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Code for Japanってどんな団体なの?

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みなさま、はじめまして。一般社団法人コード・フォー・ジャパン(Code for Japan: 以下CfJ)の砂川と申します。
このたび自治体通信ONLINE様より機会をいただき、月に2回程度の頻度でインタビュー記事や寄稿記事を掲載することになりました。(実は6月23日に初回のレポート記事が転載されているのですが、テスト投稿だと思い込んでいたら本番環境に反映されていたのはご愛敬…)
(参照:イベントレポート「地方自治体DX実践者の集い」)

www.jt-tsushin.jp

仕切り直しということで、まずはじめに私たちがどんな団体なのかを説明させていただこうと思います。

Code for Japanがやっていること

私たちCode for Japanは、行政機関などに対して研修やセミナーを行ったり、公共向けの自社サービスを提供する非営利型の一般社団法人としての顔と、シビックテック*と呼ばれる市民活動を推進するコミュニティとしての顔を持っています。
* シビックテックとは、シビック(市民)とテクノロジー(技術)をかけあわせた造語で、「市民主体で自らの望む社会を創りあげるための活動とそのためのテクノロジーのこと(稲継裕昭編著 2018 『シビックテック』勁草書房)」を指します。

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2019年Code for Japan Summitの集合写真

法人としての取り組みはいわゆる行政コンサルティングに近いものだと思われるかもしれません。他の行政コンサル会社との違いとしては、先進的な取り組みや全国への横展開ができる取り組み、行政職員の方々が自律的に改善のサイクルを回せる取り組みなどを重視していることです。自治体や省庁間を繋ぐハブとしての活動を行ったり、得られた知見をできる限り無償で公開していくところに特徴があります。

一方、シビックテックを推進するコミュニティとしてのCfJは、自然災害などの有事にICTやデータを活用した支援を行ったり、社会課題解決のための開発イベントなどを定期的に開催したり、シビックテックに関する情報を発信するなどの活動を行っています。

よく質問をいただくのですが、全国にあるコード・フォー・XX(XXには地名が入ることが多いです)とCfJに上下の関係はありません。平時には緩やかに情報交換などを行い、有事の際には密に連絡を取り合いながらICTを活用した支援などを行います。

シビックテックの活動は特別なものではなく、これまでの市民活動・地域活動そのものにICTなどを取り入れた現代的アプローチです。町内会のようなもの、とも言えます。そのためシビックテックの活動を行う団体は全国で様々ですし、関心を持つテーマも様々です。

一般社団法人とコミュニティ、いずれの活動もCfJのビジョンである「ともに考え、ともにつくる社会」を実現するための取り組みです。我々の活動をもう少し具体的に知っていただくために、以降では特に行政に関係する事例についてご紹介させていただきます。

災害時に活躍するシビックテックの事例

まずはじめにご紹介するのが、「紙マップ」というサービスです(https://kamimap.com)。

このサービスでは、インターネット上の地図に掲載されるさまざまな情報を、A4サイズで見やすく印刷することができます。2018年6月の広島豪雨災害や、2019年9月の台風15号による千葉水害、10 月の19号の水害などで実際に使われています。

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紙マップの操作画面

「あれ、ICTとかデータとか書いていたのに、いきなり紙なの?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。私たちは紙や電話などのアナログな道具も、ICTやデータなどのデジタルな道具も、道具はあくまで道具であり、要は使いようだと考えています。デジタルは点在する情報を集約し、編集する点でメリットがある一方、紙の地図は電気がなくても機能したり、避難所に掲示できたり、ペンで追記ができるなどのメリットがあります。

紙マップは広島の洪水の際に、Code for HiroshimaのメンバーがFacebookに投稿した内容にCode for Japanのメンバーを含む有志が呼応し、プロジェクトが立ち上がりました。Google マイマップの機能を活用することで、約1日で最低限の機能を持つサービス提供が可能になりました。現在ではサービスの機能も充実しており、記憶に新しい静岡県熱海市伊豆山土砂災害においても効果を発揮しました。

しかしながら、最も重要なデータの信頼性については有志のボランティア活動だけでは限界があります。この点については、行政との連携を強化していく必要があると感じておりますので、平時からどのような準備をしていくべきかなどの意見交換の場をいただければ幸いです。

行政向けのアクティブラーニング研修

続いてご紹介するのがデータアカデミーです。

データアカデミーとは、複数回のワークショップを中心に、地方公共団体職員等がデータ活用の一連の流れを習得するための研修プログラムです。2016年度に兵庫県神戸市でプログラムを提供させていただき、2017年度には総務省の「地域におけるビッグデータ利活用の推進に関する実証」の中で、「データ利活用に係るスキル習得のための教材等の開発」を目的として全国に展開されました。

研修の進め方としては、いくつかの所管課に対して事前に業務課題をヒアリングした後にライン単位で研修受講者を決定します。その後、ワークショップ形式でそれぞれの業務上の課題を改めて洗い出し、それに対して必要なデータを把握し、業務フローを分析したり、予算要求のために費用対効果を算出するなど、実践形式のカリキュラムとして行われました。

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データアカデミー 研修

当初はデータを活用した政策立案を目指した研修でしたが、現在では行政サービスを立案することを目指した形の研修や、ICTを活用したBPRを実際に行う実践型の研修など、現場の要望に応じて研修内容をカスタマイズしています。

言葉としては聞いたことのある「EBPM」「BPR」「サービスデザイン」「デザイン思考」などを、研修参加者の実際の業務課題や業務フローに合わせて実践の中で学ぶアクティブラーニングです。研修を受講した自治体同士の情報交換も活発で、庁内外のラーニングコミュニティのような機能を果たしていると言えます。

その他にも、Make our Cityというプロジェクトにおいてデータ連携基盤や、Decidimと呼ばれるオンラインとオフラインを繋ぐ市民参画プラットフォームなども有償で提供していたりと、おかげさまで私たちの活動の幅はますます広がっています。

~結び~感想・質問をお寄せください!

今後、新たな自治体のあり方を模索している実践者の方々へのインタビュー記事の掲載や、「地方自治体の設計」をテーマに人材育成、組織変革、行革手法などについてコラムの掲載を予定しています。なるべく皆様からの声を取り入れながら、有益と思われる情報発信を心がけていきますので、感想などをお寄せいただけると幸いです。

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