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岐阜県大垣市の取り組み
先進事例2023.09.15
粗大ごみ収集受付のオンライン化

急増した粗大ごみ収集業務は、オンライン受付の導入で効率化できた

[提供] 株式会社G-Place
急増した粗大ごみ収集業務は、オンライン受付の導入で効率化できた
この記事の配信元
株式会社G-Place
株式会社G-Place

※下記は自治体通信 Vol.52(2023年9月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

コロナ禍をきっかけに在宅時間が増え、住民が家財を整理する機会が多くなっている。それに伴い増加した粗大ごみの収集申込によって、自治体職員の業務負担は大きくなっている。そうしたなか、受付業務の効率化を図るために、オンライン受付を導入したのが大垣市(岐阜県)と佐世保市(長崎県)だ。両市の担当者に、粗大ごみ収集受付のオンライン化に関する取り組みの詳細や、その効果など聞いた。

[大垣市] ■人口:15万8,360人(令和5年7月31日現在) ■世帯数:6万9,167世帯(令和5年7月31日現在) ■予算規模: 1,700億8,600万円(令和5年度当初) ■面積:206.57km² ■概要:岐阜県西部に位置する、県内第2位の人口を抱える都市。JR東海道本線や名神高速道路などが通り、主要都市圏へのアクセスが良い。古くから「水の都」と呼ばれ、豊富な地下水に恵まれており、通勤や通学などに便利な「まちなか」と自然豊かな「里山」が共存するハイブリッドなまちとなっている。
インタビュー
竹中 正宏
大垣市
生活環境部 クリーンセンター 清掃グループ 主幹
竹中 正宏たけなか まさひろ

コロナ禍で申込が3割増え、職員の業務負担が増大

―大型ごみ*の収集に関して、新たな受付システムの導入を検討した経緯を教えてください。

 当市では平成13年に戸別収集を開始して以降、収集申込はおもに電話で受け付けていました。その際は、申込者の氏名や電話番号、住所に加え、ごみの種類や大きさ、収集場所などを細かく確認する必要があり、電話対応に1件10~20分ほどかかっていました。それが1日30~40件もあったのです。申込者に受付内容を通知するはがきの送付といった業務も発生するので、職員の負担は大きいものでした。そこからさらにコロナ禍で大型ごみの収集申込が約3割増加したため、業務効率化に資する受付の仕組みがないか検討したのです。

*大型ごみ: 大垣市では、テーブルやイスといった粗大ごみと、ふとんなどを合わせて「大型ごみ」と呼称

―検討結果は、いかがでしたか。

 電話以外にオンラインでも受け付けられれば、電話対応やはがき通知の件数が減り、業務を効率化できるという結論に至りました。申込者がオンラインで入力した内容をシステムに取り込め、それを職員と申込者がオンラインで確認できるからです。当市が令和元年12月に導入したごみ分別アプリを提供するG-Placeに相談したところ、オンラインで受付と処理費用の決済が可能な『ソダイシス』というシステムを提案されました。

―そのシステムをどのように評価しましたか。

 UIがシンプルで操作しやすいうえに、当市の業務フローに合わせて機能を柔軟にカスタマイズできるため、特別な研修や業務の追加を行わなくても受付業務の効率化を図れると感じました。また、オンライン決済ができれば、店舗での処理券の購入が不要になり、住民の利便性が高まると考えました。そこで、『ソダイシス』の導入を決定し、令和4年1月から大型ごみの一部を対象にオンラインでの24時間受付と、クレジットカードでのオンライン決済を始めました。

受付対応にかかる時間が、3分の1以下に短縮

―システムの運用を始めて、どのような成果を得られましたか。

 オンラインの場合は1件約3分と、受付業務にかかる時間を従来の電話受付と比べて3分の1以下に短縮できました。また、申込履歴を引用する機能の追加により、電話受付をリピーターならば1件5分ほどで完了できるようになりました。令和4年度はオンライン申込が全体の3割を占め、そのほとんどが電話受付時間外だったことから、住民にいつでも使える利便性を提供できていると思います。さらに、休日明けに集中していた申込が分散し、職員の業務量の平準化にもつながっています。

 今後は、対象とする大型ごみの種類を増やすとともに、2割弱にとどまっているオンライン決済の利用率を電子マネーへの対応などで高めながら、オンライン申込の利用を促していきたいですね。

長崎県佐世保市の取り組み
柔軟にカスタマイズできるので、業務フローに合わせた効率化が可能
[佐世保市] ■人口:23万3,931人(令和5年8月1日現在) ■世帯数:10万3,212世帯(令和5年8月1日現在) ■予算規模:2,330億2,705万9,000円(令和5年度当初) ■面積:426.01km²
インタビュー
吉村 潤二
佐世保市
環境部 廃棄物減量推進課 主査
吉村 潤二よしむら じゅんじ

 当市では粗大ごみ収集の受付業務を効率化するべく、オンライン受付が可能なシステムの導入を検討してきました。その際に重視したのは、移行に伴う職員の負担が小さいことと、導入や更新の費用を抑えやすいクラウド型であること。検討の結果、従来の業務フローに合わせて柔軟に機能をカスタマイズできるうえに、クラウド型である『ソダイシス』の導入を決めたのです。オンライン受付の導入に伴い、収集申込が24時間可能となったことから、住民の利便性の向上にもつながったと考えています。実際、令和4年10月の利用開始以降、オンライン申込は着実に増えてきており、すでに全体の10~15%を占めています。現在は、住民にとっての利便性をさらに高めるべく、オンライン決済の導入も検討しているところです。

支援企業の視点
業務フローの大幅な変更は、職員負担増加やミスの原因に
インタビュー
山本 達也
株式会社G-Place
ICT事業グループ グループ長 事業推進チーム シニアマネージャー
山本 達也やまもと たつや
昭和61年、島根県生まれ。広告・IT関連会社を経て、平成25年に日本グリーンパックス株式会社(現:株式会社G-Place)へ入社。自治体関連の事業推進活動に従事し、令和元年より現職。

 粗大ごみ申込のオンライン受付の導入で業務の効率化を図る際には、従来の業務フローを大きく変えずに導入できるシステムを選ぶことが重要です。システムにあわせて業務フローを大幅に変えると、かえって職員の業務負担が増えたり、ミスの原因となったりする可能性があるからです。そこで当社は、従来の業務フローに沿って機能を手軽にカスタマイズできる、クラウド型の粗大ごみ収集受付システム『ソダイシス』を開発しました。すでに12自治体で導入されており、タブレット端末への対応や地図ソフトとの連携など、自治体のニーズに合わせた機能を実装してきた実績があります。ぜひ気軽にご相談ください。

株式会社G-Place
株式会社G-Place
設立

昭和44年5月

資本金

4,210万円

事業内容

ごみ有料化支援、アプリ・業務システム開発、森林資源再生事業、アグリビジネス、WEBサービス開発・運営など

URL

https://g-place.co.jp/

お問い合わせ先
03-3663-8745(平日 9:00~17:00)
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