自治体通信ONLINE
  1. HOME
  2. 自治体事例&企業インタビュー
  3. 施設予約対応にLINEを活用し、職員の業務負担を「実質ゼロ」に軽減
宮崎県串間市の取り組み
公共施設予約へのSNS活用①

施設予約対応にLINEを活用し、職員の業務負担を「実質ゼロ」に軽減

[提供] 株式会社Bot Express
施設予約対応にLINEを活用し、職員の業務負担を「実質ゼロ」に軽減

※下記は自治体通信 Vol.52(2023年9月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

さまざまな公共施設を運営する自治体にとって、施設利用の予約受け付けは日常的な業務の一つだが、住民による利用が多い施設の場合、職員が大きな業務負担を感じているケースは少なくない。それに対し、串間市(宮崎県)では、施設の予約受け付けにSNSのLINEを活用し、職員の業務負担を大きく軽減した。取り組みの詳細を、同市商工観光スポーツランド推進課の吉國氏に聞いた。

[串間市] ■人口:1万5,721人(令和5年8月1日現在) ■世帯数:6,972世帯(令和5年8月1日現在) ■予算規模:236億8,071万9,000円(令和5年度当初) ■面積:294.92km² ■概要:宮崎県の最南端に位置し、東は日向灘、西は龍口・笠祇などの山麗をもって鹿児島県志布志市と隣接し、南は志布志湾を望み、北は山麗をもって宮崎県都城市および日南市と隣接している。海岸線には、起伏に富んだ島々や岩礁が点在する風光明媚な日南海岸国定公園、野生馬の都井岬、渚に亜熱帯植物が繁茂する石波海岸などがあり、自然の魅力があふれる観光田園都市を形成している。
インタビュー
吉國 汰一
串間市
商工観光スポーツランド推進課 観光スポーツランド推進係 主事
吉國 汰一よしくに たいち

電話での予約受け付けに、終日追われることもあった

―商工観光スポーツランド推進課では、どのような予約受け付け業務を行っていますか。

 令和3年にオープンした「高松キャンプ公園」の利用予約を受け付けています。当初は電話のみで受け付け、予約枠は職員がExcelを使って手作業で調整・管理していました。繁忙の度合いによって、1~4人の職員がこの業務に当たっていましたが、それ以外のコア業務も同時に遂行する必要があるなか、断続的に発生する予約受け付けは職員の大きな負担になることもありました。

―具体的に、どのような負担がかかっていたのでしょう。

 まず、電話対応に1件当たりおよそ10分、時間がかかっていました。これが大型連休を控えた時期になると、予約の申し込みが1日数十件にのぼるため、職員はほぼ終日、その対応に追われてしまうことがあったのです。こうした業務負担の解消を図るため、県が提供する電子申請システムを活用して予約をWebフォームで受け付けたこともありました。しかし、そのシステムでは予約枠の調整を従来通り職員が行う必要があり、希望の枠がすでに埋まっている場合は別途、予約希望者とのやりとりが生じるため、根本的な業務効率化にはいたりませんでした。そうしたなかで我々が着目したのがSNSのLINEでした。

―それはなぜですか。

 当市はちょうどその頃、LINE公式アカウント上で新型コロナワクチン接種の予約受け付けを始めており、職員の業務効率化につながっているとの話を聞いたからです。そこで、同様の仕組みをキャンプ公園の予約にも横展開できるのではないかと期待しました。LINE上にそうした便利な機能を実装するには「拡張ツール」と呼ばれるシステムを導入する必要がありますが、当市においてはBot Expressの『GovTech Express』を導入していました。当市の情報政策部門によると、導入の決め手になったのは、機能の実装やカスタマイズを数の制限なく定額で行える点だったそうです。そこで、そのメリットを活かし、当課の業務向けにも新たな予約機能を開発・実装してもらい、令和4年4月に運用を始めました。

機能実装から4ヵ月後には、LINE経由の予約が約9割に

―新たな機能の実装で、どのような効果を得ることができましたか。

 LINEを介した予約はすべてシステムが受け付け、予約枠の調整も自動化されるため、職員の負担が「実質ゼロ」になったと言えるほどの効果を実感しています。コロナ禍の収束に伴い、毎週末の予約が埋まり、夏休みの利用予約も次々と入り込んできているいまでも、職員はほとんどその受け付けに労力を割くことがありません。職員がこうした恩恵を受けられているのは、LINEを活用した予約の仕組みが、多くの人々に受け入れられているからにほかならないと考えています。

―実際、予約機能はどの程度利用されているのですか。

 機能の実装から4ヵ月が経った時点において、累計約2,100件の予約を受け付けたのですが、その約9割をLINE経由の予約が占めました。予約希望者は、開庁時間を気にせず24時間、使い慣れたLINEでスピーディかつ簡単に予約を申請できますし、利用当日前には確認メッセージを受け取ることもできます。今回の機能実装が行政サービスの向上に寄与したのは間違いないと考えています。

―今後の活用方針を聞かせてください。

 今後は、『GovTech Express』を用いて、LINEでキャンプ公園を予約した人にアンケート調査を行う機能を実装する予定です。その調査結果から得る利用者の声を、今後の観光施策の検討につなげるといった活用を考えています。

支援企業の視点
公共施設予約へのSNS活用②
細かなニーズに即したLINE機能が、住民利用と業務効率を高める

ここまでは、公共施設の予約受け付け業務にLINEを活用し、職員の業務効率化と行政サービスの向上を実現した串間市の取り組みを紹介した。ここではその取り組みを支援したBot Expressを取材。同社の中原氏に、自治体がLINE活用を成功させるためのポイントを聞いた。

インタビュー
中原 郁美
株式会社Bot Express
パートナーサクセスマネージャー
中原 郁美なかはら いくみ
北海道生まれ。平成27年に函館市役所に入庁。創業支援事業や産学官連携事業の企画立案、地域経済分析業務などに従事。令和4年、株式会社Bot Expressに入社。自治体職員とともに、より身近で便利な行政サービスの実現を目指す。

「施設予約」一つとっても、業務上の要件はさまざま

―自治体が公共施設予約にLINEを活用するメリットはなんでしょうか。

 予約をシステム化する手段のなかでも、LINEは多くの人が使い慣れたアプリであり、受け入れられやすいという強みがある点です。この強みを活かし、住民サービスの質と職員の業務効率にかかわる予約業務をシステム化したいと考える自治体は増えています。当社による支援事例をあげると、東京都世田谷区では、プールの入場時における長時間の順番待ちを解消するため、LINEを活用した事前予約を導入しました。LINEという多くの人が普段使いするアプリで実現できたことに、職員は価値を感じているようです。

 ただし、このように業務でのLINE活用を成功させるには、実際のニーズやルールに則した機能を構築できるかどうかが重要です。

―具体的に聞かせてください。

 公共施設予約で言えば、「1回にいくつの枠で予約を受け付けるか」「キャンセル待ちの仕組みを取り入れるかどうか」など、詳細なフォーマットは業務フローや施設によって異なります。こうした要件へいかに細やかに対応できるかが、行政サービスの向上や職員の業務効率化といった成果を最大化させるためのカギになるのです。

 当社が提供するLINE拡張ツール『GovTech Express』の場合、予約機能一つをとっても、「抽選予約」「キャンセル待ち」「複数枠の一括予約」「オンライン決済」など、さまざまなパーツを組み合わせてニーズに合った仕組みをLINE上に構築できます。職員の業務負担軽減を図れるよう、スマートフォンを使って公共施設のカギを開閉できる「スマートロック」との連携機能も準備中です。

 また、予約以外にも、さまざまな行政手続きのオンライン化を支援する機能も提供しています。

数の制限なく、LINEに機能を実装できる

―たとえば、どういった機能を実装できますか。

 各種証明書の申請や、ごみ収集の申し込み、施設の検索、アンケート、セグメント配信など、多種多様な機能をテンプレートとして用意しています。『GovTech Express』はサブスクリプション契約で提供するツールであるため、自治体はこれらの機能を数の制限なく実装できます。LINEを使わないユーザー向けに、機能をWebフォームへと横展開することも可能です。機能は、職員自らが新規開発したり、カスタマイズしたりできるのも『GovTech Express』の特徴で、その際は各自治体に専属するスタッフが徹底的に伴走支援できる体制も整えています。

―自治体に対する今後の支援方針を聞かせてください。

 当社はこれまでも多くの自治体とともに、住民サービスをより良くするためのチャレンジを重ね続けており、『GovTech Express』を導入する自治体の数は180を超えました。今後も自治体のさらなる新しい取り組みが成功するよう、サービスを磨き込んでいきます。これまで自治体を支援するなかで蓄積してきた現場の声や、LINEに実装した機能、運用方法、効果などは、当社が毎月開催しているセミナーで参加者のみなさんに提供しています。当社のLINE公式アカウントでも、自治体事例や各種イベント情報を受け取れるほか、機能デモを体験することもできますので、ぜひご確認ください。

株式会社Bot Express
株式会社Bot Express
設立

平成31年2月

資本金

1億円

従業員数

14人(令和5年6月現在)

事業内容

官公庁専用対話型アプリケーション『GovTech Express』の開発提供

URL

https://www.bot-express.com/

お問い合わせ先
hello@bot-express.com

サービス資料を確認する
電子印鑑ならGMOサイン 導入自治体数No.1 電子契約で自治体DXを支援します
自治体通信 事例ライブラリー