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三重県東員町の取り組み
先進事例2025.07.21
外部人材を活用したDXの推進

【RPA】外部人材の活用で職員の意識も変革、「効率化」にとどまらないDXの成果
BizRobo! / オープン

[提供] オープン株式会社
【RPA】外部人材の活用で職員の意識も変革、「効率化」にとどまらないDXの成果(BizRobo! / オープン)
この記事の配信元
オープン株式会社
オープン株式会社

※下記は自治体通信 Vol.67(2025年7月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

住民ニーズの多様化・複雑化や職員の人手不足を背景に、多くの自治体がDXの推進を急いでいる。しかし、デジタル化を推進する情報政策部門においても専門知識をもつ人材が足りず、その実効性に課題を感じているケースも少なくない。そうしたなか、東員町(三重県)では外部人材の活用によりDX推進に向けた確かな土台を築きつつあるという。取り組みの詳細や、期待する成果について、同町でデジタル化推進を担当する財政課の岩佐氏に聞いた。

[東員町] ■人口:2万5,674人(令和7年5月末日現在) ■世帯数:1万396世帯(令和7年5月末日現在) ■予算規模:198億2,928万1,000円(令和7年度当初) ■面積:22.68km² ■概要:員弁郡に位置し、東は桑名市、西はいなべ市、南は四日市市に隣接する。員弁川の沖積平野が広がる穀倉地帯。北部丘陵地での住宅開発が進み、名古屋市への通勤圏として都市化が進む。近年は、新名神高速道路の東員ICが開通し、交通アクセスが向上。大型商業施設の進出や住宅開発が進み、人口が増加傾向にある。
インタビュー
岩佐 浩二
東員町
財政課 課長
岩佐 浩二いわさ こうじ

急務のデジタル化は、現場での抵抗感も課題に

―デジタル化の推進において、外部人材を活用した背景を聞かせてください。

 多くの地方の自治体同様、当町でも人口減少という社会課題を抱えています。財政課の私も予算編成や査定の際に「人員が足りない」という声を多く聞くなか、職員が日々の業務に疲弊している現状を目の当たりにし、デジタル化による解決は急務だと感じていました。しかしその一方で現場の職員には、慣れない新しい技術の導入によって既存の業務フローが変わることへの抵抗感が大きく、庁内でデジタル化推進の機運が高まらない現状もありました。我々、推進する立場の職員もデジタルに特別詳しい専門家ではないので、現場職員の意識を変え、デジタル化を主導していく難しさも感じていました。こうしたなか、「書かない窓口」導入の一環でオープン社との取引が始まり、外部のデジタル専門人材を活用するきっかけとなりました。

―詳しく聞かせてください。

 オープン社には、電子申請管理など複数のシステムを連携するためのRPAの導入を支援してもらい、同社の山内さんが現場での保守管理などを担当してくれていました。山内さんは、RPAの導入以外でもITに関する幅広い知見をもっており、業務効率化の相談に乗ってサポートしてくれたのです。デジタルに関する知見の深さと、現場に寄り添った支援内容から、我々は信頼を寄せるようになり、令和7年4月からは当町の「地域活性化起業人制度*」の「デジタル人材」として、参画してもらうにいたったのです。

*地域活性化起業人制度:都市部に所在する企業などが社員を自治体に一定期間派遣し、地域活性化に向けた業務に従事させる制度

現場に寄り添った支援から、最適解を見出せた

―デジタル化に関し、具体的にどのような支援を受けたのですか。

 たとえば、保育教諭の勤怠管理などに関する業務の効率化では、業務フローの見直しや解決策の模索など、文字通りの伴走支援を行ってくれました。最終的には、オープン社が商品としてもつRPAやAI-OCRではなく、スマホアプリやExcelのマクロを活用する、最適な解決策を導いてくれました。これにより、職員はデータ入力の負担と作業ミスのリスクを大きく減らせました。山内さんは、デジタルに苦手意識をもつ職員にもわかりやすい言葉で説明し、手を動かしてリアルな成功体験を積ませることで、職員のデジタル化へのハードルを下げ、「これなら取り組めそう」「楽になる」というポジティブな反応を引き出してくれます。

―今後は、どういった支援に期待していますか。

 生成AIなど先端技術の業務への実装について引き続き助言をもらいたいと考えています。また、研修などを通じて職員のデジタルリテラシーやデジタル化へのモチベーションを高め、東員町全体のDX推進力を底上げしてくれると期待しています。

支援企業の視点
「実効性あるデジタル化」のカギは、業務効率化の専門家による伴走支援
インタビュー
山内 康志
オープン株式会社
Automation事業部 営業本部 第一事業推進部 マネージャー
山内 康志やまうち やすし
昭和46年、福島県会津坂下町生まれ。大学卒業後、大手EC会社、百貨店などの事業会社で、データ利活用やWebマーケティングなどに従事。RPA事業責任者として、RPA活用やその他DX化推進プロジェクトも多数実施。令和5年、オープン株式会社に入社。おもにフロントヤードとバックヤードをつなぐRPA構築や、自治体のDX化に向けた伴走支援を担う。

―DXの推進をめぐる自治体の課題はなんでしょう。

 多くの自治体がすでにDX推進に特化した部署を立ち上げていますが、必ずしもデジタルに詳しい人材を庁内で確保できているとは限りません。そのため、解決策の選定や、ツールを導入する際の要件定義が適切に行えず、実効性のあるデジタル化が進まないと悩みを抱えているケースが少なくありません。そこで当社では、そうした課題を抱える自治体に人材を派遣し、地域活性化起業人やCIO補佐官といった立場で参画する伴走支援を提案しています。

―支援内容にはどういった特徴がありますか。

 状況や課題の分析から、企画、BPR、技術の実装、人材育成まで、幅広い支援を提供できることです。当社にはこれまでRPAやAI-OCRの提供を通じて数多くの自治体を支援してきた知見がありますが、派遣する人材はあくまでも業務効率化の専門家として、特定の技術や製品にしばられることなく、現場の実情に即した最適な解決策を探っていきます。これにより自治体は、人口・財政の規模、業務プロセスといった個別の事情に合った、実効性のあるDXの実現を目指せるでしょう。

―自治体に対する今後の支援方針を聞かせてください。

 DXの推進にあたっては、現場の職員一人ひとりがデジタルのメリットを体感し、自ら積極的に活用できるようになるための意識改革も重要です。そのため当社では、手軽にDXを体験できる無償の研修の機会も提供します。気軽にご連絡ください。

オープン株式会社
オープン株式会社
設立

平成25年7月

資本金

3,000万円(令和6年6月1日現在)

従業員数

167人(令和7年6月1日現在)

事業内容

スマートロボット(RPA、AI)を活用した情報処理サービス、コンサルタント事業など

URL

https://open.co.jp/

お問い合わせ先
03-6778-0864(平日 9:00〜18:00)
marketing.biz@open.co.jp
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