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先進事例2023.10.05

インテックと愛媛CATV、三津浜花火大会で混雑検知の実証実験を実施 ~AIカメラとデータ連携基盤を活用し、検知技術・人流データの有効性を検証~

[提供] 株式会社インテック
この記事の配信元
株式会社インテック
株式会社インテック

TISインテックグループの株式会社インテック(本社:富山県富山市、代表取締役社長:北岡隆之、以下インテック)と株式会社愛媛CATV(本社:愛媛県松山市、代表取締役社長:宮内隆、以下愛媛CATV)は、2023年8月5日に愛媛県松山市で開催された三津浜花火大会において、AIカメラとデータ連携基盤を活用した、混雑検知の実証実験を実施したことを発表します。

背景と目的

インテックと愛媛CATVは、2023年4月に画像AI解析システム及びデータ連携基盤を構築し、分野を横断した様々な課題解決に活用できるユースケースを蓄積しており、今回の実証実験はその取り組みの一環となります。三津浜花火大会は、例年約20万人規模の人出となり、会場周辺および花火大会終了後の最寄り駅までの混雑における安全対策は大きな課題となっています。

そこで今回、AIカメラとデータ連携基盤を活用し、花火大会終了後の会場から最寄り駅間にある商店街内の混雑状況をリアルタイムに測定・可視化を行い、駅までの所要時間・到着時刻を予測し、乗車可能な列車候補等の通知が行えるかを検証しました。

AIカメラとデータ連携基盤を活用した混雑検知の仕組み

1. AIを搭載したカメラで人数をカウントしデータ連携基盤(Webサーバー)へ連携する
2. 連携したデータをWebアプリでヒートマップ表示することで混雑状況を可視化する
3. データを活用し混雑状況から駅までの所要時間を予測する
4. 混雑状況に応じた内容をメール通知する

実証実験の概要

【実施日時】

2023年8月5日(土)19時~23時

【実施場所】

花火大会会場~伊予鉄三津駅までの三津浜商店街内(約1㎞)

【検証内容】

測定:混雑状況の可視化
三津浜商店街内の計5か所にAIカメラを設置し、画像AI解析により滞留人数をカウントすることで、閾値に基づいた混雑状況を「通常」、「やや混み」、「混雑」、「大混雑」の4段階で可視化できるか検証しました。
<検証結果>
花火大会終了後の密集状況および19時以降の暗所での検証でしたが、滞留人数のカウントおよび閾値に基づいた混雑状況を可視化することができました。

分析・予測:混雑状況下の歩行速度を分析し、駅までの所要時間を予測
測定した滞留人数と、測定箇所における人流(会場→駅方面の通行人数)から、通行者の歩行速度を分析し、駅までの所要時間・到着時刻を予測できるか検証しました。
<検証結果>
混雑状況(4段階)に応じて歩行速度を仮定し、区間毎の所要時間を算出および到達時刻を予測することができました。

通知:Webアプリとメールでリアルタイムに通知
混雑状況はWebアプリでヒートマップ表示(約1分間隔で更新)し、予測モデルによる駅までの所要時間・到着時刻はメールで通知(約5分間隔)しました。なお、今回の実証実験は、上記①~③における実現性の検証であったため、Webアプリおよびメール通知の一般公開は実施しておりません。
<検証結果>
Webアプリへの表示およびメールでの通知は、目標設定したレスポンスタイムどおり実施することができました。

混雑検知技術・人流データの有効性

複雑化・多様化する地域の課題解決に向けて的確な施策立案を行うためには、データに基づくエビデンスが重要です。今回の実証実験を通じて、混雑検知技術および人流データは、イベント開催時の安全対策の施策検討に貢献できることが分かりました。また、これらのデータをアプリで可視化・公開することで様々なユースケースで活用することができ、来訪者の行動変容や消費拡大、ひいては地域経済の活性化が期待できます。

<活用ユースケース>

✓ 混雑し始める時間帯や混雑する区間、また電車の発車時刻に応じて混雑が緩和される区間等の状況が見える化され、最適な発車間隔や交通規制、係員の配置と適切な誘導方法等、イベント時の安全対策および交通状況の改善に活用できる。

✓ 駅までの所要時間の予測に基づく到着時刻と乗車可能な列車候補を通知することで、帰宅時刻の見通しが立ち、心理的に余裕が生まれることによるストレス緩和効果、別の帰路や休憩場所を選択する等、混雑時における来場者の行動変容に繋がる効果が見込める。

✓ 花火大会などの大型イベント時の混雑緩和だけでなく、混雑状況にあわせてデジタルサイネージやアプリ、SNS等を活用した広告配信(付近の飲食店の案内や時間限定のクーポン券の発行・予約)などを行うことにより、地域の商店街や商業施設などでの消費拡大、賑わい創出・回遊活性化にも繋がる。

今後の展開

インテックは、今後も愛媛CATVと地域のにぎわい創出や生産性向上、地域DXを推進していきます。なお、愛媛CATVのデータ連携基盤は、インテックが提供する「エリアデータ利活用サービス」の技術・ノウハウを活用して構築しています。インテックは、今回の実証実験の成果であるAIカメラ等エッジAI技術※1の活用や、予測モデル構築におけるノウハウをサービスメニュー化し、「エリアデータ利活用サービス」のオプションに加え、全国展開していきます。

※1 カメラなどのデバイス側でAI解析処理を行う仕組みのこと

「エリアデータ利活用サービス」について

エリアデータ利活用サービスは、IoTによるリアルタイムデータやオープンデータなど様々なサービス・ソリューションと連携し、地域の暮らしに関連するデータを収集・可視化・利活用を促進するデータ連携基盤を中心としたサービスです。
「エリアデータ利活用サービス」の詳細は、以下をご参照ください。https://www.intec.co.jp/service/detail/area-data/

※ 記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。
※ 記載されている情報は、発表日現在のものです。最新の情報とは異なる場合がありますのでご了承ください。

株式会社インテック
株式会社インテック
株式会社インテック
設立1964年1月11日
資本金208億3,000万円
代表者名代表取締役社長 疋田 秀三
本社所在地

〒930-8577
富山県富山市牛島新町5-5

事業内容

インテックは、ICT技術の研究・開発からアウトソーシングまでの一貫した「ビジネス領域」をトータルソリューションとして提供します。また、さまざまな分野でICT技術を応用した独自のサービスを提供し、お客さまの事業展開を支えるとともに、豊かな生活とスマートコミュニティ作りを目指しています。

【ビジネス領域】技術研究、ICTコンサルティング、ソフトウェア開発、システム・インテグレーション、ネットワークサービス、アウトソーシングサービス

URLhttps://www.intec.co.jp/

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