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山梨県笛吹市の取り組み
先進事例2025.10.06
リース方式による公立学校のトイレ改修

【トイレ洋式化・リース】工事・維持管理も含むリース方式で、学校トイレ約500基を一斉に洋式化
不便な和式トイレをリース方式で早期に洋式化 / NTT・TCリース

[提供] NTT・TCリース株式会社
【トイレ洋式化・リース】工事・維持管理も含むリース方式で、学校トイレ約500基を一斉に洋式化(不便な和式トイレをリース方式で早期に洋式化 / NTT・TCリース)
この記事の配信元
NTT・TCリース株式会社
NTT・TCリース株式会社

※下記は自治体通信 Vol.69(2025年10月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

令和になってもトイレが和式のままの学校は少なくない。学びに集中できる快適な教育空間の提供や指定避難所としての機能強化のための改修が急務となるなか、笛吹市(山梨県)では、公立小中学校のトイレ洋式化を、設計・工事・維持管理なども含めてリース方式で実施。単年度に多額の予算を投じることなく、約500基を改修できたという。同市市長で全国市長会関東支部長を務める山下氏に、リース方式導入の経緯や成果を聞いた。

[笛吹市] ■人口:6万6,463人(令和7年8月31日現在) ■世帯数:3万902世帯(令和7年8月31日現在) ■一般会計予算:454億9,310万2,000円(令和7年度当初)■面積:201.92km² ■概要:山梨県のほぼ中央に位置し、市の中央部を東から西へ、笛吹川が流れる。同川とその支流によって形成された扇状地・盆地に果樹園が広がり、特にブドウ・モモの産出額は日本一(農林水産省『令和5年市町村別農業産出額』)。令和4年、笛吹市を含む3市の果樹栽培が、ワイン醸造などの加工業や桃の花見などの観光業も含め、国際連合食糧農業機関により「世界農業遺産」に認定された。
インタビュー
山下 政樹
笛吹市
市長
山下 政樹やました まさき

災害時の避難所でもあり、改修を急ぐ必要があった

―笛吹市が公立学校のトイレを改修した経緯を教えてください。

 「子どもたちに快適な教育環境を提供したい」、それが原点です。令和3年度当時、全国的に小中学校トイレの洋式化が進むなか、市内小中学校トイレの洋式化率は57.0%で、山梨県平均の66.1%を下回っている状況でした。また、指定避難所となっている学校施設の機能強化の観点から、市内小中学校トイレの洋式化を実施し、避難生活における不便さを、急ぎ解消する必要もありました。

―改修に当たり、リース方式を採用した理由は何でしょう。

 最大の理由は予算の平準化が図れる点です。対象となる小中学校が15校、大小便器が合わせて約500基ありました。事業を早期のうちに完了するには、単年度において多額の予算を投じるため、ほかに計画する市の事業への影響を十分に考慮する必要がありました。

 以前、小中学校のグラウンドや市の体育施設で屋外照明のLED化をリース方式で発注し、予算を平準化しつつ短期間で整備できた経験を踏まえ、同方式による実施が可能であるか、かつ有効であるかについて調査検討を重ねた結果、リース方式の導入を決めました。

 事業は、令和4年12月にプロポーザル方式でNTT・TCリースと地元企業などとのコンソーシアムへの発注を決め、令和6年度に改修を完了しました。

―リース方式採用による予算の平準化効果はいかがでしたか。

 総事業費約4億7,000万円を令和6年度から10年間、分割して支出します。仮に全額を一度に支出したら、市の債務返済計画に影響した可能性もあり、効果を実感しています。

―リース方式のほかのメリットを聞かせてください。

 職員の業務負担を軽減できました。設計・工事・維持管理を一括で発注し、さらにリース契約に維持管理業務を含めたことも効果的でした。従来はトイレの不具合が起こると、学校が教育委員会に連絡し、担当者が現場確認や修繕の手配、学校と工事業者との調整を行っていました。現在は、学校からの連絡は民間設置のコールセンターが受けて工事業者を手配するため、対応時間が短縮されるとともに、設置後の職員の業務負担も大幅に軽減されました。

 加えて、地域経済を振興させる効果もありました。

地域振興に貢献する効果も

―詳しく教えてください。

 公共事業の発注において、私は地元企業の成長も重視しています。リース方式の選択やNTT・TCリースと地元企業の連携による受注は、地元企業の実績につながるとともに、地域経済活性化の側面からも非常に有効であったと考えています。

支援企業の視点
「地元企業との協業」によるリース方式活用を、地域経済活性化に
インタビュー
網田 沙友里
NTT・TCリース株式会社
提携営業部
網田 沙友里あみた さゆり
平成8年、兵庫県生まれ。大学卒業後の平成30年、NTTファイナンス株式会社(現:NTT・TCリース株式会社)に入社。九州支店を経て、東京支店の法人担当として笛吹市(山梨県)の公立学校トイレ改修事業に携わる。令和7年より現職。

―従来は工事発注方式で実施していた事業に、リース方式を採用する自治体は増えているのでしょうか。

 はい。「学校の普通教室・特別教室・体育館への空調導入」「道路灯・防犯灯など屋外照明や、庁舎や学校など屋内照明のLED化」といった比較的、大きな工事を伴う機器・設備の導入を、リース方式で実施する例が増えています。

―増加の理由は何でしょう。

 メリットが多いからです。まず、単年度支出を抑え、リース期間内の複数年度で支出額を平準化できる点です。そして、設計・施工・リース業務を担う会社を一括で選ぶことで、発注業務を効率化できる点も挙げられます。

―工事なども含めたリース方式による発注先を選ぶ際のポイントを教えてください。

 やはり多くの実績を持つ事業者を選ぶべきですね。たとえば、当社の場合、エヌ・ティ・ティ・リースの時代から30年以上にわたって、全国の自治体のリース方式による発注を、お手伝いしてきた実績が多くあります。

 そのなかには、地元企業と連携して受注した実績も非常に多くあり、その経験とノウハウから、各自治体のニーズに合った最適なソリューションを提案しています。

―自治体に対する今後の支援方針を教えてください。

 リース方式をさらに広めて、より多くの自治体のお手伝いをしていきます。老朽化した施設・設備の更新などでお悩みの自治体のみなさんは、お気軽にご相談ください。

NTT・TCリース株式会社
NTT・TCリース株式会社
設立

令和2年2月

資本金

100億円

従業員数

約1,200人(連結)

事業内容

総合リース事業など

URL

https://www.ntt-tc-lease.com/

お問い合わせ先
03-6455-8771(担当:長谷川、大曲、佐藤、久保、平日9:00〜17:00、土日祝日年末年始を除く)
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