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栃木県佐野市の取り組み
先進事例2026.01.13
電子地域通貨の導入

【地域通貨】「行政ならでは」の電子地域通貨を、全庁活用可能な施策推進基盤に
chiica / トラストバンク

[提供] 株式会社トラストバンク(chiica)
【地域通貨】「行政ならでは」の電子地域通貨を、全庁活用可能な施策推進基盤に(chiica / トラストバンク)
この記事の配信元
株式会社トラストバンク(chiica)
株式会社トラストバンク(chiica)

※下記は自治体通信 Vol.71(2026年1月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

人口減少に伴う地域経済の縮小は、多くの自治体に共通する深刻な課題となっている。そうしたなか、佐野市(栃木県)は、「ここでなら商売を続けられる」と事業者が確信できるまちづくりを目指し、「電子地域通貨」を導入。プレミアム商品券の電子化にとどまらず、行政施策と連携する「基盤」として位置づけ、地域の持続可能性を高めるツールとしての活用を探っている。取り組みの詳細を、同市産業文化スポーツ部の2人に聞いた。

[佐野市] ■人口:11万2,031人(令和7年12月1日現在) ■世帯数:5万3,485世帯(令和7年12月1日現在) ■一般会計予算:666億8,000万円(令和7年度当初) ■面積:356.04km² ■概要:関東平野の北端、栃木県の南西部に位置する。緑豊かな森林や美しい清流など自然環境に恵まれた中山間地域と、住宅や産業基盤が集積する都市的地域、農業が展開する地域からなる。佐野らーめん、いもフライ、耳うどん、佐野黒から揚げといった独特の食文化をもつほか、県内有数のそば産地として、郷土料理の大根そばや、地元ならではの農村レストランなどで地産地消の味を楽しめる。
インタビュー
新里 昌弘
佐野市
産業文化スポーツ部 産業政策課 課長
新里 昌弘にっさと まさひろ
インタビュー
小野 広一
佐野市
産業文化スポーツ部 スポーツ推進課 課長
小野 広一おの こういち

単なる電子化ではなく、施策と連携する拡張性を重視

―電子地域通貨を導入した経緯を聞かせてください。

小野 当市では、域内経済の縮小や、まちのライフラインである事業者の減少に対する危機感から、毎年プレミアム付き商品券を発行してきました。しかし、紙の商品券は事業者、市民、職員に大きな運用負荷がかかります。準備にとても時間がかかり実施時期が偏るため、すべての事業者に支援が行き届きにくい課題もありました。これらの課題を解決するため、電子地域通貨の活用を検討しました。

新里 しかし、単に商品券を電子化するだけでは、その効果は限定的ではないかと、当初は懐疑的でした。

―どういうことでしょう。

新里 キャッシュレス市場を大手サービスが席巻するなかで、地域通貨が本当に流行するのか、利用者に選ばれるのかという点に疑問を感じていました。もし定着しなければ、紙の課題を解決するどころか、導入コストがムダになってしまうリスクも生まれます。そこで、令和7年5月に実施した公募型プロポーザルでは、市民・事業者の利便性や、行政施策と幅広く連携できる「拡張性」を重視し、その結果、トラストバンク社の『chiica』の導入を決めました。

小野 『chiica』は行政課題解決のツールとして設計されており、市独自の健康アプリやエコポイントとの連携など全庁横断的に活用できる拡張性を評価しました。ポイントが貯まる動機づけにより、施策に対する住民の行動変容を促せるため、大手決済サービスとは異なる、行政ならではの価値を発揮できると考えたのです。専用機器が不要で決済手数料もかからない点や、スマホアプリだけでなくカードでも発行できる点も、事業者や市民への浸透につながると期待しました。近隣自治体で、大手決済サービス未対応の小規模店舗が『chiica』を活用している様子を見たことも、期待を高めました。

決済・属性データを活用し、施策効果を広げていきたい

―導入後の実感はいかがですか。

新里 電子地域通貨「さのまるペイ」を発行し例年通りプレミアムキャンペーンを間に合わせられたスピード感や、仕様変更への柔軟な対応など、行政の視点に立った伴走支援が安心感にもつながりました。今後は健康や環境などの施策と連動させ、行政ならではのポイント事業を導入していく考えです。ゆくゆくは、観光客のリピート来訪など市外からの消費を促す動機付けにも活用していきます。

小野 従来把握できなかった決済や住民属性に関するデータも取得できるため、それらを次の施策につなげていきたいですね。将来は、全市民とアプリでつながり、随時ポイントを付与できる「新たな接点」を築くのが理想です。地域の持続可能性を高める施策推進基盤として、活用を深めていきます。

支援企業の視点
活用実績に基づくデータの蓄積で、電子地域通貨をDXの推進手段に
インタビュー
浪越 達夫
株式会社トラストバンク
chiica統括部 統括部長
浪越 達夫なみこし たつお
香川県出身。平成29年に株式会社トラストバンクに入社。ふるさと納税事業、アライアンス事業などを経て、令和5年より現職。

―地域通貨導入をめぐる自治体の動きをどう見ていますか。

 電子地域通貨は、いまや単なる「商品券の電子化」の手段ではなく、住民の行動変容促進や関係人口の増加など、多様な施策に活用できるDX推進ツールとして期待されています。しかし、その成果を全庁に広げるには、予算化に向けた施策の「効果・根拠の明確化」や、庁内のあらゆる事業で地域通貨を活用するための「合意形成」という課題が存在します。そこで当社では、電子地域通貨プラットフォーム『chiica』の提供を通じ、これらの課題解決を支援しています。

―特徴を教えてください。

 50を超える自治体との豊富な取り組み実績をベースとしていることです。電子地域通貨は、紙では不可能だった「定量的な効果」の把握を可能にします。当社は、これらの実績、すなわち自治体が過去に『chiica』上で実施した事業を、「活用事例」と「定量効果」のデータベースとして体系化しました。担当課はこれらを活用することで、「見込める効果」を具体的に想定し、施策の優先度づけができます。これが、施策の予算化や、庁内における合意形成の際の強力な論拠となるのです。

―自治体に対する今後の支援方針を聞かせてください。

 当社が目指すのは、電子地域通貨が地域で長期的に事業として継続していくための支援です。そのノウハウは、これまで実績を積み上げてきた多くの自治体の成果です。我々は、この「成果を共有する文化」を大切に、長期的なパートナーとしてみなさんと共創を続けます。

株式会社トラストバンク(chiica)
株式会社トラストバンク(chiica)
設立

平成24年4月

資本金

1億2,224万3,816円

従業員数

274人(令和7年3月31日現在)

事業内容

地域通貨事業、ふるさと納税事業、パブリテック事業など

URL

https://www.trustbank.co.jp/

お問い合わせ先
050-1780-1982(平日 9:00〜18:00)
chiica@trustbank.co.jp
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