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東京都墨田区の取り組み
先進事例2023.08.11
定型業務の自動化

使いやすいRPAの導入で実現した、職員の業務時間削減とDX意識の醸成

[提供] SCSK Minoriソリューションズ株式会社
使いやすいRPAの導入で実現した、職員の業務時間削減とDX意識の醸成
この記事の配信元
SCSK Minoriソリューションズ株式会社
SCSK Minoriソリューションズ株式会社

※下記は自治体通信 Vol.51(2023年7月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

業務効率化とDX推進のため、多くの自治体でRPAの検討・導入が進んでいる。墨田区(東京都)もそうした自治体のひとつで、人口増に伴って業務量が増大していた税務課において、RPAの導入で定型業務を自動化。大きな成果をあげるととともに、庁内でのRPA活用が拡大しているという。同区税務課の担当者2人に、取り組みの詳細を聞いた。

[墨田区] ■人口:28万3,253人(令和5年7月1日現在) ■世帯数:16万5,815世帯(令和5年7月1日現在) ■予算規模:1,845億4,400万円(令和5年度当初) ■面積:13.77km² ■概要:東京都の東部に位置し、西を隅田川、東を荒川などに囲まれる。昭和22年に本所・向島の両区が合併して誕生した。住宅と工場が立ち並ぶ「下町」として発展を見せる一方、平成24年には高さ634mの東京スカイツリーが開業。一時期減少傾向にあった人口も徐々に増加し、今年には再び28万人を突破した。
インタビュー
上野 裕基
墨田区
区民部 税務課 課税係 主事
上野 裕基うえの ひろき
インタビュー
池澤 鈴花
墨田区
区民部 税務課 課税係 主事
池澤 鈴花いけざわ すずか

職員の時間外勤務が常態化。人口増もあり対策が急務に

―墨田区の税務課が抱えていた課題を教えてください。

上野 当課では特別区民税・都民税、いわゆる個人住民税の課税計算処理をメインに行っているのですが、1月下旬から6月上旬の繁忙期には担当職員が多忙を極め、残業や休日出勤で対応せざるをえない状況が続いていたのです。東京スカイツリーの開業以降、交通利便性の向上もあり、区民の人口が増えたのはありがたいのですが、結果として業務量も増加。そのため、当課の業務効率化は必須だったのです。

―そうしたなか、RPAに注目した理由はなんでしょう。

池澤 当課における基幹業務システムの提供元であるジーシーシー社から提案を受けたのが直接のきっかけです。「RPAを使えば、定型業務を自動化できる」と。当課では定型業務が多数存在したため、一定の効果がありそうだと考えました。そこで、同社から提案されたSCSK MinoriソリューションズのRPA『MinoRobo』を使って実証実験をすることにしたのです。

―どのように実証実験を進めていったのでしょう。

上野 まず、当課内で実務を担う若手を中心にプロジェクトチームを立ち上げ、RPAに適した業務の洗い出しを行いました。結果、5つの業務を実証実験の対象にしました。職員が扱えるかに不安はありましたが、国産のため、操作画面やシナリオ作成はすべて日本語対応で、わかりやすいという印象をもちました。また、マウス操作が主体で複雑な操作が不要なうえに、研修実施などによるサポート体制が充実していることも心強かったです。最終的に職員が自走することが重要だと考えていたので、こうした使いやすさは高評価でした。

池澤 実証実験では、5業務で職員の業務処理を年間1,010時間ぶん削減できたことを評価し、令和2年度から本格導入したのです。

成果を受けて、庁内でRPA導入が拡大

―導入後の効果はいかがですか。

池澤 導入後は徐々に課内で活用領域を拡大し、令和4年度では27業務で自動化を図り、職員の業務処理を年間2,704時間ぶん削減することができました。そのぶん、職員が住民サービス向上のための業務に取り組むことができています。また、こうした成果を受け、国保年金課や子育て政策課でもRPA『MinoRobo』を導入しています。

上野 RPAの導入は、職員のDXに対する意識の醸成にもつながっています。こうした積み重ねで、当区が掲げる「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化」に取り組んでいきたいですね。

支援企業の視点
サポートが充実した、国産RPAなら導入がしやすい
インタビュー
小野 沙織
株式会社ジーシーシー
東京支社 営業担当
小野 沙織おの さおり
令和3年に株式会社ジーシーシーへ入社。現在は、墨田区の営業担当をしている。
インタビュー
鎌田 猛
SCSK Minoriソリューションズ株式会社
クラウド基盤ビジネスユニット クラウド基盤サービス 第二事業本部 製品サービス部 第一課
鎌田 猛かまた たけし
SCSK Minoriソリューションズ株式会社にて、RPA『MinoRobo』の製品開発およびサポートを担務している。

―RPAを導入するうえでのポイントを教えてください。

小野 使いやすさとサポートの手厚さですね。そもそも専門知識が必要だったり、操作が難しかったりすると、現場での活用が進みませんから。また、導入はうまくいったものの、担当者の異動などで、その後の活用が進んでいないという事例はよく聞きます。そういった観点では、SCSK MinoriソリューションズのRPA『MinoRobo』は必要なポイントをクリアしており、自治体でも評価されています。

―どういった点が評価されているのでしょう。

鎌田 まず、『MinoRobo』は当社が開発した国産のRPAであり、すべてが日本語表記である点ですね。また、マウスでの操作が主体で、プログラム指示における難解な操作は不要。ブロックを積み上げるような感覚でシナリオを作成することができます。また、当社のエンジニアがジーシーシーをはじめとしたベンダーと密接に連携することで、導入後も細やかなサポートが可能です。

―自治体に対する今後の支援方針を教えてください。

鎌田 今後も『MinoRobo』を提案していくことで、自治体の業務効率化やDX推進を支援していきたいですね。興味のある自治体のみなさんは、ぜひ気軽に問い合わせてください。

株式会社ジーシーシー

■設立 昭和40年12月
■資本金 9,000万円
■事業内容 アプリケーション開発・提供サービス、アウトソーシングサービス、データセンターサービスなど
■URL https://www.gcc.co.jp/

SCSK Minoriソリューションズ株式会社
SCSK Minoriソリューションズ株式会社
設立

昭和55年6月

資本金

4億8,000万円

事業内容

アプリケーション開発事業、マルチクラウド基盤ソリューション事業、マイクロソフトテクノロジー&ソリューション事業など

URL

https://www.scskminori.co.jp/

お問い合わせ先
minorobo_support@scskminori.co.jp
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