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毎月200名以上を呼び込む「離島テレワーク」モデル

【自治体通信Online レポート】公民連携でテレワーク先進地に~「壱岐市」の取り組み~①

毎月200名以上を呼び込む「離島テレワーク」モデル

テレワークの普及促進に貢献した企業・団体などを表彰する「第20回テレワーク推進賞」で壱岐市(長崎)が優秀賞(テレワーク促進部門)を受賞しました。同推進賞は日本テレワーク協会が2000年から継続実施しているもので、今年度は12企業・2団体が受賞しました。なかでも壱岐市の取り組みは「離島テレワークモデル」と評価されています。どのような過程を通じて“離島の自治体”がテレワーク先進地となったのか、前編後編にわけてレポートします。
【目次】
■ “満室御礼”
■ ハード&ソフト+人材育成
■ オープン2年で5,500名超が利用

“満室御礼”

壱岐市が隣接する福岡都市圏をメインターゲットとしつつ、全国各地のIT技術者、島外の企業などを対象にしたテレワーク拠点「壱岐テレワークセンター」(通称・フリーウィルスタジオ)の運営を開始したのは2017年10月。入居企業は11社(累計)を数えるなど、すでに“満室”状態だといいます。

壱岐テレワークセンター(以下、テレワークセンター)のオープンにより、多様な就労機会が住民に生まれています。令和元年8月末時点の集計で、これまでに収入を得た住民は52名を数え、シニア雇用、障がい者常時雇用の実績も着実に出ています。

壱岐市の概要:平成16年3月1日に郷ノ浦町・勝本町・芦辺町・石田町の4町が合併して誕生。行政区域は総面積139.42平方キロメートルにおよぶ壱岐本島など。長崎空港から30分、博多港から高速船で約1時間。人口は約2万6,000人(令和2年1月末時点)。約5万人だった昭和30年当時と比較して、およそ半減している。主要産業は漁業・農業。太古の昔から東アジアと日本との交易の拠点として栄え、島内には貴重な遺跡や歴史遺産がいくつも点在する「歴史の島」でもある(上地図は壱岐UIターンポータルサイト「いきしまぐらし」より)

ハード&ソフト+人材育成

壱岐市のテレワーク促進事業は施設といった“ハコもの”のほか、①島外利用者向けの短期滞在型住宅の提供、②企業向け職員研修プログラム提供、③豊かな自然を活かしたアウトドア・ワークプログラム提供―など、ハード・ソフト両面で総合的な事業を展開している点が特徴です。

テレワークで活躍できる「IT人材の育成」にも力を入れています。住民の主婦や若者を対象にしたWEBライター・プログラマー・CADオペレーター育成事業を実施し、住民の就労機会増を促進。テレワークセンターを中核に、それまでなかった仕事、働き場所が島内に生まれています。

壱岐テレワークセンター(通称・フリーウィルスタジオ)は、20名可能のフリーアドレス席、4~8名のコンパートメント(個室)7室、子どもの遊び場やサークル活動等に活用できるコミュニティスペースで構成されている(上写真は壱岐テレワークセンターの外観)

オープン2年で5,500名超が利用

「魏志倭人伝」にも登場する約2000年前に栄えた「一支国(いきこく)」の王都の遺構で史跡の国宝である国特別史跡に指定されている「原の辻遺跡」の収納倉庫(敷地面積約600平方メートル)をテレワークセンターにリノベーション。3分の2をテレワークセンターに、3分の1を市民が使えるコミュニティスペースとして整備しています。

テレワークセンターの整備には「総務省ふるさとテレワーク推進事業」(事業費:2,400万円、補助率10分の10)、コミュニティスペースの整備および外装改修には内閣府の「地方創生拠点整備交付金事業」(事業費:2,000万円、補助率2分の1)を、それぞれ活用しました。

第20回テレワーク推進賞授賞式で行われた壱岐市の事例発表の様子
第20回テレワーク推進賞授賞式で行われた壱岐市の事例発表の様子

テレワーク施設利用者は、平成29年10月のオープン以来、毎月200名以上の利用が続いており、令和元年8月時点での累計利用者は5,539名。

壱岐市と連携協定を結んでいる富士ゼロックスと協働提供している組織活性化プログラムなどの研修プログラムは福岡市内IT企業や自治体リーダー研修として定着しており、今後のさらなる研修利用増が見込まれています。また、地域と連携した研修・研究を目的とした大学のサテライトキャンパスの開設も予定されています。

“まちの未来”を切り拓く壱岐市のテレワーク促進事業。後編では、その成功要因を探ります。

(「条件不利な環境を『テレワーク適地』に変えた3つの施策」に続く)

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