近年、日本の宇宙開発は急速に進展しており、国内外で大きな注目を集めている。
2008年には「宇宙基本法」を成立させ、2009年に「宇宙基本計画」を策定。
2020年に策定された第四次計画では、宇宙での安全保障、多発する災害や地球規模課題の解決、科学探査の推進、経済成長とイノベーションの実現を柱にし、2023年に策定された第5次宇宙基本計画では、地球低軌道から月面、さらには深宇宙へと人類の活動範囲を広げるという壮大なビジョンを提示。
我が国は、宇宙戦略基金を創設して、技術革新を推進し、通信・放送、農業・漁業、災害対策、地球環境対策、交通・物流など、さまざまな分野で宇宙技術の活用を拡大しようとしている。
いよいよ 7 月 18 日(木)・19 日(金)に「ケーブル技術ショー2024」が、JR 東京駅隣接の「東京国際フォーラム」にて開催される。
今回の開催コンセプトは、「Let’s join DX with Cable TV!」。“ケーブルテレビで地域共創・地域 DX を推進しよう”という意味が込められている。自治体と連携した地域 DX で地域課題を解決していく、というケーブルテレビの新しい事業の推進は、今回のケーブル技術ショーの大きな目標だ。
そこでケーブル技術ショーでは、自治体とケーブルテレビが連携した地域 DX の注目事例などを講演やセミナーで次々と取り上げていく予定である。
東京国際フォーラム ホールB5(1)では、7 月 19 日(金)12:00-13:30に、内閣府宇宙開発戦略推進事務局 参事官 山口 真吾 氏が、「我が国の宇宙戦略の最新動向 ~宇宙戦略基金の創設と地域DXへの貢献~」と題し、日本の宇宙基本計画や宇宙戦略、宇宙システムについて語る。
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宇宙開発が地域DXを支援し、宇宙技術の進歩が身近な地域課題の解決に貢献する
日本の宇宙開発は1955年のペンシルロケット水平試射から始まり、1970年に初の人工衛星「おおすみ」を打ち上げ成功。以降、はやぶさ2の小惑星探査などで成果を上げ、民間企業も参入し、発展を続けている。
宇宙基本計画と技術戦略
日本の宇宙基本計画は、安全保障、防災・減災やイノベーション、宇宙科学と探査などの民生分野、そして、これらの宇宙活動を支えるロケットなどについて、将来像を示し、その実現に向けた今後10年程度の取組を定めた。宇宙システムは社会の重要な基盤となり、計画では、深宇宙探査や宇宙安全保障の強化、地球規模の課題への対応など、技術開発の重点分野が明確に示されている。
これらの技術戦略の一環として、日本は低コストで効率的な宇宙輸送システムの開発を進めて、国内外の衛星打ち上げ需要に対応している。通信衛星や観測衛星、気象衛星など、多様な用途に対応する先進的な衛星技術の研究開発も進め、月や火星などの深宇宙探査ミッションに向けた技術開発で、将来の国際的な探査ミッションへの貢献を目指している。
宇宙戦略基金の創設
宇宙戦略基金は、宇宙技術の研究開発と商業化を促進し、日本の宇宙産業の発展を支えるために設立された。この基金は1兆円規模とされ、官民連携の強化やスタートアップ企業の支援、衛星データの民間利用の促進など、多岐にわたる分野で資金を提供する。
日本の宇宙戦略は、宇宙戦略基金の創設を通じて大きな進展を遂げており、宇宙技術の研究開発と商業化を推進している。
地域DXへの貢献
宇宙技術の応用は、地域経済活動のデジタル化を加速させ、地域全体の競争力を高める。
例えば、衛星データを活用し、土壌の状態や作物の成長をリアルタイムで監視することで、農業生産性の向上に寄与する。また、防災・減災・国土強靭化などの災害対策においても、衛星からの迅速な情報提供が可能となり、救助活動の効率化や被害の評価に貢献する。
地方自治体は、宇宙技術を積極的に取り入れることで、地域の産業基盤を強化し、持続可能な発展を目指すことが求められる。
さらに地方自治体と企業が連携して、宇宙技術を活用したプロジェクトを推進することで、地域のデジタル化が進み、社会インフラの効率化や経済活動の活性化、地域社会の持続可能な発展が促進される。
これらの計画と戦略により、日本は宇宙技術の研究開発を強化し、宇宙産業の発展と市場拡大を目指している。宇宙戦略基金は、これらの目標達成を支援するために設立され、官民連携の強化や宇宙スタートアップの支援、衛星データの民間利用の促進など、日本の宇宙産業の競争力を高めることを可能にする。
最先端の宇宙政策と宇宙を利用した地域DXに関心のある方は、ぜひ、ケーブル技術ショー特別講演「我が国の宇宙戦略の最新動向 ~宇宙戦略基金の創設と地域DXへの貢献~」にご参加ください。
私たちが住んでいる街の地域課題解決や地域活性化のヒントが見つかるかもしれません。
ケーブル技術ショー特別講演のご案内
我が国の宇宙戦略の最新動向 ~宇宙戦略基金の創設と地域DXへの貢献~
人類の活動領域は、地球、地球低軌道を越え、月面、更に深宇宙へと本格的に宇宙空間に拡大しつつある。宇宙システムはすでに経済・社会活動を支える重要な基盤となっており、通信・放送、農業・漁業、災害対策・地球環境対策、交通・物流など、多くの分野で宇宙の活用が拡大していく。
そこで、宇宙分野の最新動向を説明しつつ、最近の宇宙基本計画、宇宙技術戦略、宇宙戦略基金の概要を解説する。また、地域DXへ貢献する宇宙利用の事例を紹介する。
講師プロフィール
内閣府宇宙開発戦略推進事務局 参事官 山口 真吾
神奈川県座間市出身。1995年早稲田大学理工学部卒業、同年郵政省(総務省)入省、1999年英国シティ大学修士課程修了。専門は情報通信政策、人工知能(AI)、防災情報システム、宇宙システムなど。内閣官房内閣衛星情報センター副主任開発官、慶應義塾大学環境情報学部准教授、総務省国際戦略局宇宙通信政策課長、同省総合通信基盤局電気通信技術システム課長などを経て2023年7月より現職。
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