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山口県柳井市の取り組み
EV普及の基盤づくり

充電設備を費用負担なく設置・管理し、脱炭素化へ市民のEV購入を後押し

[提供] Terra Motors株式会社
充電設備を費用負担なく設置・管理し、脱炭素化へ市民のEV購入を後押し

※下記は自治体通信 Vol.50(2023年6月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

「カーボンニュートラル社会」の実現に向け、「ゼロカーボンシティ」を宣言する自治体が続々とあらわれている。そうしたなか、民間企業との協業で、費用負担なくEV充電インフラの大規模な整備を進めているのが柳井市(山口県)だ。「脱炭素化に向けた大きな一歩を踏み出す絶好の機会」と話す同市市長の井原氏に、EV充電インフラの整備に関する取り組みの詳細や狙いを聞いた。

[柳井市] ■人口:2万9,843人(令和5年4月末現在) ■世帯数:1万5,298世帯(令和5年4月末現在) ■予算規模: 266億9,967万8,000円(令和5年度当初) ■面積:140.05km² ■概要:山口県の南東部に位置し、沿岸部、内陸部、半島・島しょ部からなり、総面積の半分以上が山地丘陵地で占められる。昭和30年代に金属・機械器具製造業などの都市型工業が定着し、豊かな自然と恵まれた気候・風土のもとで、産業と都市機能の充実を図りながら発展を遂げてきた。
インタビュー
井原 健太郎
柳井市
市長
井原 健太郎いはら けんたろう

充電インフラが整ってこそ、EVは安心して購入できる

―EV充電インフラの整備を始めた経緯を教えてください。

 令和4年2月に、当市が「ゼロカーボンシティ」を宣言したことがきっかけです。脱炭素化に関する取り組みを検討するなかで、車社会の当市に有効な施策の1つとして、EV普及の促進があがりました。そこで、まずは市が率先してEV普及の姿勢を示すために、同年9月から10月にかけて公用車にEVを2台導入し、市民の目に触れやすい広報部門などで使用を始めました。そのほか、脱炭素化のさらなる促進を検討するために、EV関連事業に10年以上携わり、EVベンチャーのパイオニア的な存在であるTerra Motorsに相談しました。すると同社から、当市の公共施設にEV充電設備を無料で設置・管理する提案を受けたのです。

―その提案をどのように受け止めましたか。

 「脱炭素化に向けた大きな一歩を踏み出す絶好の機会」と感じました。というのも、充電インフラが整ってこそ、市民はEVを安心して購入できるようになると考えたからです。市としては、高額なEV充電設備をインフラとして整備する予算を確保することは難しいため、市の費用負担なしでEV充電設備を設置できるという提案は、まさに「渡りに船」でした。設置費用や運用時の電気代は、同社がEV充電設備の利用料金から回収する仕組みです。本格的な事業推進に向け、設備の信頼性や実際の運用体制を十分に確認し、同社になら安心して任せられると判断。令和5年3月に、EV充電設備の無料設置を含む、包括連携協定を同社と締結しました。

EVの普及は、災害時の備えにもつながる

―今後、EV充電インフラの整備をどのように進めていきますか。

 今年度から2年かけて、市内各地の公共施設に計100基のEV充電設備を設置する計画です。これだけの規模のインフラを整備できれば、市民が車を購入する際、自然とEVが選択肢に加わるようになると期待しています。また、EVの普及促進は、脱炭素化だけでなく、地域防災の強化にもつながると考えています。当市は将来、南海トラフ地震による津波の被害が予想されています。その際、市民にEVが普及していれば、各自が非常用電源として活用でき、まち全体の災害対応力が高まります。

―脱炭素化に関する今後の取り組み方針を教えてください。

 市全体として、EV普及の促進に向けた取り組みをより加速させるためにも、公用車のEV化をさらに進めることを検討しています。また、EV普及の促進と並行して、脱炭素化に積極的な企業の誘致など、さまざまな企業と連携した取り組みも進めているところです。公民一丸となって、「ゼロカーボンシティ」の実現を目指します。

支援企業の視点
充電インフラの大規模な整備は、EV普及の起爆剤になる
インタビュー
德重 徹
Terra Motors株式会社
取締役会長
德重 徹とくしげ とおる
昭和45年、山口県生まれ。九州大学工学部を卒業後、会社員を経て、米国でMBAを取得し、シリコンバレーのベンチャーへの投資・ハンズオン支援を行う。平成22年にTerra Motors株式会社を創業。

―域内でのEV普及に力を入れる自治体は多いのでしょうか。

 近年、非常に増えています。しかし、多くの自治体が思うように成果を得られていません。その理由は、EV利用に関する啓発活動にとどまってしまうからです。住民がEV購入を検討する際、懸念材料の1つに「充電インフラの不足」があります。そのため、EVの普及には、まず充電インフラの整備が必要だと我々は考えています。けれども、1基40万~50万円という設置費用が壁となり、十分に整備できている自治体はほとんどありません。

―どうすれば、自治体はEV充電インフラの整備を進められるのでしょう。

 当社のような事業者が運用収益で設置費用を賄うモデルなら、自治体は費用負担を抑えながら、EV充電設備を設置できます。当社の場合、独自にEV充電設備『Terra Charge』を開発し、コスト削減も徹底しているため、自治体は費用負担なしで大規模に充電設備を整備することが可能です。さらに、『Terra Charge』は日本製なので、部品供給が世界情勢の影響を受けにくく、安定的に運用を継続しやすいです。

―自治体に対する今後の支援方針を教えてください。

 サービスの情報発信と拡充に努め、EV普及の起爆剤となり得るだけの、大規模な充電インフラの整備を支援していきます。柳井市との取り組みをきっかけに、70を超える自治体から問い合わせがあり、自治体の関心の高さを実感しています。事業を加速させ、「EV充電設備がどこにでもある日本」を少しでも早く実現していきたいですね。

Terra Motors株式会社
Terra Motors株式会社
設立

平成22年4月

資本金

1億円(資本準備金含み19億円)

売上高

5億1,500万円(令和4年3月期)

従業員数

220人(令和4年10月時点)

事業内容

e-Mobility事業、金融サービス事業、ConnectedE-Mobilityプラットフォーム事業

URL

https://terramotors.co.jp/

お問い合わせ先
03-6823-4959(平日 9:00~18:00)
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