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和歌山県 /和歌山市 の取り組み

学校現場の「働き方改革」推進には校務の情報化が急務

教育委員会 教育総務局 総務課 教育政策班 主事 今井 健多

和歌山市立教育研究所 専門教育監 岡本 友尊

[提供] 株式会社サイバーリンクス

政府が主導する「働き方改革」。その主眼は長時間労働の是正にあるが、なかでも教員の多忙化は近年、とくに問題視されている。そうしたなか、和歌山県では、県内すべての自治体の公立小中学校で「校務支援システム」の導入を推進し、教員の負担軽減に乗り出した。そこで、その経緯と導入効果について担当者に話を聞いた。

※下記は自治体通信 Vol.12(2018年4月発刊)から抜粋し、記事は取材時のものです。

和歌山県データ

人口: 94万494人(平成30年3月1日現在)  世帯数: 39万2,834世帯(平成30年3月1日現在) 予算規模: 8,106億251万5,000円(平成30年度当初) 面積: 4,725km² 概要: 日本最大の半島である紀伊半島に位置し、徳川御三家のひとつ、紀伊藩の居城・和歌山城をはじめ史跡を多くもつ。高野山をはじめ多くの世界遺産も所有し、平成16年には熊野古道で知られる「紀伊山地の霊場と参詣道」があらたに世界文化遺産に登録された。

―県内での「校務支援システム」導入の経緯を教えてください。

 県教育委員会では、平成23年度より、県立高校・中学校・特別支援学校で校務支援システムを導入し、教員の負担軽減効果を実感していたので、この効果を県全体に広めたいという思いがありました。そこで、県内全30自治体に呼びかけ、教育の情報化についての協議を目的とした「和歌山県市町村教育情報化推進協議会」を、県教委が事務局となって立ち上げ、そのなかで、全公立小中学校に共通の校務支援システムを導入することについて、議論を始めました。

―どんな議論をしたのですか。

 自治体によって校務の情報化の進捗状況には差があります。そもそも、校務支援システムの必要性を感じない自治体もあったので、まずは、その必要性を啓発しました。また、各自治体の高額な費用負担も導入が進まない要因だったので、費用の割り勘効果が得られるよう、全自治体による「共同調達」という方法を採用しました。システムの仕様も共同で検討されるので、各自治体の要望に合ったシステムの導入につながります。

 システムの選定にあたっては、機能や使いやすさはもちろん、研修等のサポート体制についてとくに議論され、プロポーザルでの審査においても重要視されました。その結果、サイバーリンクスの『Clarinet』が選定されました。導入時期については、環境や条件の整った自治体から順次導入できるようにしたことで、自治体や教員に無理な負担をかけることなく、
校務支援システムの活用が広がると考えています。

―和歌山市では、県内で最初に校務支援システムを導入したそうですね。

 はい。和歌山市では、平成24年からパイロット校で導入を開始し、翌25年から27年の3ヵ年で、市内すべての公立小学校50校、中学校17校、義務教育学校1校で校務支援システム『Clarinet』を導入してきました。

 中学校は教科担任制であるため、各教科における生徒の評価を担任が集約し、ひとつの成績表をつくります。この集約作業をすべてシステム上で行えるので、担任業務の負担は大きく軽減できます。

 また、システムの活用を推進するためには、教員への操作説明や研修、トラブルなどへの対応が非常に大切です。この点については、開発元のサイバーリンクスが最大限に対応してくれるおかげで、現場での利活用がスムーズに進んでいます。

―導入効果を聞かせてください。

 市教育委員会では毎年、すべての教職員を対象に生活状況アンケートを実施しています。その結果からは、『Clarinet』の導入で、成績処理等の事務的な業務に関連する仕事量が軽減し、それに伴い、教科指導や教材研究、児童生徒と向きあう時間など、教員本来の仕事に、今まで以上に時間をかけることができるようになっていることが読み取れます。

 市内の全小中学校が共通の校務支援システムを導入したことで、通知表や指導要録、進路指導資料作成に係る児童生徒の成績情報を管理する負担が大きく軽減されました。今回の共同調達の仕組みで、県内すべての公立小中学校で共通システムの導入が進めば、教員の異動に伴う業務負担も軽減されますし、将来的に中学校から高校へのデータ連係ができるようになれば、高校入試に関する業務改善にもつながるものと期待しています。

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