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無電柱化推進計画について【自治体事例の教科書】

2020/05/22

無電柱化推進計画について【自治体事例の教科書】

無電柱化は、防災性の向上、安全性・快適性の確保、良好な景観等の観点からこれまでも実施されてきましたが、災害の激甚化・頻発化、高齢者・障がい者の増加、訪日外国人を始めとする観光需要の増加等により、その必要性が増しています。ただし、日本は無電柱化の点で欧米だけでなくアジアの主要都市と比較しても大きく立ちおくれている状況であり、今後本腰を入れて推進する必要があります。ここでは、無電柱化について、現況や推進の状況などについて見ていきましょう。

【目次】
■国土交通省_無電柱化推進計画について
■国土交通省_無電柱化推進計画(案)に寄せられたご意見とご意見に対する考え方(電線管理者)
■国土交通省_無電柱化推進計画(案)に寄せられたご意見とご意見に対する考え方(パブリックコメント)
■財務省_無電柱化推進事業
■衆議院_衆議院ホームページ

国土交通省_無電柱化推進計画について

国土交通省は、無電柱化推進計画の取り組み姿勢として、諸外国に負けない我が国本来の美しさを取り戻し、安全で災害にもしなやかに対応できる「脱・電柱社会」を目指すため、増え続ける電柱を減少に転じさせる歴史の転換期とすること、事業と制度を両輪として無電柱化を推進すること、国、地方公共団体、電線管理者、国民の密接な連携による推進を図ることを挙げています。

進め方としては、適切な役割分担による無電柱化の推進、国民の理解・関心の増進、地域住民の意向の反映、無電柱化の対象道路を防災、安全・円滑な交通確保、景観形成・観光振興、オリンピック・パラリンピック関連に分けて実施していくこととしています。また、無電柱化の手法としては、地中化方式とそれ以外に分けています。

なお、無電柱化推進計画の期間は2018~2020年度までの3年間としています。

無電柱化に際しては、多様な整備手法の活用、コスト縮減の促進、機器のコンパクト化・低コスト化等技術開発の促進、技術情報の共有が重視されます。

国土交通省_無電柱化推進計画(案)に寄せられたご意見とご意見に対する考え方(電線管理者)

国土交通省では、平成30年2月19日~3月12日にかけて、無電柱化推進計画(案)に対して電線管理者116件からの意見聴取を行いました。それをもとに考え方を公表しています。

例えば、災害時における避難先(学校、行政施設、公園、自治会館等)周辺の整備に着目されても良いのではと思われるという意見に対しては「本計画では、緊急輸送道路や避難所へのアクセス道、避難路等災害の被害の拡大の防止を図るために必要な道路の無電柱化を推進することとしている」旨の考え方を公表しました。

また、PFIについて、制度の内容は理解できるが、地方公共団体がどのように制度を活用し無電柱化を進めていくのか、具体的な運用方法が整理(マニュアル作成等)されていないという意見に対しては「地方公共団体の財政負担の平準化にも資するPFI手法の採用を進めることとしている」旨の考え方を示しました。。

その他、大きく分けて無電柱化の推進に関する基本的な方針、無電柱化推進計画の期間、無電柱化の推進に関する目標、無電柱化の推進に関し総合的かつ計画的に講ずべき施策、施策を総合的・計画的かつ迅速に推進するために必要な事項についての意見が寄せられています。

国土交通省_無電柱化推進計画(案)に寄せられたご意見とご意見に対する考え方(パブリックコメント)

国土、通省では、平成30年2月19日~3月12日にかけて、無電柱化推進計画(案)に対して意見を募集し、パブリックコメント58件とそれに対する考え方について公開しています。

意見の項目としては、電線管理者と同じく、大きく分けて無電柱化の推進に関する基本的な方針、無電柱化推進計画の期間、無電柱化の推進に関する目標、無電柱化の推進に関し総合的かつ計画的に講ずべき施策、施策を総合的・計画的かつ迅速に推進するために必要な事項についてです。

例えば、無電柱化を優先するために街路樹を伐採することがあるが、街路樹の保存を望む地域住民の意向を踏まえた上で、無電柱化を推進してほしいという意見に対しては「本計画では、地域住民の意向を踏まえつつ、地域住民が誇りと愛着を持つことのできる地域社会の形成に資するよう留意することとしている」という考え方を示しています。

また、建築基準法第42条第1項に定める道路の新設や住宅の建設時において、無電柱化を義務化をするべきであるという意見に対しては「本計画では、新設電柱の設置抑制や、可能な場合には、既設の電柱等の撤去を併せて行うことを規定している無電柱化法第12条において、現場の実態を踏まえて具体的な運用方針を策定するとしています」という考え方を公表しました。

事業者目線でなく、実際に無電柱化により影響を受ける国民のパブリックコメントを募集し、それに対する考え方を示したことで、コンセンサスを採ろうという政府の意向がわかります。

財務省_無電柱化推進事業

財務省は、国土交通省による無電柱化推進事業について、総括調査票を公開しています。

財務省は、道路の地下空間を活用して、電力線や通信線などを地下に収容する電線共同溝を整備する事業(無電柱化事業)を予算面で支援しました(電線共同溝本体事業については国・地方公共団体が1/2ずつ支援。地上機器等の事業については電線管理者が自己負担)。また、平成30年4月に「無電柱化推進計画」が策定され、2018~2020年度の3年間で、約1,400kmの距離の無電柱化事業に着手することが目標とされていました。事業にあたっては、低コスト手法の普及拡大や、道路の占用制限といった規制的手法を通じて、必要性の高い道路の無電柱化を重点的に推進していくこととされています。

事業の目的は道路の防災性の向上、安全で快適な通行空間の確保、良好な景観形成でした。コスト面での負担は、低コスト手法も取り入れられています。具体的には、管路の浅層埋設、小型ボックス活用埋設、角型多条電線管などが挙げられます。

調査票では、事業の調査を行い、その結果を分析して今後の会前提と検討すべき方向性についても言及しています。例えば「低コスト手法」の内容について事業体の理解が不足している課題がある。このため、コスト削減が可能であった事例を好事例として周知し、横展開を推進すべき」「汎用性が認められる浅層埋設方式や、角型多条電線管を積極的に活用すべきであり、道路管理者による設計時に、低コスト手法の活用を前提とした比較検討を実施することを要件とすべき」などです。

衆議院_衆議院ホームページ

衆議院ホームページには、無電柱化の推進に関する法律案が公開されています。法律案の災害の防止、安全かつ円滑な交通の確保、良好な景観の形成等を図るため、無電柱化の推進に関し、基本理念を定め、国及び地方公共団体の責務等を明らかにし、並びに無電柱化の推進に関する計画の策定その他の必要な事項を定めることにより、無電柱化の推進に関する施策を総合的、計画的かつ迅速に推進する必要があることが提出の理由です。

提出の理由は法律の目的・基本理念として含まれており、具体的な法律の内容は、国の責務、地方公共団体の責務、関係事業者の責務、国民の努力、無電柱化推進計画、都道府県無電柱化推進計画等、国民の理解及び関心の増進、その他無電柱化において必要となる措置について定められています。

〈参照元〉

国土交通省_無電柱化推進計画について
(https://www.mlit.go.jp/road/road/traffic/chicyuka/pdf/21-01.pdf)

国土交通省_無電柱化推進計画(案)に寄せられたご意見とご意見に対する考え方(電線管理者)
(https://www.mlit.go.jp/road/road/traffic/chicyuka/pdf/21-02.pdf)

国土交通省_無電柱化推進計画(案)に寄せられたご意見とご意見に対する考え方(パブリックコメント)
(https://www.mlit.go.jp/road/road/traffic/chicyuka/pdf/21-03.pdf)

財務省_無電柱化推進事業
(https://www.mof.go.jp/budget/topics/budget_execution_audit/fy2019/sy0106/34.pdf)

衆議院_衆議院ホームページ
(http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g19205009.htm)

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