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地方公共団体における情報システム等の共同利用の推進について・実施事例【自治体事例の教科書】

2020/07/07

地方公共団体における情報システム等の共同利用の推進について・実施事例【自治体事例の教科書】

地方公共団体では、各々の地方で、次々とデジタル・ガバメント化が推進中です。これは、デジタル技術を徹底的に活用することで、行政のありとあらゆるサービスが、利用者にとって終始デジタルで完結する社会を目指すことを言います。その中で、情報システムなどの共同利用が推進されています。地方公共団体における情報システムの共同利用の実施事例について詳しく見ていきましょう。

【目次】
■実例①首相官邸
■実例②総務省
■実例③内閣府
■実例④岡山県
■実例⑤滋賀県大津市

実例①首相官邸

首相官邸では、デジタル・ガバメントの実現のための基盤を整えるため、デジタルインフラを整備・利用し、情報システムを共用化することを進めています。情報システムの共用を推進する中、各府省が共通的に利用するシステムについては、2003年に「電子政府構築計画」を決定して以来、取り組みを進めている段階です。

デジタルインフラの整備・利用に関しては、PJ管理強化方針に基づき、閣官房の下で適正かつ効率的に整備・運用するようにしています。今後、内閣官房および総務省では、情報システムなどの特徴を踏まえながら、共用化する業務や機能、採用する技術などを整理・選定していく方針です。デジタルインフラの範囲や将来的な役割を確立していきながら、デジタルインフラの整備・運用を担当の府省に協力を要請しつつ、具体的に構造化していきます。

このような取り組みを続けることで、着実に各府省の業務の標準化や情報システムの共用化、標準化を推進していきます。行政サービスをスピーディかつ効率的なものにしていく中で、その分で得られた資源をもとに、行政サービスの質をより高いものにしていく構えです。

実例②総務省

総務省では「世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」(IT戦略・令和元年6月14日閣議決定)の中で、世界最先端デジタル国家創造宣言を掲げています。そこで、地方公共団体のデジタル化として、地方公共団体におけるシステム等の共同利用を推進中です。

現在の時点で、デジタル技術を積極的に活用している地方公共団体もあれば、デジタルかの取り組みがまだあまり進んでいない団体も多くあるのが現状です。しかし、デジタル化に向けて、そのシステムを個別に構築していくのは少し無理があると言わざるを得ません。

ですので、個別にデジタル化の対応をするのではなく、地方公共団体におけるシステムなどの共同利用を進めることを推進しています。これにより、全国的なデジタル・ガバメント化を実現していく方針です。

システムなどの共同利用の方法として挙げられるのは、国がシステムなどの土台を作り、それを地方公共団体が利用する方法。また、行政分野に合わせて全国共通の標準仕様書を作成することで、地方公共団体がシステムなどの更新時期に合わせて標準仕様書によったシステムなどを導入していくという方法。さらには、地方公共団体が共同利用することを前提とした優良なシステムを開発し、それを共有化していく方法などがあります。

実例③内閣府

内閣府では、デジタル・ガバメント実行計画の改定に向けた対応状況を報告しています。その中で「地方自治体のデジタル化」への主な課題を挙げています。その課題というのが「基幹業務システムの共同化」で、自治体クラウド407団体ごとに基幹業務システムを所有していることです。

自治体クラウドの推進として、政府はCIOによる首長の訪問や総務省でガイドラインを作成していますが、各自治体が基幹業務システムをオリジナルに作成していることが、自治体クラウドを進める時の障害になってしまっています。つまり、基幹業務およびシステムの標準化が課題であるということです。

内閣府では地方自治体のデジタル化を実現するために、デジタル手続法に基づいた取り組みについて地方自治体への展開を促進させていく構えです。地方自治体や関係府省庁が協力し合いながら、ICTややAIなどの活用、業務プロセスやシステムの標準化等による業務の効率化を進めてきます。内閣官房が中心となることで、地方自治体のデジタル化の取り組みを後押ししていく方針です。

実例④岡山県

岡山県では、岡山県における地域情報化を進めるべく、ブロードバンドの利活用を進展させている段階です。その中で「電子自治体」を推進しており、インターネットを介して、いつでもどこでも、オンラインで申請や届出などの行政手続ができる「岡山県電子申請システム」を実施しています。また、岡山県にあるさまざまな公共施設の予約ができる「岡山県施設予約システム」を運用中です。これらのシステムは、県内の市町村と共同利用ができるようになっています。共同利用により、効率化やコスト削減につなげられています。

これらには需要があり、「岡山県電子申請システム」ではスマートフォンや携帯電話の利用も可能なため、利用件数も毎年着実に伸びている段階です。2009年度の利用件数は52,907件でしたが、2017年度には2,213,532件と大幅に利用件数が伸びていることがわかるでしょう。「岡山県施設予約システム」でも、予約サイトへのアクセス数が増大しています。スマートフォンの普及や、共同利用できる市町村数や利用可能の施設数、設備数の拡大により、利用する人数も大幅に増えていきました。2017年度には1,029,426件ものアクセス件数がありました。また、県と12市6町が共同利用している「岡山県電子入札共同利用システム」でも、2017年度には13,988件の利用があり、システムの普及が浸透しつつあるようです。

さらに岡山県では、日常生活から緊急時まで、さまざまな場面で便利に使える情報を、電子地図上にわかりやすく表示して参照できる「おかやま全県統合型GIS」という地理空間情報システムがあります。これも県と12市5町が共同利用でき、県での2017年度の月平均利用件数は、20,631件と高い数字を誇っています。

実例⑤滋賀県大津市

大津市では、デジタルイノベーション戦略を掲げています。これは、「大津市IT推進プランⅣ」が平成30年度で計画期間を終了することから、さらなる電子市役所の実現を目指し、計画を立て直したものです。

デジタルイノベーション戦略の基本方針として挙げられるのが、まず「ICT技術の活用による行政サービスの向上」です。これを方針に掲げた背景には、社会や経済情勢の大きな変化によって、市民のニーズや意識、価値観、ライフスタイルがより多様化・複雑化している現状があります。また、スマートフォンなどのデジタル機器や、インターネットの高速化などといったICTがこれまで以上に広く普及され、進展していることにもよります。

電子市役所では、市民一人ひとりのライフスタイルに依存せず、ワンストップで、誰でも、どこでも、いつでも受けられる行政サービスの提供を推進中です。具体的には、キャッシュレスや行政手続のオンライン化、電子納付などです。

また、事務効率の向上による働き方改革の推進も、デジタルイノベーション戦略の基本方針に含まれます。テレワーク導入や出退勤管理によるワークライフバランスを整えるといったものや、AIやRPAなどの活用による事務効率の向上なども挙げられるでしょう。

さらに、クラウド化・無線化の推進と高度なセキュリティの構築もデジタルイノベーション戦略として挙げられます。国の「デジタル・ガバメント推進方針」に基づき、クラウド対象とするシステムを順次クラウド化している段階です。また、会議などでのペーパーレス化や事務効率の向上など、場所に縛られない事務用端末の利用に向けて、全庁ネットワークの無線化を進めています。この「デジタル・ガバメント推進方針」により、プラットフォームの共用化や民間サービスの活用が進められている状況です。

〈参照元〉

首相官邸_デジタル・ガバメント実行計画
(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/kettei/pdf/20191220/siryou.pdf)

総務省_地方自治体におけるデジタル・ガバメントの推進について(総務省)
(https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/wg6/191011/pdf/shiryou4.pdf)

内閣官房_デジタル・ガバメント実行計画の改定に向けた対応状況(内閣官房IT総合戦略室)
(https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/committee/20191009/shiryou2.pdf)

岡山県_おかやまIT利活用指針
(https://www.pref.okayama.jp/uploaded/life/466609_5703319_misc.pdf)

滋賀県大津市_大津市デジタルイノベーション戦略
(https://www.city.otsu.lg.jp/material/files/group/110/20190108.pdf)

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