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地域情報通信振興関連施策集(2020年度版)・ICTを活用した地域活性化について・その5【自治体事例の教科書】

2020/07/15

地域情報通信振興関連施策集(2020年度版)・ICTを活用した地域活性化について・その5【自治体事例の教科書】

総務省がまとめている地域情報通信振興関連施策集は、「ICTを活用した地域活性化」、「地域情報基盤の整備促進(地理的デジタル・ディバイドの解消等)」、「電子自治体の推進」といったパートから構成されています。ここでは、「ICTを活用した地域活性化」より、「地域オープンデータ推進事業」、「IoT利用環境の適正な運用及び整備等に資するガイドライン等策定」、「IoTテストベッド事業への支援」「ICTを活用した地域活性化の事例」についてまとめます。

【目次】
■地域オープンデータ推進事業
■IoT利用環境の適正な運用及び整備等に資するガイドライン等策定
■IoTテストベッド事業への支援
■ICTを活用した地域活性化の事例

地域オープンデータ推進事業

地域における新たなサービス創出の基盤となるオープンデータを推進する地方公共団体職員の人材育成等に取り組むものです。地域オープンデータ推進事業は、地方公共団体等におけるオープンデータの取組を支援し、データを活用した新事業・新サービスの創出等を促進することを目的としています。 地方公共団体におけるオープンデータの取組を支援するため、データの加工・公開などオープンデータ化に必要な知識・技術を体系的に習得できる研修を全国各地で実施します。地域でオープンデータを推進する地方公共団体職員を育成するものです。

研修実施イメージとしては、eラーニング、研修コンテンツ、先行事例紹介、相談窓口等を取りまとめるオープンデータセンター(仮称)と地域メンター(地域においてオープンデータを推進している関係者に研修へ協力を依頼)が協力して研修を行います。オープンデータ研修(基礎編)では、地域でオープンデータを推進する人材を育成します。都道府県ごとに管内の複数の市区町村が参加して行います。オープンデータ研修(応用編)では、既にオープンデータに取り組んでいる自治体の職員を対象に、応用的な内容の研修を実施します。基礎編応用編ともに、研修受講後も継続してオープンデータの取組を支援する環境を整備する予定です。

また、データを保有する地方公共団体とそれを活用する民間事業者等との調整・仲介等を行います。これは民間ニーズと地方公共団体保有データの調整・仲介を通じて、共通フォーマットを検討するものです。ほかには、公開されたオープンデータの有効活用につながる先進事例のユースケースの策定を行います。オープンデータへの着手のインセンティブとなるユースケースを策定し、地域の経済活性化、課題解決に資するオープンデータを活用した新サービス創出や、地方公共団体職員の業務・働き方改革につながるユースケースを策定したいとしています。予算額は令和2年度の当初予算、一般会計で199百万円となっています。

IoT利用環境の適正な運用及び整備等に資するガイドライン等策定

さまざまな用途で用いられるIoTに関し、電波をより適性かつ有効に活用するためのリテラシー向上に資するガイドラインを策定するものです。活用される現場、用途、頻度によって、電波に求められる精度、受信範囲、セキュリティなどが異なることから、実際の現場での実証を通じて、信頼性、精度の高いガイドラインを策定することを目的としています。

地域課題の解決に役立つIoTサービスとしては、ハウス栽培や畜産でWi-Fi/4G、施設や家庭でBLE(Bluetooth Low Energy)、地震や大雨でLPWAがあります。Wi-Fi/4Gでは遮蔽物の対策方策を、BLEではIoT機器の適正配置について、LPWAでは運用時の課題整理について、ガイドライン等で策定することで、リテラシーを向上させたいとしています。
他分野での応用や他地域への普及展開を目指しています。

さまざまな事業分野、事業フィールドでのIoT環境の整備とサービスの実証を行い、そこから得られた実際の電波強度、整備方法、ランニングコスト、環境構築のノウハウなどをガイドラインとして取りまとめる予定です。予算額は令和2年度当初予算、一般会計で111百万円です。

IoTテストベッド事業への支援

IoTの実現に資する新たな電気通信技術の開発・実証のための設備(IoTテストベッド)を整備・供用する事業等に対し、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が助成金交付等を行うものです。テストベッドとは、新しい技術の実証実験に利用されるプラットフォームのことを言います。

特定通信・放送開発事業実施円滑化法(平成2年法律第35号)に基づき、IoTの実現に資する新たな電気通信技術の開発・実証のための設備(IoTテストベッド)の整備等を促進します。対象設備は、電気通信設備で、例として、サーバ、ルータ、スイッチ、回線設備、電源設備が挙げられます。電気通信設備以外の設備も対象とされ、例えば、電波暗室、電波吸収パネル、電波計測器があります。これらの設備を設置するための建物やその他の工作物も支援の対象設備とされます。

主な要件としては、次の2点が挙げられています。1つ目は、IoTの実現に資する新たな電気通信技術の開発・実証のためのIoTテストベッドを整備等するものであることです。これは、ソフトウェアによるネットワーク制御技術、低消費電力無線通信技術、通信遅延を短縮するための技術、大容量無線通信技術、セキュアな通信技術といったものです。2つ目は、IoTテストベッドを複数の第三者に利用させるものであることです。自らまたはグループ企業等のみが利用するために整備等するものは対象外です。平成28年度~令和3年度を実施期間として、平成29年度交付決定額は1件で8百万円、平成30年度交付決定額は1件で12百万円、令和元年度交付決定額は令和元年12月末時点で採択なしとなっています。

イメージとしては、NICTがIoTテストベッド事業を行う民間企業、一般社団/財団法人、第三セクター等に対して助成を行い、電気通信事業者、衣料品メーカー、ヘルスケアメーカーといった企業がIoTテストベッド事業を行う企業や法人に対して、使用料等を支払うものになります。これらのことで、新たなIoTサービスの開発・実証につなげたいとしています。

ICTを活用した地域活性化の事例

平成30年度ICT地域活性化大賞/総務大臣賞を受賞した事例です。北海道石狩振興局やJA新しのつ、ゼロスペック(株)等による、IoTを活用した農村漁村の灯油難民防止が本案件の内容です。経験や勘に頼る灯油配送からIoTで灯油残量を可視化した効率的配送へとなる解決モデルが構築されました。

人口減少・過疎化の進展で、さまざまな生活関連サービスの低下や労働力不足が生じてきている中、寒冷地で特に重要なライフラインである「灯油」でも配送業者の採算性悪化・人手不足が起きていました。将来、農山漁村に「灯油難民」とも言うべきエネルギー弱者が生まれる懸念があります。そこで、低コストなスマートセンサーにLPWA等の低コスト通信サービスをかけ合わせた、効率的な灯油配送システムの検証を行いました。 また、関連する6企業でタイアップ事業協定を締結し、農山漁村で地域実証実験を実施しました。

センサーでタンクの灯油残量を1台1台毎日測定・可視化できるようにし、必要なタンクに必要な時だけ配送するほか、配送業務の効率化も行ったところ、大幅な費用削減効果を得ることができ、貴重なIoT実装事例となったのです。官民協働×IoTによる、人口減少・過疎化に伴う地域課題の解決モデルの構築へとつながっています。

〈参照元〉

総務省_地域情報通信振興関連施策集
(https://www.soumu.go.jp/main_content/000349789.pdf)

総務省 東北総合通信局_平成31年度総務省ICT関係重点施策の概要
(https://www.tohoku.meti.go.jp/s_joho/topics/pdf/181108_4.pdf)

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