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静岡県藤枝市 の取り組み

検定試験の導入による人材育成

継続的な受検の実施で職員一人ひとりの法務知識が向上

人材の育成と活用を積極的に行っている藤枝市役所。その一環として、平成22年から自治体法務にかんする検定を職員に対して実施しているという。人材育成と活用のためにどのような施策を行っているのか。さらに、法務検定は行政にどのような効果をもたらしているのか。総務部の片山氏と松下氏に話を聞いた。

※下記は自治体通信 Vol.2(2015年4月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。

静岡県藤枝市データ

人口: 14万6,542人(平成27年2月現在) 世帯数: 5万6,179世帯(平成27年2月現在) 予算規模: 1,001億2,100万円(平成27年度当初予算) 面積: 194.03km² 概要: 静岡県中部の志太平野に位置し、奈良・平安時代には2つの郡役所(志太郡衙、益津郡衙)が置かれ、志太平野の 政治・経済の中心として栄えた。市の花は藤で、日本一の藤の里づくりを推進している。また、大正13年に静岡県立志太中学校(現・静岡県立藤枝東高等学校)が創立され、「蹴球」が校技として取り入れられて以降、地域のサッカー熱が加速。中学、高校の実力は全国レベルで、Jリーガーも数多く輩出している。

『藤枝型新公共経営』を支える スペシャル・ジェネラリスト

―藤枝市における人材の育成と活用の方針を聞かせてください。

片山 住民にサービスを提供するのは、現場の職員。そのため、当市では人を重視した公共経営を行っています。職員が自発的に考え、高いモチベーションをもって業務を立案、実行、改善する。そのための環境づくりを市全体でバックアップしています。
 この取り組みが、私たちが目指している『藤枝型新公共経営』の根幹となっています。

松下 具体的には、各職員がなりたい自身の将来像を明確化。それにしたがって、幅広い見識をもちつつも特定の分野に優れた能力をあわせもつ「スペシャル・ジェネラリスト」を目指してもらいます。
 それを各種研修や視察派遣にくわえ、「職員修練道場」「職員寺子屋」と呼ばれる職員の直接指導により徹底フォローします。
 そして、やりたい職務に手をあげられる「職の公募制」や定期的に配置転換する「ジョブローテーション」により、能力が十分に発揮できる場所を提供するのです。

―人材育成の一環として、自治体法務にかんする検定試験を導入しているそうですね。

片山 はい。地方分権が進む昨今、職員一人ひとりが専門的な法務知識をもつことは非常に重要。当市としても、適切な研修を探していました。そんななか、第一法規が実施する「自治体法務検定」の存在を知ったんです。平成22年から導入し、団体で受検しています。
 導入時と前後して、固定資産税や情報公開などの訴訟案件が7件連続して起こりました。それまで20年ほど訴訟ゼロだったことにくわえ、法務の専任者は実質2名の状態。対応に苦労しました。現場の職員に法務知識があれば、初期対応しだいでことが大きくなるのを防げたかもしれません。はからずも、各職員が法務知識をもつ重要性を再認識しました。

実現可能な政策立案には 法務知識が不可欠

―導入後の効果はありましたか。

片山 異議申立ては、各部局に対応をまかせられるようになっています。また、中堅だけでなく若手職員の間でも法務知識をもつ重要性の認識が高まっていますね。実際に受検した若手から「勉強は大変だったけど、受けてよかった」という声が寄せられています。
 また、先輩の若手社員が新人職員に受検を勧めるなど、上司にいわれなくても能動的にチャレンジする風土が根づきつつあります。

―検定試験を浸透させるために取り組んでいることはありますか。

松下 成績優秀者には、受検費を全額免除。昨年はよりハードルを下げるため、受検者全員を免除にしました。中堅職員にかんしては昇格の際、高得点者を優遇するインセンティブを行っています。
 また、成績優秀者を集め、トップの職員には市長から成績表を授与。職員のモチベーションアップにつながっています。
 さらに、例規見直しプロジェクトチームを立ち上げ、藤枝市の条例が適正維持されているかどうかを受検者がチェック。実際に条例改正を行う例規審査委員会でも、オブザーバー委員として成績優秀者の若手・中堅職員に参加してもらっています。
 単に受検して終わりではなく、学んだ知識を活かす実践的な場を積極的につくっています。

―今後の検定試験の活用方針を教えてください。

片山 続けることが重要だと考えています。法務は、どの分野にいっても必要になる知識。とくに実現可能な政策立案を行うためには、法務全般の知識が欠かせません。
 その基礎を「自治体法務検定」で習得してほしい。それで個々の職務能力を高め、藤枝市の政策実現能力を高めていきたいですね。

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