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保護者との連絡手段をデジタル化し、いまこそ学校現場に業務改革を

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千葉県千葉市の取り組み

学校連絡の電子化

保護者との連絡手段をデジタル化し、いまこそ学校現場に業務改革を

千葉市教育委員会 学校教育部学事課 課長 栗和田 耕
[提供]バイザー株式会社

※下記は自治体通信 Vol.30(2021年6月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。


学校と保護者をむすぶ連絡手段には、メールのほかはいまだに紙や電話がおもに用いられることが多く、紙の印刷・配布や電話対応が教員の負担となっているケースが少なくない。こうした負担を軽減し、多忙な教員が教育活動に充てる時間を捻出することは、自治体に求められる重要な取り組みのひとつである。こうしたなか、千葉市(千葉県)では、学校と保護者の間における連絡手段をデジタル化した。取り組みの詳細や成果について、教育委員会の栗和田氏に聞いた。

[千葉市] ■人口:98万3,211人(令和3年4月1日現在) ■世帯数:45万1,259世帯(令和3年4月1日現在) ■予算規模:8,878億200万円(令和3年度当初) ■面積:271.76km2 ■概要:千葉県のほぼ中央部に位置する。下総台地の平坦地におおわれ、その一部は東京湾に接している。明治6年、木更津、印旛の2県が廃合され千葉県となり、県庁が千葉町に置かれたことにより、県内の政治・経済・文化の中心地、また交通の要衝として発展してきた。東京都心まで約40㎞、成田国際空港まで約30㎞という良好な立地条件を活かしたまちづくりが進められ、人口は増加傾向にある。
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千葉市教育委員会
未来創生部 まちの活力創造課 主事学校教育部学事課 課長
栗和田 耕 くりわだ こお

感染症の流行時には、欠席連絡の電話が鳴り続いた

―市立の小中学校では、保護者との間の連絡はどのように行われてきたのですか。

 学校から保護者に対する「行事日程の急な変更」や「不審者情報」といった緊急連絡は、メールによって行われていました。それ以外の日常的な連絡は、プリントを児童・生徒に配布。逆に、保護者から学校への連絡は連絡帳や電話の利用が主でした。しかし、こうした紙や電話による連絡は、教員の業務負担の増大につながっていました。

―どのような負担になっていたのでしょう。

 まず、毎日、複数のプリントを印刷・配布するのに時間や手間がかかること。また、保護者から受ける児童・生徒の欠席連絡には、始業前の限られた時間に対応しなければならず、特に感染症が流行する時期は、「鳴り続ける電話の対応に多くの教員が追われる」という状況に陥りがちでした。

 そこで当市では、こうした状況を改善するため、バイザーが提供する教育現場向けの連絡システム『すぐーる』を導入し、今年4月から運用を開始しました。ISO認証*1の取得を含め、情報セキュリティ対策がしっかりと施されており安心して利用できることや、連絡手段としての機能が充実している点が導入の決め手となりました。

―導入によってどのように負担を軽減したのですか。

 教員は管理画面でテキストを入力したり、PDFファイルをアップロードしたりするだけで情報を簡単に保護者側の専用アプリへ配信できるようになりました。そのため、プリントの印刷や配布に時間が取られなくなります。保護者からの遅刻・欠席の連絡もシステムを通じて受け取れるため、電話に対応する必要もありません。

 教員・保護者の双方で情報共有を効率化することによって、教員の業務負担軽減にとどまらない、さまざまな効果を期待しています。

健康連絡帳やアンケートなど、便利な機能の活用を広げたい

―教員の負担軽減以外では、どのような効果を期待していますか。

 市内に約170の小中学校があるなか、プリントを児童・生徒に手渡すことが「感染症リスクになる」と心配する保護者の声も多かったのですが、連絡手段をデジタル化することで、その解消につながります。また、児童・生徒が通知物を保護者に渡し忘れる心配もないため、保護者が重要な通知を確実に受け取れるようになることも期待する効果のひとつです。

―今後の活用方針を聞かせてください。

 『すぐーる』には、児童・生徒の日々の健康状態を記載する「健康連絡帳」や、自動で集計できる「アンケート」など便利な機能も豊富です。このほか、情報の配信先をグループ化し、部活動や見守りボランティアといった単位での連絡手段にも利用できます。こうした機能の活用を現場で広げてもらい、「連絡」にまつわる教員の業務負担軽減や関係者の利便性向上につながればと期待しています。

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支援企業の視点

双方向の連絡機能が充実した、利便性の高いツールを選定すべき

バイザー株式会社 営業部 部長 三輪 俊貴
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バイザー株式会社
営業部 部長
三輪 俊貴 みわ としき

―学校と保護者の間の連絡手段をデジタル化する機運は高まっているのでしょうか。

 はい。文部科学省は令和2年、連絡手段のデジタル化を推進するよう全国の教育委員会に通知しました。迅速な情報共有や、学校・保護者双方の負担軽減がおもな狙いです。緊急連絡にメールを利用する学校は多いですが、今後は日常的な連絡を含め、連絡手段をデジタル化するツールの導入が加速するとみています。

―ツールを選ぶ際のポイントはなんでしょう。

 教員にとどまらず、多くの関係者が利便性を享受できることです。たとえば、当社が提供する『すぐーる』のアプリでは、学校から保護者への一方向の連絡だけでなく、遅刻・欠席連絡やアンケートといった、双方向のコミュニケーションが可能です。アプリ内で多言語に自動翻訳できるのも、『すぐーる』の特徴です。さらに配信先をグループ化する機能を使えば、コミュニティ・スクールといった地域の関係者も利用でき、地域学校協働活動の推進を支援します。

―自治体に対する今後の支援方針を聞かせてください。

 多忙な教員の負担軽減に貢献できるような便利な機能を充実させていきたいですね。たとえば、保護者から集めた面談の希望日をツール上で調整できるような機能を検討中です。当社では『すぐーる』の前身となるメール配信システムを平成19年に開発し、教育現場の課題解決を支援してきました。こうした実績を活かし、今後も教育現場のDX推進を支えていきます。

三輪 俊貴 (みわ としき) プロフィール
昭和54年、岐阜県生まれ。平成18年、バイザー株式会社に入社し、平成31年より現職。おもに営業業務全般の責任者を担う。
バイザー株式会社
設立 平成19年1月
資本金 7,500万円
事業内容 『すぐーる』『すぐメールPlus+』など各種情報配信サービスの開発・提供
URL https://www.visor.co.jp/
お問い合わせ電話番号 0120-211-533(平日9:00~18:00)
お問い合わせメールアドレス customer-support@visor.co.jp

*1:※ISO認証: ISO/IEC 27001(情報セキュリティ)およびISO/IEC 27017(クラウドサービスセキュリティ)