

県と19市町村により電子申請システムの共同利用を進める島根県。使いやすさを重視したシステム選定により、県民の利便性向上と行政の効率化を実現しています。県および市町村を対象とした研修には、オンラインを含めて約300名が参加し、全県一体となった取り組みを進めています。
県と全市町村で共同調達プロジェクトを進める
——島根県における電子申請システムの共同利用について詳しく教えてください。
武智:島根県では、県内の全市町村が共同利用に参加しており、県および19市町村で、電子申請システムの共同利用を行っています。

島根県では、電子申請システムを県および19市町村が共同利用している。
——2023年には電子申請システムの切り替えに取り組まれていますが、どのような体制で検討を進めましたか。
武智:島根県および19市町村で構成する島根県電子自治体共同利用システム運営協議会(以下、運営協議会)から選出されたメンバーによる調達部会を通じて検討を進めました。県内を4つのブロックに分け、それぞれのブロックから選出された担当者が調達部会で議論を行い、検討案を運営協議会総会で決定しました。
——どのようなスケジュールでプロジェクトを進めたのでしょうか。
武智:2021年度から準備を開始し、約2年の検討期間を経て、2023年10月に新システムの運用を開始しました。各段階で丁寧に準備と調整を重ねたことで、スムーズな移行を実現することができました。

2021年度から2023年度にかけてのプロジェクトで、新システムへの切り替えを実現した。
新システムは「とっつきにくさ」を解消することを重視して選定
——新システムの選定の際は、どのような点を重視しましたか。
武智:新システムでは、「実際にシステムを使う職員や県民にとっての使いやすさ」を重視しました。過去の経験から、電子申請システムは機能が豊富でも、「とっつきにくい」と感じられると利用が進まない傾向が見られると考えています。そのため、直感的な操作性や、初めてでも迷わず利用できるシンプルさが選定のポイントとなりました。
——最終的にグラファーを選定する決め手となったのは、どのような点だったのでしょうか。
土江:操作の分かりやすさや使いやすさに加え、職員向けの研修の回数や内容の豊富さも判断材料となり、最終的には価格面を含めての総合評価で決まりました。

情報システム推進課 システム運用係 係長 土江 篤史氏
新システムの共同利用によって、県民の利便性向上へ
——電子申請システムの共同利用によって、どのようなメリットを感じていますか。
武智:操作性が向上したことによって、より多くの職員が利用するようになったと感じています。結果として、申請フォームの数や実際の申請件数が増加し、県民の利便性向上につなげることができました。
実際に共同利用に参加した自治体からも「申請が円滑に行えるようになった」「申請者の負担が減った」という評価をいただいています。

情報システム推進課 システム運用係 主任 武智 妙子氏
——共同利用に参加した市町村には、どのようなメリットがありましたか。
土江:各市町村がそれぞれ単独でシステムを調達・契約する場合と比べて、共同で導入することでコストを大きく抑えることができた点は大きなメリットです。単独契約よりも安価な費用で、高機能なシステムを利用できるようになりました。
特に小規模な市町村の場合、情報主管課の職員数が限られており、システムの導入や運用にかかる事務作業が大きな負担となることが少なくありません。今回、県が主体となって調達や契約、各種事務処理をまとめて行うことで、各市町村の負担を大幅に軽減することができました。
各自治体からは「独自に導入・利用するよりかなりコストを抑えられる」「時短になって良かった」という声が届いています。

各自治体にとって、共同利用には多くのメリットがある。

設立 | 2017年7月18日 |
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資本金 | 1,544,977,927円(資本準備金含む) |
代表者名 | 石井 大地 |
本社所在地 | 〒151-0051 |
事業内容 | グラファーは、「プロダクトの力で 行動を変え 社会を変える」をミッションに掲げ、社会が直面する課題の最前線で、企業・行政機関における業務のデジタル変革を手掛けるスタートアップ企業です。 |
URL | https://graffer.jp/ |
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