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鳥取県の取り組み

住民の健康づくり

ICTを活用した、生活習慣病対策はここまで来た

鳥取県 福祉保健部健康医療局 健康政策課長 丸山 真治
[提供] 日本生命保険相互会社

※下記は自治体通信 Vol.24(2020年6月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。


現在、政府が重要政策のひとつとして掲げる「健康寿命の延伸」。この実現に向けて、自治体でも有効な施策が求められている。そうしたなか、民間企業と共同で、いち早く県民の生活習慣病の予防を狙いとした取り組みを開始したのが、鳥取県だ。その取り組みの内容や効果などについて、同県福祉保健部健康政策課長の丸山氏に話を聞いた。

鳥取県データ
人口:55万2,209人(令和2年4月1日現在) 世帯数:22万271世帯(令和2年4月1日現在) 予算規模:3,432億円(令和2年度当初) 面積:3,507km² 概要:中国地方の北東部に位置し、東西約120km、南北約20~50kmと、東西にやや細長い県。北は日本海に面し、鳥取砂丘をはじめとする白砂青松の海岸線が続き、南には中国地方の最高峰・大山をはじめ、中国山地の山々が連なっている。山地の多い地形ながら、三つの河川の流域に平野が形成され、それぞれ鳥取市、倉吉市、米子市が流域の中心都市として発達している。
鳥取県
福祉保健部健康医療局 健康政策課長
丸山 真治まるやま しんじ

「働き盛り世代」の、健康改善が大きな課題

―県民の健康づくりに向けて、鳥取県ではこれまでどのような施策を実施してきましたか。

 平成30年から6年間の計画として、「鳥取県健康づくり文化創造プラン(第三次)」を策定しています。ここでは大きく2つの対策が主眼に置かれています。ひとつは、地域や職域における健康づくりの基盤整備、もうひとつは、死亡率が全国的に見て高いがん対策や生活習慣病予防です。当県は車社会が浸透し、「歩かない県」として知られている現状があります。こうした生活習慣を改善し、発生予防、早期発見、早期治療を進めてきました。なかでも、当県の特徴として、40代から60代の「働き盛り世代」の健康状態が相対的に悪く、ここの改善が大きな課題でした。

―特別な対策は実行しましたか。

 はい。たとえば、がん検診では、市町村が行う土日の検診や、検体を自宅で採取できる検査キットの配布への助成など、忙しい働き盛り世代の検診受診率を向上させる施策を行ってきました。その結果、検診受診率は近年着実に向上しています。一方、生活習慣病に関しては、平成29年11月に「包括連携協定」を締結した日本生命からの提案を受け、「糖尿病予防プログラム」に平成31年1月から試行的に取り組むこととしました。

―どのようなプログラムですか。

 「糖尿病の予備群」を対象に、最新のICT機器や医療機器を活用して、3ヵ月にわたってバイタルデータのセルフモニタリングと生活習慣改善指導を行い、糖尿病の発症を予防するプログラムです。モニタリングでは、血糖を24時間リアルタイムで測定できる最新の機器を用い、プログラム期間の最初と最後の各2週間を常時測定。そのうえで、期間中を通じて体重や血圧、歩数による運動量も記録し、これらのデータをもとに保健師による遠隔保健指導を受けるというものです。

ICTの活用効果で、高く維持できた継続率

―導入の決め手はなんでしたか。

 ICT機器やウェアラブル端末を活用して、参加者の負担や制約を取り除いている点が、忙しい働き盛り世代に受け入れられやすいと判断したからです。たとえば、プログラム期間中、2週間に一度実施される保健指導は、電話やメールで行われます。場所や時間に縛られることなく、専門家のアドバイスが受けられるのです。また、ウェアラブル端末を装着し、血糖の変動をリアルタイムで表示する手法も画期的で、測定データが明確な根拠となり、納得感を伴って参加者の行動変容を促すと判断しました。そこで効果を検証するため、県庁職員のほか国保連、協会けんぽの職員19人で参加しました。

―導入効果を聞かせてください。

 短期間ではありましたが、さまざまな測定数値が改善されました。たとえば、体重は参加者の68%が減少したほか、血圧では79%、歩数も63%の参加者が改善されたという結果が出ています。

 もっとも良かったのは、参加者の継続率が高く維持できたことです。これはICTの活用効果だと思います。私自身も参加したのですが、遠隔面談なので長く時間を奪われることなく、定期的に保健師の適切なアドバイスを受けられるのも、良かったですね。専門家に「見られている」感覚が、参加者の背中を押してくれるんです。


―今後、どのように県民の健康づくりを進めていきますか。

 今回の試験導入で効果が実感できたので、今後はさらに参加者の枠を広げていきたいと考えています。早速、複数の県内民間企業から参加者を募り、このほど新たにプログラムをスタートさせたところです。この枠組みを広く活用し、県内で課題となっている生活習慣病の改善、特定健診や特定保健指導の実施率の向上につなげていきたいですね。

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