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配食サービスにおける自治体の課題と取組事例【自治体事例の教科書】

2019/6/17

配食サービスにおける自治体の課題と取組事例【自治体事例の教科書】

地域の高齢者を支援する制度のひとつとして「高齢者向け配食事業」が実施されています。健康寿命の延伸、見守りなど、さまざまな役割がある高齢者向け配食事業の効果を高めるには? 事例などを通じて、そのポイントを探りました。

【目次】
■高齢者向けの配食事業とは
■配食事業で地域高齢者の健康支援
■事例①【課題検討会】新潟県
■事例②【栄養状況を把握】高浜市(愛知県)
■事例③【見守り】岡崎市(愛知県)
■事例④【最適化】春日市(福岡県)
■事例⑤【自助自立を促進する補助】那珂市(茨城県)

高齢者向け配食事業とは

高齢化の進展により、医療や介護関連施設だけでなく、在宅で暮らす高齢者も対象とした配食事業のニーズが今後ますます高まることが予想されます。

特に地域で暮らす在宅高齢者の場合、買い物や調理が困難なケースも多く、低栄養などの健康被害が懸念されます。

そこで重視されているのが、栄養管理や高齢者の見守りや安否確認にもなる、民間の配食サービスを利用している高齢者に対する支援を中心とした自治体による高齢者向け配食事業です。

健康寿命を延ばす取り組みの一環として、これまでのように医療機関や介護施設等だけでなく、在宅で暮らす地域高齢者についても“食の環境”の改善・整備が望まれます。配食事業を通じて地域高齢者などへの理想的な健康支援を実現するには、配食業者の献立作成から地域全体の対応体制に至るまで、幅広く多様なレベルで環境整備する必要があります。

このため厚生労働省のガイドラインでは、配食事業を運営する際の指針をきめ細かく定めて、健康支援を推進する方法を具体的に明示しています。

例えば献立の作成にあたっては、管理栄養士又は栄養士が担当すべきとし、想定される利用者の特性を把握することや、エネルギー及び栄養素の給与目安量を設定することなど、献立の作成手順も詳細に定めます。必要であれば利用者の衛生管理を改善できるように積極的に取り組むことも求められています。

次に、配食事業について独自の工夫を行っている自治体事例を紹介します。

事例①【課題検討会】新潟県

新潟県長岡地域振興局は配食一覧表の活用状況や栄養・食生活支援の実施状況等についても長岡市などと連携しながら実態把握を行っています。配食一覧表については、関係者から好評を得ており、一定の成果が報告されています。

これからの地域高齢者等の栄養・食生活支援のあり方や課題などを検討するために、「地域高齢者等の食をサポートする体制整備検討会」も定期的に開催しています。さまざまな実態把握調査を通じて、改善や見直しの機会が幾つも設けられており、次のステップへの課題がフィードバックできる体制となっています。

事例②【栄養状況を把握】高浜市(愛知県)

高浜市(愛知県)では65歳以上のひとり暮らしの住民や夫婦世帯を対象として、「毎日型メニュー方式給食サービス」と呼ばれる配食事業を社会福祉協議会を通じて運営しています。

このサービスの仕組みは、市内にある飲食業10店舗が給食サービス協力会員となり、それらの店舗で提供される和洋中華のメニューの中から利用者が自由に選んで注文できるものです。

サービス利用時はチケット方式を導入しているため、実際に利用者が摂取した栄養状況なども事後的に把握することが可能です。地域の見守り体制の一環として、配達時には利用者の安否確認も行います。

事例③【見守り】岡崎市(愛知県)

岡崎市(愛知県)では日常的に食事の提供や安否確認が必要な地域高齢者を対象にした「見守り配食サービス」を実施しています。

委託された事業者が配達する際に同時に利用者の安否も確認します。地域高齢者の栄養管理と見守りがワンセットになっている点や地元の配食事業者に委託することで地域経済にも貢献しています。

事例④【最適化】春日市(福岡県)

春日市(福岡県)の配食サービスでは、1日2回(昼・夜)365日対応しながら訪問調査や書類調査で収集した情報を十分に分析した上で、週に1~14食の範囲内で配食サービスの食数の上限を決めていきます。

利用者一人ひとりのニーズをしっかりと見極めた上で、無駄のない適切な配食サービスを提供している点や需給バランスが最適化され、自治体の財政面にとってもメリットがあると言えます。

事例⑤【自助自立を促進する補助】那珂市(茨城県)

那珂市(茨城県)では買い物や調理が困難な高齢者等を対象に「ひとり暮らし高齢者等配食サービス」を実施し、あらかじめ市が指定した配食事業者を利用することで料金の一部を補助しています。

あくまでも利用者が配食サービスを主体的に選択して、その範囲内において市が配食料金を負担するという型式をとっている点や利用者の自助と自立を促しながらシンプルでわかりやすい配食サービスを実現している点が特徴的です。

<参照元>
厚生労働省「地域高齢者等の健康支援を推進する配食事業の栄養管理に関するガイドライン」「地域高齢者等の健康支援を推進する配食事業の栄養管理の在り方検討会報告書」「「食」の自立支援事業について」
岡崎市「見守り配食サービス」
春日市「配食サービス」
那珂市「ひとり暮らし高齢者等配食サービス」    等

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