自治体通信ONLINE
  1. HOME
  2. 先進事例
  3. 【導入事例|大阪市生野区役所・阿倍野区役所】誰にでもやさしい、区役所の窓口へ。高齢者、聴覚障がい者、外国人の住民とのコミュニケーションを円滑化
先進事例2025.10.30

【導入事例|大阪市生野区役所・阿倍野区役所】誰にでもやさしい、区役所の窓口へ。高齢者、聴覚障がい者、外国人の住民とのコミュニケーションを円滑化

[提供] 京セラドキュメントソリューションズジャパン株式会社
【導入事例|大阪市生野区役所・阿倍野区役所】誰にでもやさしい、区役所の窓口へ。高齢者、聴覚障がい者、外国人の住民とのコミュニケーションを円滑化
この記事の配信元
京セラドキュメントソリューションズジャパン株式会社
京セラドキュメントソリューションズジャパン株式会社

「誰にでもやさしい、快適な区役所」の実現を掲げる大阪市生野区・阿倍野区では、2025年7月より、区役所の窓口にCotopat®を導入しました。 区役所の窓口には手続きや申請のために高齢者、障がい者、外国人などさまざまな住民が訪れます。行政と住民の重要な接点である窓口でのコミュニケーションを円滑化し、市民サービスを向上することを目的に、Cotopat®を活用されています。

■ 大阪市生野区役所
Cotopat® Screen:窓口サービス課(住民情報・保険年金)、保健福祉課(福祉サービス)計3台
Cotopat® Mobile:企画総務課 計1台

■ 大阪市阿倍野区役所
Cotopat® Screen:窓口サービス課(保険年金・保険管理)、保健福祉課(福祉)計2台

組織情報

業種

行政

所在地

生野区役所 大阪市生野区勝山南3-1-19

阿倍野区役所 大阪市阿倍野区文の里 1-1-40

URL

生野区役所 https://www.city.osaka.lg.jp/ikuno/

阿倍野区役所 https://www.city.osaka.lg.jp/abeno/

事例概要

課題

  • 日本語を十分に理解できない外国人住民との窓口コミュニケーションに課題
  • 耳の聞こえにくい高齢者、聴覚障がい者に配慮した窓口整備に課題

導入

  • 話した言葉をリアルタイムに字幕変換するCotopat®を窓口に設置
  • 双方向の翻訳表示が可能
  • 会話に合わせた図解表示、漢字にルビ表示が可能

効果

  • 窓口において住民とのコミュニケーションがスムーズに
  • 手続きや申請内容が正確にわかりやすく伝わるように
  • 住民と職員の双方にコミュニケーションの安心感が生まれた
  • 高齢者、障がい者、外国人など誰もが利用しやすい窓口づくりを実現

はじめに、生野区役所での導入を主導された森様にCotopat®導入の背景やその後の変化についてお話を伺いました。生野区役所では、主に外国人住民との窓口コミュニケーション円滑化をめざし、Cotopat®を導入されました。

誰にでもやさしい、快適な区役所窓口をめざして

生野区役所 企画総務課 区政推進担当課長 森様

―Cotopat®を導入された背景を教えてください。

大阪市は、大阪市区役所DX実行計画を策定し、その計画のひとつとして「誰にでもやさしい、快適な区役所」の実現をめざしています。デジタル技術を活用して、高齢者・障がい者・外国人など、すべての市民が利用しやすい窓口や区役所づくりを進めています。具体的には、案内表示をよりわかりやすくするとともに、職員の丁寧な応対や説明を徹底し、誰もが快適にサービスを受けられる環境を整備します。 Cotopat®を導入したのも、高齢者や障がい者、外国人など誰でも利用しやすい窓口を実現するための施策の一つです。

※大阪市区役所DX実行計画に関する詳しい情報はこちら

増加する外国人住民。窓口において手続きや申請内容が正確に伝わらない課題

―生野区役所における、Cotopat®導入以前に抱えていた課題を教えてください。

生野区は、令和7年3月末現在、約23%が外国人住民であり、都市部としては日本で最も外国人住民比率が高い地域で、住民の国籍の数も約80ヵ国というグローバルタウンです。コロナ禍収束後は、ご家族の中で誰も日本語を話せないご家庭が急増しつつあり、区役所窓口での外国人対応に新たな課題が生まれています。

特に問題になっているのは、手続き方法や申請内容に関する重要な情報が正確に伝わらないことです。複雑な手続きや申請は日本語でもわかりにくく、日本語がわからない方に口頭だけで正しく説明するのは難しい状況です。窓口には英語対応が可能な職員が何名かいますが、生野区には約80ヵ国の住民がいるため、英語だけでは十分に対応できません。その結果、職員は時間をかけて丁寧に説明しようとしますが、どうしても対応時間が長くなったり、その分心理的負担がかかってしまいます。

会話をわかりやすく翻訳表示する機能を高評価

―Cotopat®を採用された理由を教えてください。

Cotopat®は、話した言葉をリアルタイムで文字・図解・動画に変換し、来庁者と職員の双方が自分の言語でやり取りできる双方向翻訳機能を備えています。134⾔語の翻訳表⽰(※)に対応している点は、多国籍の住民が訪れる生野区役所に適しています。

導入の決め手は、特に「ルビ表示」と「図解表示」の機能です。漢字にひらがなのルビを付けることで、日本語に不慣れな方や読むことに不安のある方への配慮になります。さらに、話した内容に合わせて図解を表示できるため、言葉だけでは伝わりにくい内容を視覚的にわかりやすく示せます。これらの機能は、誰もが利用しやすい窓口づくりに役立つものでした。また、ISMAPの認定を受けたクラウドサービスで運用されており、安心して導入できる点を評価しました。

※双方向対応はCotopat® Screenが73言語、Cotopat® Mobileが42言語

Cotopat®利用風景

窓口において外国人住民との意思疎通がスムーズに

―Cotopat®の導入効果を教えてください。

窓口で日本語を十分に理解できない外国人住民とのやり取りがスムーズになったという声が挙がっています。以前より、手続き方法や申請内容が正確にわかりやすく伝わるようになり、住民も安心して窓口利用できるようになりました。

職員の視点でも効果が出ています。対応時間の短縮が実感でき、外部の通訳者に電話をつないで対応する場面が減りました。また、来庁者の表情を見ながら対応できるため、相手の理解度を確認しながら、説明を進められるようになりました。 また、Cotopat®は対面コミュニケーションの良さが保てる点が良いと感じます。一般的な翻訳アプリでは視線を端末に移す必要があり、ちょっとしたタイムラグが生じやすいですが、Cotopat®はスクリーン越しに相手の表情を見ながら落ち着いて対応できるため、意思疎通が図りやすいです。

―Cotopat® Mobileも導入いただきましたが、どのような活用を想定されていますか?

Cotopat® Mobileは、住民と並んで画面を共有しながら相談対応や説明をする場面での活用を想定しています。例えば、保育園の申し込みの方法や流れなど、画面を一緒に確認しながら進めたい場合に活用できそうです。

―今後の展望についてお聞かせください。

高齢者や障がい者、外国人など誰もが利用しやすい窓口づくりをさらに進めるため、現状まだ導入できていない窓口へのCotopat®導入を順次検討していきたいと考えています。一方、ハード面の整備だけでなく、窓口対応にあたる職員の心構えの習得も不可欠と考えており、接遇研修を通じた人材育成を並行して進めています。「誰にでもやさしい、快適な区役所」の実現に向け、今後も施策を着実に進めていきます。


続いて、阿倍野区役所での導入を主導された古川様と工藤様にCotopat®導入の背景やその後の変化についてお話を伺いました。阿倍野区では、聴覚障がいのある住民や、加齢に伴い聴力が低下した高齢者とのコミュニケーションをより円滑にすることを目的に、Cotopat®を導入しました。

高齢者や聴覚障がいのある住民とのコミュニケーションに課題

阿倍野区役所 総務課 古川様、工藤様

―阿倍野区役所における、Cotopat®導入以前に抱えていた課題を教えてください。

区役所の窓口には高齢者や障がい者、外国人など多様な住民が訪れますが、窓口コミュニケーションには課題がありました。例えば、加齢によって聴力が低下した高齢の方には、職員が大きな声で説明しても正確に伝わらないことがあります。しかし、窓口では個人情報を扱うため大声を出すことが難しく、対応に限界がありました。また、聴覚障がいのある方は筆談が中心となりますが、筆談では時間がかかり、やり取りがスムーズに進まない場面も見られます。

阿倍野区では毎週火曜日に手話通訳者を配置して手話対応を行っていますが、週1日の限定的な対応にとどまっているのが現状です。聴覚障がいのある住民にも、日常的にスムーズでわかりやすい窓口対応を実現できればと考えていました。

誰もが見やすい字幕表示。窓口対応がスムーズに

―Cotopat®を採用された理由を教えてください。

双方向に会話が字幕表示される点、説明に合わせて図解表示できる点が良かったです。特に、字幕の文字の大きさや表示画面のサイズを自由に調整できるため、高齢者や聴覚障がいのある方でも見やすく設定できることが、導入の決め手となりました。また、翻訳機能も備わっており、対応言語数が多いことから、外国人住民への窓口対応改善に期待もありました。

―Cotopat®の導入効果を教えてください。

高齢者や聴覚に障がいのある方、外国人住民への窓口対応がスムーズになったと実感しています。窓口職員からは「以前より対応がしやすくなった」という声が挙がっており、導入効果が現れていることがうかがえます。これまでは「正確に伝わっているだろうか」「うまく対応できるだろうか」といった不安を抱えながら対応する職員も少なくありませんでしたが、そうした心理的な負担が軽減されている点も大きな成果です。 また、操作性についても、ボタン1つで機器を起動・利用できるため、使いやすいとの声が挙がっています。

Cotopat®利用風景

―今後の展望についてお聞かせください。

大阪市では、極力お待たせさせず、「ストレスを感じない窓口サービス」の実現を目指しています。具体的には、マイナンバーカードを利用することで、住所・氏名など必要な情報が転記された申請書を受け取れる「書かない窓口」や、証明書発行手数料のキャッシュレス化など、利便性向上に向けた整備を進めています。阿倍野区役所でも、より多くの住民のみなさまにデジタル化の利便性を実感していただけるよう、今回導入したCotopat®の効果を検証しつつ、導入窓口の拡大を検討していきます。また、わかりやすい案内の提供や、高齢者や障がい者、外国人など誰もが利用しやすい窓口・フロアづくりにも引き続き取り組んでまいります。

お役立ち資料

Cotopat® (コトパット)
音声をリアルタイムで認識し、文字‧図解‧動画をスクリーンやタブレットに表示するシステムです。会話の聞き取りづらさを解消し、コミュニケーションを円滑化します。さまざまな窓口業務でのサービス向上、対応時間の短縮などに貢献します。
https://raban.jt-tsushin.jp/materials/resident-contacts-and-relations/inquiry-support/3090

Cotopat®導入事例集
Cotopat®を導入したお客様の事例を公開しています。
大阪市生野区役所・阿倍野区役所を含む複数の事例をご紹介。導入以前に抱えていた課題や、導入後の変化をインタビューしています。
https://www.kyoceradocumentsolutions.co.jp/solution/contents_dl/dl/cotopat_casestudy_lp.html?jt-tsushin

窓口対応・接客の品質向上のポイント
高齢者や聴覚障がいのある方、外国人など、様々なコミュニケーションを求められる窓口対応や接客の業務。本資料は、そのようなお客様の対応方法や心構え、トラブル防止策、新しいコミュニケーションツールをご紹介します。
https://www.kyoceradocumentsolutions.co.jp/solution/contents_dl/dl/communication_wp01_lp.html?jt-tsushin

京セラドキュメントソリューションズジャパン株式会社
京セラドキュメントソリューションズジャパン株式会社

本サイトの掲載情報については、自治体又は企業から提供されているコンテンツを忠実に掲載しております。

提供情報の真実性、合法性、安全性、適切性、有用性について弊社(イシン株式会社)は何ら保証しないことをご了承ください。

電子印鑑ならGMOサイン 導入自治体数No.1 電子契約で自治体DXを支援します