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住民のスマホを最大音量で鳴らし、緊急情報の伝達をより確実に

三重県朝日町の取り組み

防災情報の発信

住民のスマホを最大音量で鳴らし、緊急情報の伝達をより確実に

朝日町 防災保全課 倉知 享平
[提供] 株式会社エスイーアイ

※下記は自治体通信 Vol.38(2022年5月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

全国で自然災害が頻発化・激甚化するなか、住民の命を守るための防災情報をだれ一人取り残さず確実に届けることは、自治体のもっとも重要な責務のひとつである。そうしたなかで朝日町(三重県)は、多くの住民が利用するスマホに着目し、アプリを活用した情報発信に力を入れている。取り組みの詳細や、アプリの導入で得られているメリットについて、同町防災保全課の倉知氏に聞いた。

[朝日町] ■人口:1万1,067人(令和4年3月末現在) ■世帯数:4,273世帯(令和4年3月末現在) ■予算規模:68億4,789万9,000円(令和4年度当初) ■面積:5.99km2 ■概要:三重県の北勢地域に位置し、JR関西本線を境に平地60%、丘陵地40%に区分される。平地には水田、丘陵地には標高約90m以下の山林が存在する。旧東海道、国道1号が縦断し、伊勢湾岸自動車道みえ朝日IC、北勢バイパスのジャンクションがあり、鉄道ではJR関西本線、近畿日本鉄道名古屋本線の2つの駅を有している。面積は県内の市町でもっとも小さいが、丘陵地開発で多くの子育て世代が移住しており、人口は増加傾向にある。
朝日町
防災保全課
倉知 享平 くらち きょうへい

防災行政無線の放送を、住民のスマホにも届けたい

―これまで、どのような方法で防災情報を発信してきましたか。

 おもに防災行政無線で発信してきました。これにくわえ、近年はメール配信や、フリーダイヤルで放送を聞き直せるサービスも提供し、住民が後で情報を確認できる体制も整えてきました。しかし、命にかかわる情報は、発信と同じタイミングで確実に届けられることがもっとも重要です。そこで、平成30年度の防災行政無線デジタル化整備を機に、新たな配信手段の導入を検討しました。

―どのような手段を検討したのでしょう。

 住民の平均年齢が若い当町にはスマホをもつ人も多いため、情報配信手段にスマホアプリを活用しようと考えました。さまざまな行政情報を配信できるアプリは数多くありますが、当町では、とにかく緊急情報だけでも確実に届けられる仕様にこだわりました。そこで複数のアプリを検討した結果、エスイーアイ社が提供する『Sアラートplus』の導入を決定。住民が緊急情報を受信すると、自動的に最大音量で音声が流れる仕様が選定の決め手となりました。アプリは、令和元年8月から「朝日Sアラート」の名称で運用を始めています。

―運用状況はいかがですか。

 防災行政無線の操作卓と連携して運用しています。実際、令和元年9月に記録的な豪雨が発生した際は、肉声による避難勧告の放送を防災行政無線と『Sアラートplus』の両方に向けて同時発信しました。住民は、アプリがインストールされたスマホの電源さえ入れておけば、緊急情報を最大音量で受け取れるため、スマホが戸別受信機としての役割を果たせたと私は考えています。幸い、緊急情報を配信したのはこの1回だけですが、ほかに平常時の情報配信にも『Sアラートplus』を活用しています。

シンプルな操作性で、迷わず迅速に情報発信できる

―たとえば、どのようなシーンで活用しているのですか。

 町内行事の案内や選挙の広報といった情報をテキスト形式で配信しているほか、配信先をグループ指定できる機能を使い、職員や消防団員の参集にも活用しています。情報を配信する際にはスマホやタブレット端末を用いることもでき、「緊急配信」や「通常配信」といったシンプルな選択肢をタップするだけで簡単に操作できるので、職員からは「使い勝手が良い」と好評です。今後もし災害が発生した際は、防災行政無線の操作卓がない場所にいても、迷うことなくスピーディに情報を配信できるでしょう。

―防災情報の発信に関する今後の方針を聞かせてください。

 『Sアラートplus』は現在、当町人口の約20%に当たる住民のスマホやタブレット端末にインストールされています。今後は、アプリの認知度をさらに高めていくほか、スマホをもっていない高齢の住民向けには、アプリをインストールした専用端末を貸し出す取り組みも検討中です。これにより、だれもが緊急情報を確実に受け取れる体制を強化していきたいですね。


支援企業の視点

音声を強制的に届ける仕組みで、情報伝達の確実性を向上させよ

株式会社エスイーアイ 取締役 営業本部 部長 清水 一恵
[提供] 株式会社エスイーアイ
株式会社エスイーアイ
取締役 営業本部 部長
清水 一恵 しみず かずえ

―防災情報の発信手段としてスマホアプリに注目する自治体は多いのでしょうか。

 防災行政無線のデジタル化に合わせ、スマホアプリの導入を検討する自治体は増えています。戸別受信機を導入するという選択肢もありますが、端末を購入するだけでなく、無線が届きにくい住宅には外部アンテナを設置する必要もあるため、費用がかさんだり、住民から設置工事を敬遠されたりする例も少なくありません。そのため、すでに幅広く普及しているスマホを、戸別受信機の代わりに活用したいと考える自治体が多いと感じます。

―アプリを選ぶ際のポイントを教えてください。

 情報が見逃されたり聞き逃されたりすることなく、より確実に住民へ注意喚起できるアプリを選ぶことです。たとえば『Sアラートplus』では、当社が特許を取得した独自の仕組みにより、受信端末の音量設定にかかわらず緊急情報を言わば強制的に、最大音量で自動再生させられます。このほか、スマホやタブレット端末から防災行政無線の屋外拡声子局への音声発信や、発信先のグループ設定、テキスト配信なども可能なため、自治体職員は場所や利用シーンを問わず迅速な情報発信を実現できます。

―自治体に対する今後の支援方針を聞かせてください。

 当社では、一人でも多くの住民にアプリをインストールしてもらうための広報活動をお手伝いし、パンフレットやポスターの制作も行います。こうした取り組みを通じ、だれ一人取り残さない防災情報の発信を支援していきたいと考えています。

清水 一恵(しみず かずえ) プロフィール
大阪府生まれ。平成28年、株式会社エスイーアイに入社。令和元年より現職。
株式会社エスイーアイ
設立 平成12年10月
資本金 1,000万円
事業内容 スマートフォンアプリや災害対策用蓄電池システムの企画・開発・販売・運営
URL https://www.sei-cl.com/
お問い合わせ電話番号 058-374-8873
お問い合わせメールアドレス info@s-alert.com
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