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外国人観光客誘致における自治体の課題と取組事例【自治体事例の教科書】

2019/4/26

外国人観光客誘致における自治体の課題と取組事例【自治体事例の教科書】

訪日外国人が3,000万人を突破するなど、官民一体となった地域インバウンド促進が盛り上がっています。外国人観光客の誘致で成果を上げるために必要なこととは? 自治体事例などを通じて、そのポイントを探りました。
 
【目次】
■外国人観光客が増加している理由とは
■事例①【多言語対応】青森県
■事例②【利便性向上】岡山県
■事例③【24時間対応】香川県
■事例④【ロケ誘致】佐賀県
■事例⑤【アジア地域で認知度アップ】沖縄県
■テーマ「#外国人観光誘致」に関する関連記事

外国人観光客が増加している理由とは

世界的なブームにもなっているスシ、スキヤキ、テンプラなどの和食、「侘(わび)・寂(さび)」に代表される文化、四季が織りなす春夏秋冬それぞれの豊かな自然など、さまざまな魅力的な観光コンテンツが日本にはあるほか、政府によるビザ緩和、消費税免税制度の拡充などの規制緩和や優遇策が功を奏していることが外国人観光客増加の大きな要因です。

最近の顕著な傾向として、都市部から地方に外国人観光客が足を延ばしていることが挙げられます。外国人の延べ宿泊者数の増加の分布を見ると、地方部の全体に占める割合が年々着実に拡大しているからです。

では、地方の各自治体では、どのような外国人観光客誘致の取り組みをしているのでしょうか。次に、成果をあげている事例を紹介します。

事例①【多言語で情報発信】青森県

青森県の外国人延べ宿泊者数は、2012年の約4万人泊から2017年は約26万人泊と約6倍も急増しました。その要因として、青森と中国・天津間の航空便の就航や台湾からのチャーター便の増加が挙げられます。

特に天津便の誘致にあたり、青森県では弘前城や奥入瀬渓流、伝統芸能の体験施設といった観光ポイントを中国の旅行会社にPRする広報活動に取り組み、県内の観光地の魅力を交通手段と併せて具体的に提示するプロモーションを実施しました。

2014年に策定した「未来へのあおもり観光戦略 セカンドステージ」では多言語対応への戦略を練り、青森県観光情報サイト「アプティネット」や県の観光パンフレット等を多言語翻訳しました。

また海外テレビ番組の県内撮影についても積極的に対応したほか、フェイスブックを通じて多言語で世界に情報発信することも試みています。

事例②【リピーター獲得】岡山県

岡山県の過去5年間の外国人延べ宿泊者数は約5倍に増加しています。とりわけ顕著な伸びを見せたのは岡山空港から台湾(台北)便が就航した2016年と同便が増便された2017年。これにより、2012年の外国人延べ宿泊者数は約8万人泊でしたが、2017年には約42万人泊へと急増しました。

岡山県は台湾、中国、韓国及びタイにPR重点地域を絞り、現地にPRデスクを設置。SNSで観光情報を発信しています。台湾では童話「桃太郎」の知名度が高いことから、桃太郎を活用したPRも行いました。

県内では航空会社やバス会社の接続を調整し、岡山県から日本の他地方へのアクセスをスムーズにしています。2017年からは韓国発岡山着の出発時間が夜間から午前へと変更になりました。これにより今後さらなる韓国からの旅行者の増加が期待されています。

岡山を訪れた外国人の個人観光客の利便性を高めるためにの環境整備にも積極的に努めています。例えば外国人でも行動しやすい案内や英語を中心とした言語サービスの充実、Wi-Fi接続地点の拡充などです。

岡山県の調査によると岡山に来る外国人観光客は、個人旅行者の訪日リピーターが多いことがわかりました。さまざまな取り組みが外国人観光客のリピーター増を促進したと言えるでしょう。

事例③【24時間対応】香川県

香川県では外国人延べ宿泊者数が過去5年間で4万人泊から約41万人泊と、約11倍の増加率を記録しました。高松空港から香港便の就航、高雄便の定期チャーターの就航、上海便の増便が大きく影響しています。

香川県では韓国、中国、台湾及び香港を重点市場として現地の旅行会社やメディアと連携したプロモーション活動を行っています。県内での受け入れ態勢の整備にも力を入れ、9ヵ国語対応が可能な原則年中24時間対応の「香川県多言語コールセンター」も開設しました。

これらの外国人観光客誘致活動で香川県の人気はあがっており、「楽天トラベル」のインバウンド旅行の人気上昇エリアランキングでは香川県が前年比増加率で全国1位となりました(2016年)。

3年ごとに開催される現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭2016」では香川県の高松が芸術祭の舞台となった離島巡りのフェリーの発着地がとなり、訪日外国人観光客の来場数は10万人を超えました。

香川県が作成したお遍路をテーマにした観光周遊ルート「スピリチュアルな島~四国遍路~」には、外国人観光客から大きな反応がありました。お遍路は近年海外で知名度を上げており、さらなる外国人観光客の誘致が期待されています。

事例④【ロケ誘致】佐賀県

佐賀県での2012年から2017年における外国人延べ宿泊者数は、約4万人泊から約38万人泊と、約9倍に増加しました。

特徴的な取り組みに、タイの映画やドラマのロケを積極誘致したことがあります。映画やドラマの公開に合わせてイベントなども企画し、ロケ地巡りを目的としたタイからの観光客が大幅増加しました。

また佐賀空港に関係する航空会社への運航経費の支援や旅行会社への補助や手荷物重量制限の緩和も実施しました。

県内の観光関連施設では、Wi-Fi環境の整備や観光アプリを制作したほか、24時間体制の14ヵ国語対応の多言語コールセンターも設置しています。

佐賀県をロケ地として撮影したタイ映画「タイムライン」は大ヒットしました。この大ヒットでタイからの観光客誘致に成功しました。さらにタイ人観光客の増加に伴い地元住民の意識が変革し、海外からの観光客を受け入れてより地元を盛り上げようという雰囲気が作られています。

事例⑤【アジア地域で認知度アップ】沖縄県

沖縄県は「Be.Okinawa」をキーコピーとして様々なプロモーション戦略を民間と協力して推進し、2012年に約78万人泊だった外国人延べ宿泊者数が2017年には約460万人泊と約6倍の増加を実現しました。

海外の旅行博への出展やインフルエンサーの招へいの他、海外メディアやウェブサイト・SNS等を利用し、情報発信を積極的に行うことでアジア地域での沖縄の認知度アップに取り組みました。

また航空会社に働きかけ、便数増加を図ると共に知名度向上キャンペーンや旅行商品造成支援など、市場の状況を観察しつつ段階的な誘致活動等を行いました。

「沖縄インバウンド.net」というサイトでは、イベントセミナー情報、インバウンドデータ、ムスリムおもてなし対応などの情報発信を行い続け、沖縄観光のグローバル化を目指す各団体や企業との結びつきを深めています。

沖縄県は、亜熱帯・海洋性気候風土の恵まれた自然景観や独特の文化遺産を今後もさまざまな形でアピールすることにしています。

琉球文化や独特の食文化、また離島巡りなどのツアーを提案しているほか、豊かな観光資源である手の付けられていない自然を守るための環境保護対策も同時に進めています。

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<参照元>(最終閲覧日:2019年4月24日)
国土交通省 「第Ⅱ部 日本経済における存在感が高まりつつある観光」    等

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