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太陽光発電事業について・実施事例【自治体事例の教科書】

2020/07/15

太陽光発電事業について・実施事例【自治体事例の教科書】

太陽光発電は、一般家庭から企業、自治体まで幅広く導入され、最も身近にある再生可能エネルギーといっても過言ではありません。ここでは太陽光発電事業が自治体レベルでどのように進められているか、事例を挙げて紹介します。

【目次】
■太陽光発電事業の現状
■太陽光発電事業実施事例

太陽光発電事業の現状

太陽光発電とは、太陽電池を使い、太陽光を電気に変換する再生可能エネルギーのことです。ほとんど場所を選ぶことなく設置でき、クリーンなエネルギーであることなどから、一般家庭や事業所などに広く普及しています。

太陽光発電は、自然エネルギーを利用するため、安全性が高く、燃料を使う必要もありません。地球温暖化や二酸化炭素排出量の抑制といった言葉をよく耳にしますが、地球にやさしい太陽光発電は環境分野に大きく貢献することが期待できます。

神奈川県藤沢市で実施されたプロジェクト「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン(FujisawaSST)」では、約19ヘクタールの敷地に建てられたすべての住宅に、太陽パネルやリチウムイオン蓄電などが設置されました。この試みは、二酸化炭素排出を抑えることに成功しています。

一方で、メガソーラーと呼ばれる大型の太陽パネルの場合、ゴルフ場の跡地や小高い丘の上など、ある程度の広さが必要です。場合によっては森林を伐採することもあり、景観の破壊や地域の安全性などの面から、住民と事業者との間にトラブルも発生しました。太陽光発電事業を制限する法的根拠がなく、違法でない工事に対して取り締まれないことが、事態を悪化させた要因といわれています。

こうした太陽光発電事業に関するトラブルを回避しようと、多くの自治体は、太陽光発電事業を「対象事業」など、条例の対象として規定、大規模な太陽光発電工事業に対し、自治体が適切に対応できるよう整備を進めました。事業所の環境配慮を促すため、ガイドラインを設定した自治体もあります。

太陽光発電事業実施事例

太陽光発電の導入は、現在では自治体レベルにも浸透しています。

【事例1】
活発化する太陽光発電事業の典型モデル(埼玉県)

埼玉県は、太陽光を含む再生可能エネルギーの導入を積極的に行っている自治体のひとつです。1年のうちで快晴になる日数が日本一とされる埼玉県では、太陽光を利用した太陽光発電の導入を積極的に行い、導入率は全国第2位です。

太陽光発電導入は、県内の市町村に浸透しており、各市町村は個別にエネルギービジョンを策定しています。埼玉県が目指しているのは、住宅用太陽光発電導入の導入と、産業用・業務用メガソーラーの普及です。

埼玉県では、2009年より住宅用太陽光発電への補助制度「埼玉版グリーンニューディール政策」を開始しました。補助制度を開始する前の導入数(2009年3月)は22,547基でしたが、その後導入数を伸ばし、2011年3月には41,000基を超えました。

埼玉県の補助制度は2013年に終了しましたが、市町村レベルで補助制度を実施しているところも多く、複数の金融機関では融資制度の利用が可能です。

また、埼玉県内には、県が所有するメガソーラーがあります。2012年3月に導入された行田浄水場のメガソーラー(発電出力1,200kW)を皮切りに、2013年に建てられた三ヶ山メガソーラー発電(発電出力2,621kW)そして2015年に導入された長瀞射撃場(発電出力1,248kW)の3基です。

行田浄水場で発電したものの一部は浄水場で消費されています。埼玉県では、再利用エネルギーを利用することで二酸化炭素排出量削減につなげたいとしています。

埼玉県は民間企業に対しても、メガソーラーの導入を推進しています。

【事例2】
屋根貸しモデルを確立して太陽光発電事業を活性化(神奈川県川崎市)

川崎市では「川崎市地球温暖化対策推進基本計画」(2018年3月改正)の一環として、太陽光発電事業を推進しています。太陽光発電を含む再生可能エネルギーは災害時に利用できる点が、基本計画で打ち出している防犯対策や産業振興に結びつくというのが理由のひとつです。

太陽光発電を普及させる目的で提案されたのが、屋根貸し事業で、市が所有している施設の屋根を事業者に貸し太陽光発電を行います。事業者は、公募から市が選定して決定し、すでに実施された公募で選ばれたのは株式会社太陽住建(以下太陽住建)でした。太陽住建では、風に強く軽量化などの特徴を持つ太陽パネルを使用しており、設置工事の際、障害者を活用するなどの特色があります。

川崎市が実施したモデル事業は、市有地の有効活用をはじめ、地域産業の活性化、防災対策の向上などにつながりました。

【事例3】
居住誘導区域と太陽光発電事業の推進を連携させた取り組み(香川県高松市)

居住誘導区域とは、医療や防災対策などのサービスを確保するため、一定の人口を維持する必要があるとされる区域のことです。高松市では、居住誘導区域外から新たに区域内に住宅を建てる、または住宅を購入する人を対象に、太陽光発電システム設置の補助制度を実施しています。

この補助制度では、太陽光発電システムのほか、リチウムイオン蓄電システムと、電気自動車など充給電設備に対して補助金が出されます。居住誘導区域は、将来人口増加が見込まれる区域でもありますので、太陽光発電システムの増加が期待されます。

【参考文献】

経済産業省「再生可能エネルギーとは」
(https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/renewable/
solar/index.html
)

環境省「太陽光発電事業の環境保全対策に関する自治体の取組事例集」
(https://www.env.go.jp/press/files/jp/102583.pdf)

埼玉県「再生可能エネルギー」
(https://www.pref.saitama.lg.jp/a0503/energy/reene/reene.html)

埼玉県「再生可能エネルギー導入拡大のための報告書」P44
(https://www.pref.saitama.lg.jp/a0503/energy/reene/documents/reenehoukoku.pdf)

埼玉県「大規模太陽光発電施設(メガソーラーなど)に関する情報について」
(https://www.pref.saitama.lg.jp/a0503/energy/reene/reene-megasolar.html)

川崎市「市有施設の「屋根貸し」による太陽光発電事業について」
(http://www.city.kawasaki.jp/300/page/0000100671.html)

香川県高松市_高松市ホームページ
(http://www.city.takamatsu.kagawa.jp/kurashi/kurashi/kankyo/ondanka/taiyouko_hojo.html)

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