熊本県熊本市 の取り組み

LINEを活用し住民の「知りたい」を個別に伝える
スマートフォンによる普段使いのコミュニケーションツールとして浸透し、災害時における連絡手段としても注目を集めているLINE。最近では、行政情報の配信に活用する自治体も増えている。熊本市(熊本県)は、ユーザー属性に合わせて必要な情報のみを送れるサービスを導入し、情報配信の効率化に成功した。導入の背景や効果などについて、担当者に聞いた。
※下記は自治体通信 Vol.15(2018年10月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。
熊本県熊本市データ
人口: 73万9,603人(平成30年7月1日現在) 世帯数: 32万3,332世帯(平成30年7月1日現在) 予算規模: 6,552億5,645万8,000円(平成30年度当初) 面積: 390.32km² 概要: 九州の中央、熊本県の西北部に位置する。金峰山を主峰とする複式火山帯と、これに連なる立田山等の台地からなり、東部は阿蘇外輪火山群によってできた丘陵地帯、南部は白川の三角州で形成された低平野からなる。産業はサービス業が中心。「市民力・地域力・行政力を結集し、安全・安心な熊本の再生と創造」を基本方針として、平成28年熊本地震からの復興に取り組んでいる。
―熊本市における情報配信の取り組みを教えてください。
広報紙やホームページ、SNSの公式アカウントから、各種行政・地域情報を配信しています。
特に有力なのがLINEです。アカウント開設から4ヵ月で「友だち」の数は1万8000人を超え、先に導入していたFacebookやTwitterのフォロワー数を大きく上回っています。日本の人口の7割強をカバーするLINEの強さを実感しましたね。
市ではさらに、路面電車のラッピング広告や小学校へのチラシ配布、広報紙での記事掲載などで、アカウント周知に注力しています。
―情報配信においてLINEはどのような位置づけなのですか。
有力な情報配信チャネルとして認識しています。平成28年熊本地震で電話回線がつながらなくなった際、被災者の連絡手段としてLINEが活躍したことを受け、市はその活用方法を模索してきました。現在、市のアカウントからは、復興やイベント、子育て、健康、しごとなどの情報を、希望するユーザーへ個別に配信しています。
―詳しく聞かせてください。
平成29年にLINEと「情報活用に関する連携協定」を締結し、両者で検討した結果、トランスコスモスとLINEの共同出資会社であるtranscosmos online communicationsが開発したメッセージ配信ツール『KANAMETO(カナメト)』を選定。その機能で『LINE@(※)』でのセグメント配信を実現しています。「友だち」追加時のアンケートから、世代や性別、校区、ほしい情報などの属性でユーザーをセグメント化するのです。
※ LINE@(ラインアット):会社・事業者向けのLINEアカウントサービスで、一般のLINEユーザーへの情報発信やコミュニケーションに活用できる
地域が限定される情報も配信できるようになった
―どんな点を評価していますか。
従来のSNSと異なり、利用者は必要な情報のみを受けとれる点です。市も、配信する情報の幅を広げられ、これまで広報紙ではあつかってこなかった地域の祭りなどの情報も配信を始めました。
また、LINEはメールなどに比べて開封率が高いため、ホームページなどのリンクを送ると記事へのアクセス数が増えるようになりました。
―もっとも登録の多いセグメントはなんですか。
イベント情報で、「友だち」全体の60%が登録しています。休日のおでかけ用に情報のニーズが高いためと分析しています。次に多いのが子育て情報で、全体の40%が登録しています。登録数は、注力して配信すべきコンテンツを把握するために役立っていますね。
―今後の運用方針を聞かせてください。
より細やかに情報を配信できるよう、セグメント数を増やしていきたいです。また、「友だち」の数を『LINE@』の上限である10万人に近い数まで増やし、より多くの人に伝えるべき情報を効率的に伝えられるようにしたいですね。

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