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自治体DX事例
先進事例2026.07.13
マイナンバーカード活用、クラウド型電子決裁システム、議会も含めたオフィス改革、介護保険業務デジタル化、生活保護業務の効率化・ペーパーレス化、電子決裁

自治体DX事例 #ペーパーレス化

    自治体DX事例 #ペーパーレス化

    自治体DX事例 #ペーパーレス化|土庄町、余市町、西予市、前橋市、神戸市、神奈川県

    令和2年12月、政府は「デジタル社会の実現に向けた改革の基本方針」を決定し、目指すべきデジタル社会のビジョンとして「デジタルの活用により、一人ひとりのニーズに合ったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会~誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化~」が示されました。
    また、令和4年6月、「デジタル社会の実現に向けた重点計画」が閣議決定され、このビジョンが目指すべきデジタル社会のビジョンとして改めて位置づけられました。
    このビジョンの実現のためには、住民に身近な行政を担う自治体、とりわけ市区町村の役割は極めて重要です。
    自治体においては、まずは、今後急速な人口減少が見込まれる中、自治体が持続可能な形で行政サービスを提供していくために、業務の見直しと並行して、自らが担う行政サービスについて、デジタル技術やデータを活用して住民の利便性を向上させるとともに、デジタル技術やAI等の活用により業務効率化を図り、職員の負担軽減とあわせて、人的資源を行政サービスのさらなる向上に繋げていくことが求められています。
    そこで、総務省が全国の自治体におけるDXの取り組み状況をまとめた「自治体DX推進参考事例集【第3.0版】」より、自治体DX事例を抜粋して紹介します。
    今回は、土庄町(マイナンバーカード活用で紙の記録簿や鍵の管理を廃止)、余市町(クラウド型電子決裁システムで決裁完了までの日数を大幅短縮)、西予市(議会も含めたオフィス改革で業務効率向上・ペーパーレス化)、前橋市(介護保険業務デジタル化で業務効率化・介護認定までの期間短縮)、神戸市(ケースワーカーの生活保護業務の効率化・ペーパーレス化)、神奈川県(9割以上を電子決裁として業務効率化を推進)の庁内ペーパーレス化の自治体DX事例です。

    マイナンバーカード活用で紙の記録簿や鍵の管理を廃止|土庄町

    香川県 土庄町ではマイナンバーカードの空き領域に土庄町入退室・出退勤管理システム用カードAPを搭載。庶務システムと連携し、出退勤情報、時間外勤務申請や休日出勤の情報を一元管理しています。

    事業の概要

    新庁舎建設に併せ、マイナンバーカードを活用した庁舎入退室・出退勤管理システムの構築と書庫やサーバ室、休日の庁舎出入り口に入退室用カードリーダー設置を実施。これにより、出退勤等の情報を一元的に管理できるほか、権限のある職員だけが入室できるため鍵の管理が不要になりました。

    事業効果

    システム導入により、月次の集計作業や次の様式更新作業、業務所管課からの提出書類の不備対応が不要となり、1年あたり、13人工の職員の作業を削減しています。
    また、鍵の管理、宿日直者の来庁者対応等における職員の負担を軽減しているほか、サーバ室や書庫などについて、権限がある職員のみが入室できるようになったことで、セキュリティが向上しています。
    さらに、職員の出退勤時刻の客観的な把握に加え、データで把握することによる事務負担の軽減、時間管理意識の向上による超過勤務の縮減につながっています。

    クラウド型電子決裁システムで決裁完了までの日数を大幅短縮|余市町

    北海道 余市町では、クラウド型の電子決裁システムを導入し、決裁者が出張等で役場の外にいる場合でも決裁できるようにすることで、決裁完了までに要する日数を大幅に短縮しています。

    事業の概要

    従来、余市町役場は、紙媒体のみで決裁を行っており、出張等で決裁者が不在の場合に決裁がストップしていたことから、事務処理の効率化に向け、庁舎外でも決裁可能なクラウド型の電子決裁システムを導入しました。
    令和4年10月に、全職員の5分の1程度を対象として部分導入し、現場のユーザーの声を受けつつ運用方法の検討・改善を行ったうえ、試験導入の対象を全部署に拡大し、マニュアルや運用法を洗練。令和5年4月から本格導入となり、決裁完了までに要する日数が2~3日、場合によっては1週間ほど短縮されたほか、紙媒体の印刷・保管に係る作業が不要となることで、起案の事務処理に係る時間も削減しました。

    イメージ

    事業効果

    決裁完了までに要する日数が短縮したほか、紙媒体の印刷・保管に係る作業が不要となり、起案の事務処理に係る時間も削減。また、決裁の電子化に伴う2万枚の紙資料の削減と、業務の効率化による人件費の削減で約40万円のコストを削減しました。
    なお、個人情報が含まれる文書の電子決裁は運用対象外としました。

    議会も含めたオフィス改革で業務効率向上・ペーパーレス化|西予市

    愛媛県 西予市では、タブレット端末導入により、ペーパーレス化・議会活性化を推進し、本庁舎ではフロア改修に合わせペーパーストックレス方針を掲げ、印刷枚数20%減を達成しています。

    事業の概要

    フロアの改修について、本庁舎では職員によるオフィス改革プロジェクトチームを創設し、オフィスレイアウトや働き方、仕事効率のあげ方等を検討し、議会、市民、理事者等への説明を行い、新フロアのオープンを実施しました。
    新フロアでは

    • 全フロアWi-Fi
    • 全職員ノートPC
    • 全職員デュアルモニタ
    • 協議はPC(ペーパーレス)
    • 部長室なし
    • 袖机なし
    • 引き出し付きの机なし

    これらを取り決め、ペーパーストックレスも推進。書類削減による余剰スペースは、打合せコーナー等を設置し、職員間のコミュニケーションが活性化しています。
    議会では平成28年8月にタブレット端末を導入し、単なるペーパーレス化ではなく、ICT活用により、グループウェア導入による議員のスケジュール管理、各種会議の案内、行政資料の送付など議会活性化に寄与しています。
    さらに、ペーパーレス化とペーパーストックレスの取り組みで印刷経費を大幅に削減しているほか、ミーティングエリアを増やし迅速に打ち合わせの実施や意思決定の迅速化を図っています。

    事業効果

    ペーパーレス化により65万枚の紙資料を削減し、357,500円の印刷経費を削減しました。

    また、書類削減による余剰スペースを活用したフロア改修の結果、部署を超えたコミュニケーションが増加し、事務所が明るくなり、意思決定も迅速化しました。

    介護保険業務デジタル化で業務効率化・介護認定までの期間短縮|前橋市

    群馬県 前橋市では、要介護の認定に係る一連の業務を「紙」から「オンライン」へ移行させ、介護保険業務の効率化を実現するとともに、介護認定に係る期間を短縮しました。

    事業の概要

    高齢化の進行に伴って要介護の認定申請が増加する中でも、持続可能なサービス提供を行うため、介護保険業務のデジタル化を推進し、要介護の認定・調査を行う「介護認定調査員」が作成する調査票等の受け渡しを「紙」から「データ」にすることで、作業負担を軽減するとともに、情報のやり取りを迅速化しました。
    また、要介護度の判定を行う「介護認定審査会」をペーパーレスで開催し、資料の印刷や郵送・回収・破棄等に係る業務負担および経費を削減したほか、認定調査から審査会までの一連の業務で「紙」を使用しないため、紙資料の紛失リスクがなくなっているほか、デバイス認証やシステム上の資料を端末に保存できない仕組みにより、データを介した情報漏洩も防止しました。
    介護認定調査員に対しては、定期的な研修を行う等の情報セキュリティ対策を実施しています。

    事業効果

    申請の受理から結果の通知までのリードタイムが平均で3.5日短縮。ペーパーレス化により審査会委員へ送付する資料の枚数が約80%減り、レターパックではなく普通郵便で送付できるようになったため、1年間で3,880千円の経費削減につながりました。
    また、審査資料の印刷、印刷資料の確認、発送準備、審査資料回収に1年間で1,722時間を要していましたが、334時間まで削減されました。

    ケースワーカーの生活保護業務の効率化・ペーパーレス化|神戸市

    兵庫県 神戸市では、ICTツール(訪問支援・ケース指導台帳システム)の導入やケース記録の電子化により、ケースワーカーの業務効率化とペーパーレス化を推進しています。

    事業の概要

    紙で行っていた問い合わせ対応記録やケース記録を電子化しました。
    その結果、課全体での共有を迅速かつスムーズに情報共有が可能になることで書架との行き来の削減、担当ケース以外の問い合わせにも対応が可能となったほか、決裁回付のための紙出力作業の省力化、要処理事項の共有による管理職の進捗管理業務が効率化。職員の業務量・時間外勤務が大幅削減しました(R2年度→R3年度比1人あたり月平均時間外勤務時間縮減率:担当者=約32%、係長級=約45%)。

    事業効果

    ケースワーカーの業務効率化により、職員の時間外勤務を大幅に削減できたほか、業務効率化により創出した時間で市民の方と関わる時間を増やすことができました。
    また、必要書類の一部でも紙が残れば、結局ファイルの出し入れや記録を綴じる手間は減らないので、徹底したペーパーレス化を行い業務全体を効率化。情報をデータとして扱う環境を整えられたことで、情報共有が格段に行いやすくなり、問い合わせ対応や管理職による進捗管理がしやすくなったほか、共同利用の専用端末から自席端末へ仮想デスクトップを使ってアクセスできる環境を整えられたことで、端末待ち時間の解消ができました。

    9割以上を電子決裁として業務効率化を推進|神奈川県

    神奈川県は、全庁的に電子決裁を推進し、電子決裁率99.4%を達成(令和6年度)。「電子公印」を導入し、内部事務の一貫した電子化を推進しています。

    事業の概要

    平成30年4月から電子決裁機能を有する文書システムに刷新し、全庁の電子化を推進。知事決裁を含めたほぼ全ての決裁を電子化したほか、「電子公印」を導入し、申請から決裁、施行までの一貫した電子化(デジタル完結)を推進しています。

    事業効果

    過去起案の検索や複写が可能となり、作業が効率化されました。また、紙やハンコが不要となり、「場所にとらわれない働き方」の実現につながっているほか、決裁状況が一目でわかり、起案者、決裁者双方からの進捗管理が実現できています。
    さらに、決裁後の資料差替え、印の無断使用など不正機会の排除が実現し、適正な公文書管理に寄与しています。

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