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業務効率化における自治体の課題と取組事例【自治体事例の教科書】

2019/4/26

業務効率化における自治体の課題と取組事例【自治体事例の教科書】

人口減・少子高齢社会・厳しい地方財政を背景に、職員数が増えないなかで、自治体の役割は複雑化・多様化し、業務は質量ともに増大しています。この矛盾はどうすれば解消できるのか。ICT技術の活用や新たな工夫で業務効率化と住民サービス向上の一体的な実現をはかった取り組み事例などを通じて、これからの自治体業務効率化のポイントを探りました。
 
【目次】
■自治体業務の効率化が求められる背景とは
■事例①【AI活用】千葉市(千葉県)
■事例②【自動応答で子育て支援】渋谷区(東京都)
■事例③【窓口業務の包括委託】須賀川市(福島県)
■公共施設予約の効率化で利便性が向上
■“自動化”で変革する自治体業務
■RPA+OCRによる行政サービス向上
■RPAによる業務効率化は地方活性の切り札

自治体業務の効率化が求められる背景とは

総務省の「地方自治体における業務の標準化・効率化に関する研究会」が平成27年にまとめた報告書によると、人口減少・少子高齢化・厳しい地方財政などの状況下において、住民に身近な行政主体として自治体の役割は多様化し、増大しています。そのうえで、地方自治体に求められる役割を持続可能な形で今後も果たしていくためには、さまざまな業務効率化が必要になっていると同研究会は指摘します。

同報告書はその具体的な指針として、
①公務員自らが対応すべき分野に集中投下する「筋肉質の自治体」への転換
②職員の働き方の見直しや業務改革と住民サービスの向上の同時一体的な推進
③社会保障・税番号制の導入
といった3点を挙げ、ICT活用などによる業務の標準化・効率化と住民サービスの向上を一体的に推進していく必要がある、としています。

次に、業務効率化について成果があった事例を紹介します。

事例①【AI活用】千葉市(千葉県)

千葉市(千葉県)ではAI活用による道路管理の効率化に取り組んでいます。これは、点検・補修が必要な道路の画像を市の専門職員が損傷判定した結果を「教師データ」とする機械学習により、画像から路面の損傷程度を自動分類する取り組みです。

これまでは職員による道路パトロールによって道路損傷の発見、損傷程度の判定・補修の優先順位付けの作業を行っていました。これらをAIが行うことにより、職員の業務量削減を図るとともに、より効率的な道路管理の実現が期待されています。

事例②【自動応答で子育て支援】渋谷区(東京都)

渋谷区(東京都)はチャットアプリ「LINE」とAIを活用した子育て支援情報配信サービスを実施しています。渋谷区LINE公式アカウントに子育てに関する問い合わせを書き込むとAIが自動応答するシステムです。

渋谷区は平成29年にLINE公式アカウントを開設し、子育て支援情報のセグメント配信(属性情報等に基づき、ターゲットを絞って配信すること)を行い、同年5月にAIによる自動応答サービスの導入に向けた実証実験を実施。翌年の平成30年から正式運用を開始しました。

住民からの質問傾向を分析すると予防接種時期や児童手当等の行政情報に関する問い合わせのほか、「子供の夜泣きに悩んでいる」「離乳食の相談したい」など、子育てに関する悩みや困りごとの相談が多くありました。

核家族化やコミュニティの希薄化により、子育て世帯は育児の悩みを誰にも相談できずに抱えこみがちだと言われています。深夜早朝でも問い合わせできるチャットアプリとAIによる自動応答の仕組みは、実効性のある子育て支援施策のひとつだと言えるでしょう。

事例③【窓口業務の包括委託】須賀川市(福島県)

須賀川市(福島県)では窓口業務や施設管理業務など、複数の部局にまたがる業務を包括的に民間委託することで、契約事務にかけるコスト削減と業務効率化をはかっています。複数業務をまとめて委託することで、委託先の民間企業にはスケールメリットが生じ、官民ともにメリットがある取り組みだと言えます。

同市では新庁舎を建設するにあたり(平成29年に開庁)、行政に対する市民ニーズの多様化・複雑化に対応するため、新たな窓口サービスの設置を検討していました。しかし、職員数の増加は限られており、新設窓口に既存職員を配置した場合、企画立案部門が手薄になるため、民間委託を検討しました。

そこで、トータルコスト削減、行政サービスの充実・向上、地元の雇用創出など、多様なメリットがあることから包括委託を実施しました。

委託内容は
①窓口業務(証明書交付業務・住民異動届関連業務・印鑑登録届出関連業務・郵便による各種証明書請求関連業務・マイナンバーカードに関連する住基ネットを利用しない業務・パスポート業務)
②コンシュルジュ業務(電話交換業務・受付案内業務)
③施設管理業務(施設常駐管理業務・駐車場整理業務・設備管理業務・清掃業務・警備業務・宿日直業務)
といった部局の垣根をまたいだ複数業務です。

包括委託により5年間で約1億円のコスト削減が見込まれています。

自治体業務効率化についての関連記事

業務効率化と住民サービス向上の一体的な推進が新たな課題となっています。これについて、先進的な自治体トップや担当職員、支援企業に取材した「自治体通信Online」掲載の事例記事を紹介します。是非、参考にしてください。

公共施設予約の効率化で利便性を向上

支援企業名:ソリマチ株式会社
関連記事 :施設予約管理のIT化で利用者サービス向上と稼働率アップを図る
URL  :https://www.jt-tsushin.jp/interview/jt15_sorimachi/

 

“自動化”で変革する自治体業務

事例自治体:港区(東京都)
支援企業名:株式会社JSOL
関連記事 :自動化技術の導入で実現させる職場環境の改善と区民サービス向上
URL  :https://www.jt-tsushin.jp/interview/jt16_jsol/
記事内容
・導入した自動化技術とは
・導入にあたっての課題とその解決策とは
・今後の活用ビジョン
・支援企業の視点

 

RPA+OCRで行政サービス 向上

支援企業名:株式会社大塚商会、株式会社ハンモック、キューアンドエーワークス株式会社
関連記事 :業務を飛躍的に効率化させるRPA + OCRは行政サービス向上の切り札になる
URL  :https://www.jt-tsushin.jp/interview/jt16_ict_professional/
記事内容
・行政サービス向上の課題とは
・その解決方法
・どのようなシステムか
・支援企業の視点

 

RPAによる業務効率化は地方活性の切り札

事例自治体:①奈良市(奈良県)②加賀市(石川県)③茨城県
支援企業名:UiPath株式会社
関連記事 :RPAによる「生産性革命」
URL  :https://www.jt-tsushin.jp/interview/jt15_uipath/
記事内容
・RPA導入の実証実験の内容とは
・実証実験の結果とは
・今後のビジョンは
・支援企業の視点

 

<参照元>
総務省自治行政局 「地方自治体における業務の標準化・効率化に関する研究会報告書」平成27年1月
総務省自 「平成30年版 情報通信白書」    等

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