自治体通信ONLINE
  1. HOME
  2. 自治体事例&企業インタビュー
  3. 費用負担なく設置可能な充電設備で、EV普及の基盤づくりを推進
栃木県那須塩原市の取り組み
EV充電インフラの整備

費用負担なく設置可能な充電設備で、EV普及の基盤づくりを推進

[提供] Terra Motors株式会社
費用負担なく設置可能な充電設備で、EV普及の基盤づくりを推進

※下記は自治体通信 Vol.51(2023年7月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

973の自治体*が「ゼロカーボンシティ」を表明するなど、脱炭素化に向けた動きが自治体でも加速している。特に多くの自治体が取り組んでいるのがEV普及だ。そうしたなか、EV普及の基盤づくりとして、充電インフラ整備を市内全域で進めているのが那須塩原市(栃木県)だ。多額の費用がかかるインフラ整備をどのように推進しているのか。同市担当者に詳しく聞いた。

*973の自治体 : 令和5年6月30日時点。出所 : 環境省「2050年 二酸化炭素排出実質ゼロ表明 自治体」

[那須塩原市] ■人口:11万4,234人(令和5年7月1日現在) ■世帯数:4万9,138世帯(令和5年7月1日現在) ■予算規模:728億9,087万8,000円(令和5年度当初) ■面積:592.74km² ■概要:首都圏から150kmの栃木県の北部に位置。市の面積の半分を湯量豊富な温泉地や景観の良い自然豊かな山岳部が占める。北側には、那珂川、南側を箒川に挟まれた緩やかな傾斜の扇状地に市街地が形成されている。酪農も盛んで、生乳の産出額が全国第2位を誇る。
インタビュー
小田戸 聡
那須塩原市
気候変動対策局 気候変動対策課 主事
小田戸 聡おだと さとし

購入時の補助金支給だけでは、EV普及率は高まらなかった

―EV普及に力を入れ始めた経緯を教えてください。

 当市は市民1人当たりの自動車保有数が全国3位と多く、市全体の温室効果ガス排出量の約3割を運輸部門が占めています。そこで、脱炭素化の施策として、EV普及に注力することを決めたのです。まずは平成29年に、EVを購入する住民に対して補助金の支給を始めましたが、EV普及率はなかなか高まりませんでした。実は、EV購入者にアンケートを行った際、ほとんどの人がEVの不便な点として、充電設備の少なさを挙げていたのです。そのため、EV充電インフラの整備を検討してきたのですが、実現できずにいました。

―それは、なぜでしょう。

 一番の理由は費用負担が大きいことです。当市は市域が広く、EV充電設備を各所に整備しなければ、住民は安心してEVを利用できません。しかし、市内のEV普及率が1%以下の状況で、大規模なインフラ整備を行う予算の確保は困難でした。結局、設置事業者に提示した予算では数基しか設置できなかったり、電気代など設置後の運用費が市の負担になったりと、条件が合いませんでした。そうしたなか、EV充電設備事業を手がけるTerra Motorsから、EV充電設備を公共施設に無料で数多く設置できる提案を受けたのです。

―どのような提案でしたか。

 同社が、公共施設へのEV充電設備の設置と、その運用をまとめて無料で請け負うという内容でした。設置費も運用費も、運用収益で賄う仕組みだといいます。そのため、大規模な整備が可能だと。「この提案なら、EV充電インフラを費用負担なく『面』で整備できる」と考え、今年5月に導入を決めました。

エネルギーの地産地消にも、EVは寄与できる

―脱炭素化に関する今後の取り組み方針を教えてください。

 まずは、計100基を目安に、市内に点在する庁舎や公民館、市営駐車場などへEV充電設備を順次設置して、EV普及の基盤構築を図ります。また、市内にある地域新電力会社から、再生可能エネルギー由来の電気をEV充電設備へ供給すれば、エネルギーの地産地消も進められます。EV普及による脱炭素化の取り組みを通じて、地域課題の解決に資する施策も推進したいと考えています。

編集部レポート
「脱炭素」以外の施策推進も期待し
全国で続々と進む充電インフラ整備

愛知県大府市の岡村秀人市長(左)
Terra Motorsの德重徹取締役会長(右)

 EV普及のために充電インフラ整備を進めようという機運は、全国の自治体で高まっている。Terra Motors主催の勉強会には、これまで約800自治体が参加。そのうち、43都道府県の計114自治体*が、充電インフラ整備を具体的に検討しているという。その背景には、「脱炭素」以外の施策も進められるという期待があるようだ。たとえば、大府市(愛知県)は市のブランド力向上、石巻市(宮城県)は地域の防災力向上を期待して、充電インフラ整備を推進。そのほかにも、柳井市(山口県)をはじめ、交野市(大阪府)、村上市(新潟県)など、実際に整備を進める自治体が続々と現れている。一方で、費用負担がネックになって整備できずにいる自治体も多いという。充電インフラの整備が全国規模で進むかは、自治体の費用負担をいかに抑えられるかがカギになりそうだ。

*43都道府県の計114自治体 : 令和5年5月末時点

支援企業の視点
自治体主導のインフラ整備に向けて、カギとなる「運用面」の費用負担
インタビュー
酒井 良成
Terra Motors株式会社
自治体統括責任者
酒井 良成さかい よしなり
平成元年生まれ、千葉県出身。7年間の飲食店経営と、2年間の保険営業を経て、令和4年にTerra Motors株式会社へ入社。人事、広報、PRの責任者を担当し、令和5年より自治体営業チームの統括責任者を兼任。

―EV充電インフラの整備を進める際、自治体はどのような課題に直面するのでしょう。

 財源の確保ですね。通常、EV充電設備の設置費は1基40万~50万円ほどです。その費用負担が壁となり、多くの自治体がEV充電インフラを整備できずにいるのです。そうした悩みを解決すべく、EV充電設備を無料設置できる仕組みを用意する事業者が現れています。しかし、サービス内容は各社で異なるため、導入時には注意が必要です。

―どのような点でしょう。

 1つは、「無料で提供されるサービスの範囲」です。実は、設置以外の費用は、自治体の負担となるケースがあります。一方で当社のEV充電設備『Terra Charge』は、設置に加え、その後の運用においても自治体の費用負担はありません。当社はEV充電設備の開発や設置、運用を一貫して手がけており、製品の独自開発などによるコスト削減を徹底しているので、それが可能なのです。また、設備が日本製であることも重要です。海外製の場合、世界情勢次第で部品を確保できなくなるなど、運用に支障が出るリスクがあるからです。

―自治体に対する、今後の支援方針を教えてください。

 『Terra Charge』を通じて、全国規模で自治体主導のEV充電インフラ整備を支援していきます。設置から運用まで一貫して無料で請け負える当社ならば、それが可能だと自負しています。自治体をまたいで移動する住民も安心してEVを利用できるように、自治体の枠を越えたEV充電インフラ整備を実現していきたいですね。

Terra Motors株式会社
Terra Motors株式会社
設立

平成22年4月

資本金

1億円(資本準備金含み19億円)

売上高

5億1,500万円(令和4年3月期)

従業員数

220人(令和4年10月時点)

事業内容

e-Mobility事業、金融サービス事業、Connected E-Mobilityプラットフォーム事業

URL

https://terramotors.co.jp/

お問い合わせ先
03-6823-4959(平日 9:00~18:00)
サービス資料を確認する
電子印鑑ならGMOサイン 導入自治体数No.1 電子契約で自治体DXを支援します
自治体通信 事例ライブラリー