道、慣れないプロモーション活動などに、各自治体のふるさと納税担当者は日々頭を悩ませ、試行錯誤を続けています。本書『自治体のふるさと納税担当になったら読む本』(共著、学陽書房)は、返礼品が集めづらいとされる首都圏ベッドタウンの北本市(埼玉)において、同市のふるさと納税担当時代に自治体直営で寄附額を1億円から9億円へと急増させた林 博司さんが「ふるさと納税のすべて」と「その成功法則」を余すところなく綴った実務書。同書の共著者、林さん自らが本書の出版動機やポイント等をお届けします。

恐ろしい? 楽しい? 最初は不安で一杯の「ふるさと納税担当」

美味しいお肉、お魚、お米やお酒で寄附額が○○億円になった!
おもしろい返礼品が多くのメディアに取り上げられた!
寄附を活用して地域の将来に繋がる事業ができた!

首長や議会から寄附額をもっと増やせとせっつかれている…
首都圏自治体から税金が流出していて迷惑だ…
職員が不正を行い、制度から除外され、地域事業者が破産している…

自治体業務には珍しく、社会的な話題にこと欠かないふるさと納税業務。良くも悪くも注目を浴びやすい業務の担当者になった皆さんは不安で一杯なのではないでしょうか。私も最初は全く同じ状況からスタートしました。

このほど上梓した本書『自治体のふるさと納税担当になったら読む本』(共著、学陽書房)を読んでいただければ、ふるさと納税制度全般、これまでの制度の変遷、業務の内容や改善方法・スケジュール、効果的なプロモーション、寄附金の使い道、ふるさと納税に関わる全国の素晴らしい事例を知ることができ、ふるさと納税という特殊な業務のポジティブな可能性を大いに感じていただくことができるはずです。

本書の表紙カバー
■本書の目次
 1章   ざっくりわかる! ふるさと納税担当の仕事
 2章   ここは押さえる! ふるさと納税制度のしくみ
 3章   基本的な事務作業! 日々の定型業務
 4章   事業者&寄附者のため! 返礼品のポイント
 5章   その場限りにしない! 寄附者との関係作り
 6章   地域のためになるか考える! ポータルサイト・中間事業者活用
 7章   ふるさと納税の本質! 未来を見据えた寄附金の使い道

■本書で紹介している事例

伝統工芸の復興と新たなファン獲得へ(天童市)/県と市町で手を取り合い地域の魅力発信(玉城町)/コロナ禍というピンチをチャンスに!(臼杵市)/関係人口から地域の担い手へ(坂井市)/域内で段階的に委託を受ける(北本市)/委託から自営へ切り替え(北九州市)/中間事業者を立ち上げ(栗山町)/自発の地域作り「NPO等指定寄附金」(佐賀県)/市民3原則のふるさと納税(坂井市)/島の未来に投資する未来共創基金(海士町)/市民提案型でプロジェクトを決定(北本市)/台風被害にあった事業者を支援(南房総市)

やりがいが実感できるのはいつ?

制度のことを詳しくわかっていないのに全国の寄附者から問い合わせが多数来る。返礼品を出してくださる事業者から返礼品の採用基準を問いただされる…。
どのように全国の方に自分のまちや返礼品に興味を持ってもらい、寄附を募って良いかわからない…。

手探りの中で、可能な範囲で努力を続ける日々。当初から、膨大な事務作業に追われ、また、問い合わせ対応もしなくてはならないので、デスクワークが続く日々が続くでしょう。 

右も左もわからぬままもがき苦しむ中で、次第に制度を理解し、どのように共感を得るプロモーションを行えばよいかのノウハウが少しずつ蓄えられていく。こうして結果を残せていくと、次第に全国で同様に頑張る職員や事業者と繋がることができ、さらにノウハウが貯まっていく。そこまで来て、ようやく大変さより、楽しさややりがいが大きくなっていく。ふるさと納税はそんな業務だと思います。

自治体担当者同士の横の繋がりが薄れる

ふるさと納税を通して、地域の事業者が新たな挑戦を行い、今まで地元のみで喜ばれていた商品が全国に、世界に羽ばたいていく。頂いた寄附金を子育て施策に活用し、子供達の笑顔がまちに溢れるなど素晴らしい側面もたくさん見てきています。

しかし、今、多くの自治体職員の方とお話をしてみると、もがきの段階で、自分や自分のまちには可能性はないと諦めてしまっている方も多いように感じます。コロナ禍もあって、以前のようにふるさと納税に関する研修やイベントが減ったこともあり、担当者同士のネットワークができないため、ここ数年担当されている担当者のみなさんは孤独に奮闘されていることが多いです。

ふるさと納税の受入額は増加している一方で上位100自治体で50%近くを占めるなど“二極化”の傾向。多くの担当者の苦労がうかがわれる…

個人版自治体ふるさと納税業務の全てをこの一冊に

そうであるならば、最初からある程度、制度に関する知識や業務ノウハウを知っていることができれば、苦しみ・諦めるフェーズからいち早く抜け出し、ふるさと納税のポジティブな面を活用して、自分のまちや事業者に“光”を届けることができる。そのような想いから今回自治体ふるさと納税担当者向けた本を執筆する機会を頂きました。

少しでも多くのふるさと納税関係者に手に取っていただき、この制度が誰からも愛され、日本全体に光を当てる制度になっていくことを心から願います。

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■ 林 博司(はやし ひろし)さんのプロフィール

パブリシンク株式会社代表取締役
合同会社LOCUS BRiDGE 共同代表
大学在籍時、元総務大臣・鳥取県知事である片山善博教授の研究室1期生として地方自治を専攻。2010年に北本市役所に入庁。情報政策担当、広報担当、財政担当を経て、2019年からシティプロモーション・ふるさと納税を担当。シティプロモーションでは、まちへの3つの意欲指標(推奨・参加・感謝)を高める「&green」の取組みを実施。2021年シティプロモーションアワード金賞、2022年全国広報コンクール最高賞である内閣総理大臣賞を受賞。
ふるさと納税では、市民提案型ふるさと納税クラウドファンディングの創設、寄附の使い道にシティプロモーション事業「&green」を設定するなど、寄附額の向上だけでなく、寄附を地域に活かす仕組みづくりと、その内容のPR を実施。結果、寄附額は1億円から9億円へと向上。2021年「地方公務員が本当にすごい! と思う地方公務員アワード2021」受賞。
2022年に北本市役所を退職し独立。「公共から考共へ」を標榜し、広報・シティプロモーション事業、ふるさと納税事業、官民連携事業、地域活性化事業、その他公共に関わる業務全般を手がけるパブリシンク株式会社を設立。地域伴走型ふるさと納税支援事業、シティプロモーション支援事業、地方創生・地域活性化事業を手がける合同会社LOCUS BRIDGEに参画。
2023年3月に『自治体のふるさと納税担当になったら読む本』(共著、学陽書房)を出版。同年5月に『公務員が定時で仕事を終わらせる55のコツ(共著、同)を出版予定。

  • 連絡先
    hiroshi.hayashi@locusbridge.com

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