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先進事例2026.03.13

防災・減災 自治体事例|災害に強い浄化槽整備で公衆衛生と生活環境を保全、廃棄物処理施設の強靭化で災害時の環境衛生を確保、下水道管老朽化対策で道路陥没事故等を防止

防災・減災 自治体事例|災害に強い浄化槽整備で公衆衛生と生活環境を保全、廃棄物処理施設の強靭化で災害時の環境衛生を確保、下水道管老朽化対策で道路陥没事故等を防止

大牟田市、伊豆市・伊豆の国市、多治見市の防災・減災自治体事例

近年、気候変動の影響により気象災害が激甚化・頻発化し、南海トラフ地震等の大規模地震は切迫しています。また、高度成長期以降に集中的に整備されたインフラは老朽化しており、適切な対応をしなければ負担の増大のみならず、社会経済システムが機能不全に陥るおそれがあります。
このような危機に打ち勝ち、国民の生命・財産を守り、社会の重要な機能を維持するため、防災・減災、国土強靭化の取り組みの加速化・深化を図る必要があります。

そこで、内閣官房 国土強靭化推進室が5か年加速化対策全123項目について、災害時に効果を発揮した事例等を幅広く調査し、関係府省庁より報告があったものを取りまとめた「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策による取組事例集」より、自治体が実施した事業を抜粋して紹介します。

今回は、大牟田市、伊豆市・伊豆の国市、多治見市の防災・減災自治体事例です。

災害に強い浄化槽整備で公衆衛生と生活環境を保全|大牟田市

福岡県 大牟田市は、上下水道施設の長期間にわたる機能停止に備えた浄化槽に関する対策として浄化槽整備事業を実施しています。
災害に強く早期に復旧できる合併処理浄化槽の整備を促進するもので、災害時における汚水処理機能を確保し、防災対策と公衆衛生及び生活環境の保全を図ります。

地域の概要・課題

大牟田市においては、過去に台風や集中豪雨による風水害あるいは土砂災害等が発生しています。
これらの災害時に浄化槽が被害を受けると、汚水処理機能が停止し、公衆衛生及び生活環境の保全が確保できなくなるおそれがありました。

事業の概要

合併処理浄化槽は既設の単独処理浄化槽よりも災害に強く早急に復旧できることから、転換促進を図る必要があります。
合併処理浄化槽は分散処理のため、長い管渠は不要であり、地震等の災害への対応力が高いとされます。過去の震災においても、合併処理浄化槽の破損率は低く、全損率が低いため、応急措置により個別に復旧しやすいという特徴があります。

一方、老朽化した単独処理浄化槽は変形や破損等が多く見られ、災害によって深刻化すると未処理の汚水が外部へ漏出し、地下水・井戸水等に悪影響を与えます。
大牟田市の地域計画において、令和2年から令和6年までの5年間で整備人口2,676人、整備計画基数892基の合併処理浄化槽への移行計画が記載されており、下水道計画区域外の住宅に対する浄化槽設置費補助の交付により、合併処理浄化槽の設置を促進するとともに、令和4年からは令和8年度を終了期間とする促進キャンペーンも実施中です。

大牟田市のサイトより水洗化キャンペーンのページ(https://www.city.omuta.lg.jp/kiji00317819/index.html

見込まれる効果

合併処理浄化槽への更新により、災害時においても汚水処理機能が長期にわたり停止することを回避し、公衆衛生と生活環境の保全を図ります。

廃棄物処理施設の強靭化で災害時の環境衛生を確保|伊豆市・伊豆の国市

静岡県 伊豆市と伊豆の国市の2市が一般廃棄物の共同処理施設を建設・運営するために設置した伊豆市伊豆の国市廃棄物処理施設組合(平成27年度設置)は、大量に発生する災害廃棄物の処理の停滞により復興が大幅に遅れる事態に備えた一般廃棄物処理施設に関する対策として、一般廃棄物処理施設の施設整備事業を実施しました。

廃棄物処理施設の敷地嵩上げ、擁壁整備等により、耐災害性を強化することで災害時のごみ処理能力低下のリスクを低減するもので、災害廃棄物などの継続的処理により、生活圏の環境衛生を確保します。

地域の概要・課題

事業実施箇所は、静岡県を流れる一級河川「狩野川」の浸水想定区域に該当し、また、土砂災害特別警戒区域に指定されています。
昭和33年の狩野川台風では、事業実施個所の山側が崩壊し、大規模な土砂災害が発生しており、災害時の被害防止のため、施設の耐災害性強化が必要でした。

事業の概要

浸水想定区域及び土砂災害特別警戒区域であっても、大規模災害発生後にも継続して稼働できるよう、次の施設整備を実施しました。

  • 敷地地盤高を2メートル嵩上げし、想定最大水位に対応
  • 土石流対策擁壁を設ける
  • 炉室エリアの機械基礎を0.2~0.3メートル立ち上げ

伊豆市伊豆の国市廃棄物処理施設組合のサイト(https://www.izuizunokunihaikibutsukumiai.jp/

見込まれる効果

狩野川台風と同規模の災害が発生した場合でも、施設被害を防止し、平時と同様の施設稼働を行うことで、一般廃棄物を適正処理し生活圏の環境衛生を確保することが見込まれています。

下水道管老朽化対策で道路陥没事故等を防止|多治見市

岐阜県 多治見市は、上下水道施設の長期間にわたる機能停止に備えた下水道施設の老朽化対策として、多治見市における下水道管路の老朽化対策を行いました。
老朽化した下水道管路について、管更生による老朽化対策を実施したもので、災害時における管路破損等による道路陥没や汚水の流下機能停止等を未然に防止します。

地域の概要・課題

JR多治見駅付近は、通勤・通学者や駅利用による路線バス・タクシーが多く通過する交通量の多い中心市街地です。
周辺の下水道施設は、老朽化が著しく進行し、下水道に起因した道路陥没事故等のリスクがあるため、早期の対策が必要となっていました。

左は下水道に起因した道路陥没、右は道路陥没による通行止め

事業の概要

老朽化した下水道管路について、管更生工事(L=0.3キロメートル)を実施し、老朽化対策を施しました。
管更生とは破損や腐食した既設の管渠の内面を更生する工法のことです。

見込まれる効果

地震や大雨等の災害により、老朽化した下水道管路の破損等が生じ道路陥没事故が発生することを防止し、汚水の流下機能の停止を防ぎ、公衆衛生を保全するとともに、道路利用者の安全を確保し、交通機能を維持します。

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