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《官民連携+スポーツチームという新しい基軸》「Jをつかおう!」を本当に実践してみた~前編

【自治体通信Online 寄稿記事】
社会課題を解決する新しい政策「スポーツ×自治体」#4(宮代町 職員・伊藤 遼平)

スポーツチームとのコラボで地域に新しい価値を創造した“スポーツ系公務員”こと宮代町(埼玉)職員・伊藤遼平さんに一連の事業の“裏側”を明かしてもらう本連載。これまでの連載を通じて、Jリーグ社会連携活動「シャレン!」と公共政策の親和性、それを宮代町の社会連携活動へと発展させたエピソード等をお伝えしました。今回と次回は、宮代町がJリーグのクラブと実際に取り組んだ事業を紐解きながら紹介していきます。

コロナ禍に生まれた「社会課題」の解決に挑戦

サッカーワールドカップで、日本代表が強豪国に次々と勝利する姿に勇気をもらった人も多いのではないでしょうか。みなさまの周り(コミュニティ)でもワールドカップの話題で持ち切りだったと思います。

これだけ多くの声援が集まった理由のひとつは、選手たちがこれまでに地域で様々な活動を行う中で、関わったことがある人々(関係人口)を増やしてきたからだと考えています。

その一例として、コロナ禍に生まれた「社会課題」を解決しようと浦和レッズと試みた事例「浦和レッズハートフルサッカー教室in東武動物公園」をご紹介いたします。

浦和レッズハートフルサッカー教室in東武動物公園

◎「スポーツ×社会課題解決」の実践例

2022年6⽉11⽇(土)に行われた「浦和レッズハートフルサッカー教室in東武動物公園」は、宮代町にある観光施設「東武動物公園」を会場に、東武動物公園・浦和レッズ・杉戸町および宮代町の計4者で連携したイベントです。自治体と企業の官民連携に、スポーツチームも加わり「スポーツ振興、産業の活性化、地域振興、地元愛を育むこと」を目的に実施しました。
近年の新型コロナウイルス感染症の影響で発生した社会課題「自粛生活」にともなう行動制限は、特に子どもたちにとって「新しいことにチャレンジできない」日々を余儀なくさせました。そうした課題を抱える子どもたちのためにと想いを込めた事業となりました。

◎企画・提案から事業実施まで

宮代町と杉戸町はどちらも最寄り駅を「東武動物公園駅」(東武鉄道)としている埼玉県内でも珍しい自治体です。宮代町では東武動物公園内で成人式やロードレースを開催するなど、町のシンボルとして様々な事業をご一緒させていただいています。両町が浦和レッズのハートフルサッカー教室を実施していた縁もあり、今回2回目となる事業に携わらせていただきました。

◎新たな公民連携「スポーツチーム×自治体」が地域にもたらしたもの

東武動物公園には、浦和レッズのハートフルガーデン「レッズ花壇」があります。観光施設(動物公園・遊園地)でスポーツイベントを実施することで、当初の目的でもある「スポーツ振興、産業の活性化、地域振興、地元愛を育むこと」を達成することだけではなく、観光地に人が訪れるきっかけとなり「スポーツツーリズム」に繋がる効果もありました。

東武動物公園・浦和レッズ・杉戸町および宮代町が連携して実施した「浦和レッズハートフルサッカー教室in東武動物公園」の模様(宮代町ホームページhttps://www.town.miyashiro.lg.jp/0000019472.htmlより)

「人としての土台づくり」と「思いやり」の学び

浦和レッズハートフルクラブのコーチの方々が子どもたちに伝えるメッセージがとても素晴らしく、例えば、スポーツにより『こころ』を育む話は、「チームメイトへの思いやりの心」、「一生懸命取り組むこと」、「楽しく練習すること」など、スポーツに限らず大切なことを伝えてくれます。

さらに、サッカー教室中もただボールを蹴るだけではなく、「難しいことが目の前にあったらどうする?」と問いを投げかけながら進行するなど、子どもたちの思考を引き出し、サッカー教室を通して「人としての土台づくり」「思いやり」についても学べるプロフェッショナルなプログラムで感激しました。

参照リンク:宮代町サイト「浦和レッズが東武動物公園にやって来た!」https://www.town.miyashiro.lg.jp/0000019472.html

(「《庁内研修でも“Jとコラボ”》「Jをつかおう!」を本当に実践してみた~後編」に続く)

★本連載の記事一覧

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■ 伊藤 遼平(いとう りょうへい)さんのプロフィール

宮代町(埼玉県)教育推進課 生涯学習・スポーツ振興担当
1991年生まれ。2014年FC東京(東京フットボールクラブ株式会社)へ就職。同クラブバレーボールチームに所属。2017年宮代町へ入庁。2部署目となる子育て支援課で、子育て支援センター・児童館の担当となり、地域の親子イベントにプロスポーツチームや選手と連携した「スポーツ×社会課題解決」型事業を多数企画。「地方公務員が本当にすごい! と思う地方公務員アワード2021」受賞。
プライベートでは、子育て中のパパ。バレーボールトップリーグのコーチ経験を活かしたイベント講師や「スポーツ×社会課題解決」をテーマにした講演など〈スポーツ系公務員〉として活動を行う。
<連絡先>ito626@town.miyashiro.saitama.jp