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連載コラム「住民からの感謝状」
市役所の職員さんへ (市内の子どもたち)

《「住民からの感謝状」18通目》いろんな遊び方ができそう、ワクワクする公園をありがとう

《「住民からの感謝状」18通目》いろんな遊び方ができそう、ワクワクする公園をありがとう

※下記は自治体通信 Vol.67(2025年7月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

自治体の職員は日々、住民生活の維持・向上を図るべく、業務に取り組んでいる。そうした日常でもらう住民からの「感謝の言葉」は、職員にとって励みとなり、ときには、業務の本質に改めて気づかせてくれるヒントにもなる。とはいえ、実際に住民から感謝の言葉をもらえる機会はそう多くはないに違いない。そこで本連載では、住民から感謝の言葉を受けた自治体職員をクローズアップ。エピソードを通じて、職員たちの誇るべき仕事ぶりを紹介する。

感謝の言葉を受けて
私たちの仕事は「場」をつくること。その認識を深めることができました
インタビュー
篠嵜 仁恵
京都府京田辺市
建設部公園緑地課
篠嵜 仁恵しのざき きみえ

―感謝の言葉を受け取った経緯を教えてください。

 今年3月、市内に「京田辺クロスパーク(タナクロ)」という公園が開園しました。タナクロは、子どもや高齢者、障がいのある方々など多様な住民の交流を目的に、農業体験やプレーパークが楽しめる多機能な施設です。その開園に先駆け、地域の子ども向けに「公園でこんなことをやりたい」といったアイデアを園内マップに盛り込むワークショップを開いたところ、「楽しい」といった声を伝えてくれたのです。公園づくりにかかわるなかでは、子どもたちが自ら企画した別のプロジェクトでも、職員への感謝のカードが贈られました。

―子どもたちがそれほど喜んでくれたのはなぜだと思いますか。

 子どもたちはタナクロに、遊具がある普通の公園にはない「楽しさ」を感じてくれたのではないかと考えています。ワークショップでは、「自分でつくった竹のブランコやターザンロープ、イルミネーションがあったら楽しい」とか、「流しそうめんや七夕飾りづくりもやってみたい」と、具体的な遊びのアイデアが次々と飛び出しました。子どもたちは、自分たちの声が公園に反映されるかもしれないという期待に胸を膨らませ、実際にアイデアをマップに落とし込んでいく過程で、「自分たちでつくり出す」ことの喜びを感じたのではないでしょうか。この喜びが、素直な「ありがとう」という言葉につながったのだと思います。

―今回の経験から新たに気づきを得たことはありますか。

 施設という「ハード面」の整備だけでなく、人々が集まり、交流し、新たな価値を生み出す「場」をつくり出すことこそが、私たちの使命だと改めて認識しました。タナクロはもともと、市民の交流づくりを目的としていましたが、ワークショップで生まれた子どもたちの自由な発想は、大人をも巻き込み、公園をさらに楽しい場所へと変えていくのだという確信が強まりました。普段、建設事業者との連携を通じてハード面の整備を進めるなかで、子どもたちからの感謝の言葉は、まちづくりの新たな可能性に気づかせてくれました。今後も、人とのつながりを大切にしたまちづくりに取り組んでいきたいですね。


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jt_editorialdept@ishin1853.co.jp 『自治体通信』編集部

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